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Vol.16〜函館の漁師から〜ニシンやマダラが豊漁!でも...20230207

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こんにちは。くらしごと編集部です。
今回は函館の漁師さんが担当。豊漁が続いているという嬉しい報告ですが、ただ喜んでばかりもいられないようです。豊漁ならではの悩み、そしてたくさん獲れた魚を地元の人が味わってもらうために、陸に上がってからも駆け回り奮闘しています!


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Vol.16〜函館の漁師から〜ニシンやマダラが豊漁!でも...


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函館で漁師をしている熊木です!
昨年12月から豊漁が続いていて、1月はニシンやマダラ、イワシやホッケといろいろな魚がとれました。ここ数年は1月になるとニシンが来るようになりましたね。日本海側の江差や乙部でも、群来(くき)が見られたそうなので、ニシンの数が増えたのでしょうか。今年のニシンはサイズも大きいですよ〜!

しかし豊漁だと市場へも大量に入るため、現在、ニシンのセリ値は悲しいくらい安値。そしてそのニシンは地元で食べられるより、内地へ送られることが多いと聞いています。ニシン蕎麦や身欠きニシンなどが有名ですが、新鮮な状態なら刺身もいけるんですよ。骨が多いので人気がないのでしょうか...。

同じく豊漁のマダラは雄の白子が断然人気!雌はタラの子があまり人気がないので福田海産の福田ママといろんな試作品を作っています。タラの身は、タラ鍋、天ぷら、フライ、その他いろいろな調理方法があるので、いろいろ考えて、自分達で地元の方々に季節のお魚を提供していきたいです。

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豊漁は漁師としても嬉しいのですが、獲れる量と地元で食べてもらえる量が合わないのは難しい問題です。

水揚げが多すぎると価格が安くなってしまいます。「無駄になるのなら、とらなきゃいいのでは?」と思われるかもしれませんが、漁師は魚を選んで漁はできないのです。刺網、定置網、釣り、いろんな漁法を行いますが、海と共に生きる漁師にとって、生活のために海へ行くのが仕事です。海の資源を大切にしながら。

今年は学生さん方のチカラもお借りして、いろいろ美味しい地元の魚を地元の方々へ知ってもらう活動をしていきたいと思っています。そのために陸に上がってからは、私、走り回ってます。

僕はこれから漁師の仲間を増やし、そして福田海産の福田ママは、ホテルの方々に、地元のお魚を使ってもらえるよう話をしています。

さぁ、今年はどんな年になるやら、ワクワクドキドキ。

あっという間に1年たっちゃうので、思ったら、速考え、速行動!

文・熊木祥哲(くまき よしのり)
函館市出身。東京でのサラリーマン生活の後、函館へUターン。後継ぎとして漁業に勤しむ傍ら、漁師仲間と「ハコダテフィッシャーマンズ」を発足し、地元漁業・魚食推進のために精力的に活動している。好きな魚はマイワシ。

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Vol.16〜函館の漁師から〜ニシンやマダラが豊漁!でも...

この記事は2023年2月7日時点(取材時)の情報に基づいて構成されています。自治体や取材先の事情により、記事の内容が現在の状況と異なる場合もございますので予めご了承ください。