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Vol.6〜さけ漁師の一日〜20220816

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こんにちは。くらしごと編集部です。
今回はブランド鮭「銀聖」を扱うひだか町の漁師さんが、一日のルーティンをご紹介。船の上だけが仕事場じゃない!陸での仕事も実はあれこれあるんです。意外と知られていない「漁師の日常」を垣間見てみましょう。


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Vol.6〜さけ漁師の一日〜

北海道えりも町で、さけ漁師をしている佐藤です。今日は定置網漁師の一日をご紹介します。
私の場合は、漁のある日の朝は4時20分に起床します。朝ごはんは食べずに30分後には浜に向かい、船に乗り込みます。乗組員は11人。陸から1000〜2000メーター沖まで出て、定置網にかかったさけを引き上げます。

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7時半ころには漁を終わらせ、陸に戻ります。
昔は漁が終わったら番屋と呼ばれる小屋に集まって、みんなで朝ごはんを食べたものですが、今は各々家に戻って朝食をとります。
仕事はこれで終わりではありません。実はここからが大変。朝ごはんを食べたあと、漁師たちは8時半ころからお昼まで網の修理をします。そしてお昼を食べて、また13時から夕方16時~17時頃まで網の修理や網つくりに勤しむのです。
きっとみなさんは、漁師が漁をしているところをテレビで見たことはあっても、そのあとの作業はあまり見たことがないのではないでしょうか。
実は漁よりも陸での地味な作業に費やす時間のほうが長いのです。網といってもとんでもなく大きいですから、時間も労力もかかる。そして機械では直せないですから、「網針(あばり)」という道具を使って人の手で直していくのです。
思っていたより、仕事をしている時間が長かったでしょうか?
常々私が思うのは、漁師と料理人は似ているな~ということ。料理人の方々もお店の開店の時間よりも前に素材を仕入れたり、下ごしらえや準備に時間をかけますからね。
ほんのちょっとそんな苦労があることを知って頂けたら嬉しいですね。

さて、もちろん漁師も仕事だけしているわけではありません。私は地域活動や会議に参加することも多いですが、その合間の自由時間になにをしているかと言うと、競馬やパチンコをしています(笑)周りの漁師もこれらが好きな人が多いですね。
豊漁なときがあったり、全然とれないときがあったり。漁自体がギャンブルのような側面を持っていますから、そういう何が起きるかわからない世界にワクワクする人たちが漁師には多いのかもしれませんね。

「その気持ち、わかるかも」と思ったそこのあなた、ぜひ漁師にチャレンジしてみてはいかがでしょうか!

文・佐藤 勝(さとう まさる)
えりも町のサケ漁師。北海道のブランド鮭のさきがけとも言われる天然の銀毛鮭「銀聖」の生みの親。好きな魚は、サケ。山漬けと呼ばれるしょっぱいサケが好物。

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Vol.6〜さけ漁師の一日〜

この記事は2022年8月16日時点(取材時)の情報に基づいて構成されています。自治体や取材先の事情により、記事の内容が現在の状況と異なる場合もございますので予めご了承ください。