概要と目的
漁業研修所は、北海道水産林務部によって運営されており、主に漁業後継者や新規就業者の育成を目的としています。また、既存の就業者が知識・技術を習得し、地域のリーダーとしての資質を向上させることも目的としています。研修所は鹿部町に位置し、所長や船長、教官など約10名の職員で運営されています。現在の総合研修の定員は50名で、全寮制にて約半年間の研修を実施しています 。
研修プログラムと内容
研修は大きく以下の4種類に分かれます
1. 総合研修
18歳以上の、将来の漁村のリーダーとなろうとする漁業後継者や漁業を志す者を対象とした、実践的かつ即戦力となる全寮制の漁業実習です。期間は約半年間です。
研修は班単位で行われます。ロープワークの実習の一コマ。
こちらの班は、調理・加工の実習。
沖実習の様子
2.漁業者入門研修
将来北海道内での新規漁業就業を希望する満20歳以上40歳以下の方を対象とした、2日間の漁業入門的研修です。

3. つくり育てる漁業技術研修
資源管理、栽培漁業、漁業経営などに関する専門知識や技術を学ぶ研修です。
4. 漁業就業促進研修
漁業の経営改善等を図るために必要な資格を取得することを目的とした研修です。
総合研修は講義と実習で構成され、教官の指導に加え、網会社や漁協青年部長などの外部講師も招聘されています。網の修理実習や、沖に出て行うタコ箱、定置網などの漁業体験を通じて、ここに来なければできない実践的な技術や経験を積むことができます。
取得可能な資格
研修所のカリキュラムには、漁業の現場で必要とされる資格取得対策講義が組み込まれており、研修中に最大9つの資格取得を目指します 。具体的な資格としては、一級小型船舶操縦士、第二級海上特殊無線技士、潜水士 などがあります。

研修所の特色
この研修所では、自分の地域以外の研修生と知り合うことができます。全寮制で四六時中共同生活を送る環境は、研修生が漁業という厳しい仕事を進める上で、地域や漁種を超えた情報交換や助け合いができる、一生涯繋がれる仲間を作るための貴重なツールとなります。
敷地内にある寮は完全個室です
また、新規就業者確保のため、令和8年度の二次募集からは募集方針を転換しました。従来、入所には所属(予定)の漁業協同組合長の推薦が必須でしたが、今後は推薦がなくても、研修修了後に道内で漁業就業の意思があれば総合研修への受講申込みが可能となりました。これにより、今後は、広く外部からの受入が可能です。
- 北海道立漁業研修所
- 住所
北海道茅部郡鹿部町字本別540-198
- 電話
01372-7-5111
- URL
















