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まちおこしレポート
江別市

出会い、体験し、食べて、まちに親しみ魅力を発信!20211022

この記事は2021年10月22日に公開した情報です。

出会い、体験し、食べて、まちに親しみ魅力を発信!

住宅の設計などで活躍していた女性建築士がある時、地域おこし協力隊員に転身!札幌のお隣、北海道江別市のおいしいものや素敵なものの見聞を広めています。その人の名は、2021年4月に地域おこし協力隊に着任した、安達みゆきさん。江別を訪ねて話を聞いてみました。

建築士の仕事から新しい方向を見出し、思い切った転換

miyuki_adachi.JPGこちらが安達さんです


以前は建築会社で住宅の設計をしていた安達さん。設計の仕事をしつつ、お客様宅へ訪問しその後の話を聞いたり、お客様向け冊子の制作やイベントの運営をする中で、作るだけではなく発信する事の大切さを、より強く感じ興味を持ちました。作る側と伝える側、両方をする事は難しいと思い、活動の場を変える事を決意しました。

たまたま見つけた地域おこし協力隊の求人情報

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ある日、友人と食事をしている時に「みゆきさん、こんな求人あるよ」と見せてもらったのが江別市の地域おこし協力隊でした。その日は、何と募集の締め切りの前日。

「もともと、転職情報サイトに載っていた情報を何気なく見ていた時に、『まちおこし』『定住』などの言葉を見て面白そうだなと思って印象に残っていました。家に帰って書類を書いて、できたから翌日持って行こうかな、と(笑)。JRに乗って旅気分で市役所に行きました」

北海道中標津町のご出身で、高校卒業以降は札幌に住んでいた安達さん。江別は隣のまちですが、詳しいことは知らなかったといいます。

書類選考に通り、面接を受け見事合格。1人の募集枠に対し、多数応募があった中から安達さんが選ばれました。募集の職種は、「シティプロモート推進員」。インターネットなどさまざまな媒体を通して、まちの魅力を伝える仕事です。まさに、安達さんがやりたいと思っていた発信したり伝える仕事です。

面接の際に聞かれて話したことは、「食べるのも好きだし、旅行も好きといったことを、ありのままに話しました。知らない人と話して仲良くなり、一緒にごはんを食べたエピソードなども。それが良かったのでしょうか?シティプロモートの仕事も、そんな自分が楽しんでできることならばいいなと思いました」

建築士として安定したキャリアを築きながらも、思い切った方向転換をしたことに、周囲の人も驚いたといいます。「周りの信頼している方や、勧めてくれた知人に背中を押してもらい、良い状態で進むことができました」と当時を振り返ります。

まずは江別の人を知るところから

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2021年4月に札幌から江別に転居。住む場所は、市内でも歴史ある区域。「住まいを探し始めたのが3月ということもあり、タイミングが悪くて良い物件がなく、自分でも探しました。何もなくて不便さも感じることもありますが、歩いてみると雰囲気が良くて、感覚的にここが良いなと思って決めました」

江別市で活躍する地域おこし協力隊は、現在4名。安達さんの他に、定住相談及びまちづくり支援活動、地域資源や観光資源を生かした地域振興、6次産業化や都市と農村の交流という3部門にそれぞれ1名が配属されています。

着任後、まずは所属する政策推進課の須藤さんに案内してもらいながら、市内の農家さんに挨拶がてらお話を聞いたり、イベントの手伝いをしたりと、地域の人との顔合わせに回りました。休日にもイベントに顔を出したり、メールで連絡して農場の収穫のお手伝いをするなど、持ち前の親しみやすさとアクティブさを発揮し、どんどん江別のことや人を知っていきました。

miyuki_adachi8.JPG須藤さんと楽しそうな一枚

「江別のおやつ」リーフレット作成に初挑戦

そして、安達さんが自ら提案し初めて取り組んだプロジェクトが、「江別のおやつ」のリーフレット作成です。きっかけは、江別で明治時代から作られている「煉化(れんが)もち」を、友人で札幌在住のデザイナー、鈴木いそかさんと一緒に見た時の会話から。
「パッケージがレトロでかわいいね、というところから、こういった銘菓を紹介するものを作ってみたい、という話に発展したんです」

いろいろと調べていくうちに、実は古くから愛されているおやつが他にもあることを知りました。

「江別に来ないと買えないものを、知ってもらって来てもらうきっかけになればと思います。江別を知ってもらうことが一番大事なので、お菓子をきっかけにそれができるといいですね」

デザイナーの鈴木さんと共に、初めてのリーフレット作りが始まりました。

miyauki_adachi3.JPGこちらが取材当時、絶賛制作中だったリーフレットです

「お店にアポを取って、趣旨を説明して、取材と撮影をして。全部初めてでしたが、いそかさんがサポートしてくれたので安心して、楽しく作れました」

出来上がったリーフレットは、掲載店や市役所に置くほか、市外にも配布しているそう。
「市外から江別に来てもらうために、主に札幌で以前からお付き合いのある飲食店や雑貨屋さん、花屋さんなどに声を掛け、置いてもらえることになりました」

もっと江別を知り、人と人をつなげたい

miyuki_adachi4.JPG発信用にスマホで撮影する安達さん


すでに次の企画を考え中なんだそう。「協力隊の活動を通して、今まで出会った人と江別の人を繋げていけたらいいですね」

Facebook、Instagram、Twitterでも、江別の魅力を随時発信しています。政策推進課の坂さんからも、「長年役所にいる職員だけでは視点が偏ってしまうので、軟らかい発想で発信してくれるのがありがたいですね!」と喜ばれています。

江別に住んでみた印象は、「人が優しい」といいます。「直接出会った人もそうですし、ささいなことですが車の運転に表れていると思いました。車間距離も広く取って、運転も優しいんです。たまに札幌に行って運転すると、少し怖く感じるようになりました」

また、役所内も働きやすい環境だと安達さん。政策推進課の坂さんは、「どんどん外に行っておいで」と言ってくれるスタンスだとか。「信じて任せてくれています。また、様々なところへ行ったことにより自分ができることを見つけることができました」

miyuki_adachi5.JPGこちらが安達さんが所属する政策推進課のみなさま。坂さんは右側の男性です

地域おこし協力隊としての業務は自治体によってさまざまで、明確な規定などがあるわけではありません。着任前に周りの人に話した時も、「何するか不安じゃないの?」と聞かれたそうです。それに対し安達さんはこう話します。

「資料などを見てなんとなく想像していましたし、不安が無かったわけではありませんが、ひとつずつ不安をクリアにしていくことができたので問題ありませんでした。行ってみて感じられたことをもとに動けばいいと思ったので。設計の仕事で未来を想像する力や感性が鋭く豊かになったこと、なんでも自分でやってみてきたので、謎の度胸があるんだと思います」とにっこり。

持ち前の度胸と、親しみやすい笑顔でどんどん江別に親しんでいる安達さん。これからどんな魅力を見つけて発信してくれるかが楽しみです。

江別市 地域おこし協力隊 安達みゆきさん
住所

北海道江別市高砂町6番地

電話

011-381-1064


出会い、体験し、食べて、まちに親しみ魅力を発信!

この記事は2021年8月3日時点(取材時)の情報に基づいて構成されています。自治体や取材先の事情により、記事の内容が現在の状況と異なる場合もございますので予めご了承ください。