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まちおこしレポート
札幌市

くらしごとイベントレポ「北海道での新たな暮らし・働き方を学ぶ」20181220

くらしごとイベントレポ「北海道での新たな暮らし・働き方を学ぶ」

第二回くらしごとイベント開催

2018年11月2日(金)くらしごと編集部の大元である株式会社北海道アルバイト情報社が持つイベントスペースEDiTにてイベントを開催しました。


くらしごとは、2016年10月5日にサイトオープン。それから早2年、これまで私たちくらしごと編集部は北海道中様々なところを渡り歩き、取材を通して多くの人たちと出会ってきました。

北海道から都会へ出て行く人も多い中、あえて北海道で自由な暮らしや働き方を選んだ人がいたり、北海道に魅了されて移住してきた人、戻ってきた人がいたり...今日もたくさんの人がこの北海道という地で輝いて生きています。

また、北海道で暮らしながらフリーランスとして働く人も増えてきており、少しずつ変わりゆくその「働き方」に今回着目し、北海道でフリーランスとして働く人、北海道で起業をした人を登壇者ゲストとしてイベントにお呼びしました。

私たちくらしごと編集部は、このメディアを通じて「人との繋がり」の大切さを感じることが多くあります。だからこそ、くらしごとをハブとしてもっと多くの人とが繋がれる場をつくりたい...そんな想いも込められたイベントです。そういうわけで今回は、イベントレポということで書いていきたいと思います。

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「無駄な創造は決して無駄ではないっ!」

イベントの第一部では、お招きしたゲスト3名より自身の「暮らし方・働き方、これまでの人生に迫る」をテーマに発表していただきました。

トップバッターは元遠別町地域おこし協力隊で現在NPO法人を営む原田啓介さん。実は今回くらしごとのリーフ等もデザインしてくださったり、くらしごとのカメラマンとしても動いてくれている多才な方。

kurashigoto_repo7.JPG遠別町での一コマ。海風の強風が吹き付ける中、笑顔を見せてくれる原田さん

まずは原田さんの代名詞ともなりつつある「カメラ」。イベント当日もカメラを掲げていた原田さんは現在は33才。カメラを始めたのは28才の時だったとスライドを使って自己紹介。今まで撮影した写真を映し出し、それに対しての説明も加えながらの発表に、一際「おお〜」という歓声があがったのは、遠別町の居酒屋で撮影された一枚の写真でした。

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「これは遠別町にある『居酒屋千世本』という店のマスター、通称ちよます。このちよますと仲の良い最年少常連たける少年が店にいる時は、料理が出てくるタイミングが遅くなります」と笑いを交えながら説明。
そんなちよますのこの写真は、なんと東京メトロ新宿三丁目駅に1年間掲示されることに。「ちよますは東京に行ったことがないのに、写真だけ東京に行きました」なんて言葉に、会場からは笑いと歓声があがります。

kurashigoto_repo5.jpg「ちよますは東京に行ったことがないのに、写真だけ東京に行きました」※@原田さん作成PDFより

写真だけに留まらず、イラストやデザインも手掛ける原田さん。2014年BSプレミアムで放送されたドラマでは女優さんが着るTシャツのイラストも描いたという経験も。

そんな原田さんの経歴ですが、サラリーマンを経て地域おこし協力隊、NPOえんおこと個人事業主と本当に様々な道を歩んできています。

そんな道を通ってきた今、実際の収入面についてなどもお話をしてくださり、なんと「月収20万円から、これは滅多にないけど最大記録で58万円だったことも」と、その内訳を説明。デザイン業、写真業、イラスト業、イベント出展・講演、ブログなど流動的に入ってくるということ。そんなリアルなお金の話に続き、とある一週間についても紹介。

kurashigoto_repo12.jpg時折原田さんの趣味のひとつでもある「キャンプ」という文字が目立ち、仕事と趣味を全力で楽しんでいる様子

そして皆さんに今日覚えて帰って欲しいことがあると言わんばかりの造語も披露。
「『無駄creative』という造語をつくりました。これは誰からも必要とされていないムダなクリエイティビティを独りよがりに発揮して、自己満足と承認欲求を満たすもの。稀に人から感謝されたり喜んでもらえたりすることがあるという意味の言葉です」と原田さん。

「無駄クリエイティブは誰も不幸にしない」という原田さんが生み出す作品は、こうして少しずつ世に出ていきニッチなファンを増やし、そして全国へと少しずつ広がっているようです。

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「僕の好きな言葉でこんな言葉があります。『井の中の蛙大海を知らず。されど空の青さを知る。大海知らねども花は散りこみ月は差し込む』。ないものねだりする前に、今この場所でできることを。この場所だからこそ見える景色もあります。横に掘ってみたら水脈が出るかもしれないし、他の井戸と繋がるかもしれない」と話してくれたその言葉を聞いて、多才な原田さんが今もなお遠別町というまちで働き、そして暮らし続けている理由に繋がるのだろうな、と思わせてくれたお話でした。

炭鉱好き女子が、ぶっちゃけた起業までの道のり

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続いては、開口一番「今日の目標は『あ、この人で何とかなるんだから自分でも大丈夫そう』って勇気を持ってもらうことです」と話してくれたのは地域おこし協力隊として赤平市に移住してきた大倉加奈さん。協力隊を卒業後、そのまま定住しフリーデザイナーとして今活躍中です。

そんな大倉さん、かつては自分のことを「本しか友だちのいない根暗でした」と紹介。その後就職をするのですが、1社目、2社目で世間の厳しさを知り計2社の退職を経験。その後「どうせなら好きなことがしたいなぁ」と、行き着いた先が炭鉱だったと言うのです。

頭の中に「?」マークが浮かんだ方もいるかもしれませんが、もともと廃墟が好きだったという大倉さんは、炭鉱の魅力に取り付かれました。

そうしてかつて炭鉱で栄えたまち、赤平市への移住を果たします。赤平市は、札幌から車で1時間半程度の場所。人口は約1万人ほどのまちで、企業誘致などにより工業が盛んなまちです。

もとからデザインに興味があり、さらには2社目の広告代理店でデザインの業務に携わっていた大倉さんの目に飛び込んできたのは、赤平市の協力隊募集。しかも業務内容は「デザイン」に関わるお仕事。その募集に応募した大倉さんは晴れて採用となり、主に「商店街の活性化」を業務を担うことになりました。

協力隊をやってみて良かったと思う点について大倉さんは「市役所とのパイプが出来たこと、1社目2社目の就職で残っていたダメージも精神的に回復したことですかね」と話し、「逆に不安になるくらい市内で顔が売れて、黙っていても色んな人が声をかけてくれるようになった」と続けます。

そして、「超」がつくほど赤平が好きになりました。

kurashigoto_repo14.jpgここに写るメンバーは赤平の炭鉱を守り続ける団体「TANtan」。炭鉱好きの大倉さんももちろんメンバーとして参加しています。

協力隊任期終了後はフリーデザイナーとして起業した大倉さんですが「実は起業したくなかった」と爆弾発言。「でも、起業してみると意外と良いものだった」と言葉を継ぎます。

さらにフリーデザイナーとして働くことにより、税金や社会保険料の仕組みが分かったとのこと。
「今まで全部自腹で払っていた仕事に関するお金が全部仕事に関するお金・・・経費だったんだってことが判明しました(笑)」と笑います。
赤平市は、起業に対する補助金があったため起業への補助も手厚いまちだったのも大きいようです。

「フリーデザイナーになって良かったなと思う点は、自由を手に入れられたこと。好きな時間に寝て起きて好きな服を着られる。あと、前職では女子社員のお茶くみもあったんですが、そういった社内営業もいらない。そして、心配してくれた仲間が炭鉱に関する仕事を紹介してくれたり、やりたかったライター業の話がくるなどどんどん繋がりができて、仕事の幅も広がっていきました」

そんな「復業」スタイルがいいと大倉さん。それはまさに、やりたいことをやるという生活でした。
「今後はもっと書く仕事を増やして、自由な時間を増やしたいと思っています。デザインの仕事は大きなパソコンがないと出来ないけど、ライターの仕事ならパソコン一台であちこち取材に行くことが出来ますから。あと、赤平で家を買ったので何か仕事にしようと考えているところです!」

今後も赤平に利益を還元しつつ楽しいこと、好きなことをたくさんやって仕事につなげていきたいと考えている大倉さんでした。

北海道との二拠点生活をしながら北海道を盛り上げる五十嵐慎一郎さん

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五十嵐さんもまずは自身の経歴から紹介。小樽市出身の五十嵐さんは、札幌の高校に通っていた際にインドへ渡った話を...

「インドに行ってみてビックリしたことがひとつあって。子どもたちがみんな裸足でその辺を普通に歩いてるんですよ!」とその時感じたカルチャーショックについて語る五十嵐さん。自身も真似て裸足で歩いてみたものの、なかなか厳しいものがあったとのこと。インドという国で暮らす人々の『生きる強さ』をこの時感じ取ったと話します。

現在「株式会社大人」という会社を立ち上げた五十嵐さん。起業のきっかけは、銀座で「the SNACK(ザ スナック)」というコワーキングスペースをつくったことから始まります。そこで同世代で起業をしている人や、クリエイターとして活躍している人たちと日々顔を合わせていく中で刺激を受けて起業を決意。

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今ではWEB関連からウェディング事業までと幅広く手掛ける、もはや「なんでも屋さん」。くらしごとのイベントの前の週には「北海道移住ドラフト会議」なるものを企画・運営。北海道への移住者を増やすことを担うこのイベントは多くのメディアにも取り上げられ、注目されました。

多方面から面白いことを仕掛け、「少年のような純粋な心」を忘れない五十嵐さんです。

第二部「パネルディスカッション」

続いてゲストのひとりでもある合同会社StayLinkの柴田涼平さんによるファシリテーターで、会場をさらにホットにあたためてくれたパネルディスカッション。

最初に柴田さんより来場者のみなさんに対し「暮らし方と働き方、どちらの方を重点的に聞きたいですか?」と質問を投げかけたところ、若干ではありましたが「働き方」に手を挙げた人の方が多かった様子。

kurashigoto_repo3.jpgフリーランスや起業...皆さん最近増えてきている「働き方」に興味があるご様子。

ぶっちゃけた質問を柴田さんがどんどん投げていきます。

柴田さん「実際どうやって仕事をとっていくんですか?」
大倉さん「役場が仕事をくれるんです」

なんて素直なぶっちゃけ回答も。大倉さんは「まわりの人が構ってくれたから、本当に運が良かった」と言葉を続けていました。

度々会場からはドッと笑いが起きるなど盛り上がりを見せた時間。

原田さんは、流木を集めてはそれを売ってお金にしてみたりと、今回のゲストはみんな「自分の好き」を掘り下げるのがうまいメンバーだったのかもしれません。五十嵐さんも「好きなことをとことんやっていくのって素敵だと思う」と、同調。

くらしごとを介して多くの人と繋がれる交流会

こうして座学のセミナーが終わった後は、ゲストの4名、来場者の皆様、そしてくらしごと編集部の交流会です。

今回は居酒屋からイタリアンをはじめ、北海道でいくつもの飲食店を経営している株式会社タフスコーポレーションさんに軽食をお願いし、見た目もオシャレで味も美味しい軽食とドリンクに舌づつみをうちながら、皆さん思い思いに新たな出会いを楽しんでいる様子でした。

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かつてくらしごとで取材をさせていただいた方も来てくださっていたので「あ!くらしごとに載っていたあの人だ!」なんて場面も。くらしごとを通じて多くの人と出会う場が出来て、とても有意義な時間になったのではないかなと思います。

「写真展」のもうひとつの想い

会場内を見渡すと、そこには数々の写真が飾られています。そう、こちらは「写真展」です。

最初もお伝えした通り、私たちくらしごと編集部は北海道中を歩き回り、子どもたちの無邪気な笑顔や、大人たちの自然な笑顔や働く姿、動物たちのイキイキと生きている様子...そのシャッターチャンスを逃しませんでした。

それを多くの人に見ていただきたい、知ってほしい。道産子のみんながこんなに輝いていることを...という想いを込めて写真展と称して会場の壁一面を写真で埋め尽くしました。思わずくすっと笑ってしまう写真、可愛いと声が漏れてしまうような写真たちを横目に、くらしごとを通じて多くの人が繋がってくれたようです。

これからもくらしごと編集部は、今後あなたが住むまちにも現れるかもしれません。
そしてまた、くらしごとイベントで再会ができるような、そんな関係がずっと続きますようにという想いを込めて、イベントレポートを以上とさせていただきたいと思います。

※VR集合写真も撮影!360°見たい方向を見られる写真となっておりますので、じっくりご堪能ください。
(※PCからは最新Chromeブラウザなどの対応ブラウザから、スマートフォンからはYOUTUBEアプリからご覧くださいくらしごとイベント集合写真

関連動画

株式会社北海道アルバイト情報社 くらしごと編集部
住所

北海道札幌市中央区南1条西6丁目20-1ジョブキタビル6階

電話

011-223-4896


くらしごとイベントレポ「北海道での新たな暮らし・働き方を学ぶ」

この記事は2018年11月2日時点(取材時)の情報に基づいて構成されています。自治体や取材先の事情により、記事の内容が現在の状況と異なる場合もございますので予めご了承ください。