
こんにちは。くらしごと編集部です。
新年度がスタートしましたね!今年の北海道は例年よりも雪解けが早く、桜も早めにやってきそうな気配です。この時期になると、北海道の海にも春の訪れがやってきます。それが「群来(くき)」です。今日のメルマガは群来についてのネタです!

Vol.71~北海道の海に春の訪れ「群来(くき)」の話~
海がある日、突然ミルク色に変わる。皆さん「群来(くき)」って知ってますか?
群来は主に、春先の北海道の日本海側で見られる自然現象で、ニシンの群れが一斉に海岸近くへ来て産卵することで起こります。ニシンは産卵のために浅瀬へ移動し、メスはそこで海藻などに卵を産みつけます。そこにオスが一斉に精子を放出することで海水が白く濁ります。この「海がミルク色になる」現象が群来です。

群来は単なる自然現象ではなく、北海道の歴史と深く結びついてきました。江戸〜明治期には日本海側に巨大な群れが押し寄せ、ニシン漁が大繁栄しました。各地に鰊御殿という富の象徴も建てられるほど。イメージはまるで「海のゴールドラッシュ」。各地の漁村には一攫千金を夢見る人が集まりました。しかし昭和に入り急激に衰退。乱獲や海洋環境の変化が原因とされ、群来もほぼ無くなり、幻の現象と言われるようになりました。この繁栄と衰退の歴史が、北海道の文化を形作ったとも表現されます。
ところが近年、稚魚放流など資源管理の成果から「群来が帰ってきた」というニュースが届くようになりました。2026年は比較的早い時期から群来が確認され、余市町や小樽市では1月末に発生が確認されました。北海道南部ではニシンの水揚げが増加しており、群来も幻の現象から、現実的に見られる現象に復活してきました。一度は途切れたはずの循環が、再び動き始めています。

この時期に群来のニュースを見ると、春の訪れとともに北海道の歴史の息吹を感じますね。もしスーパーやお魚屋さんでニシンと出会ったらぜひお試しを。王道はやっぱり塩焼きですね。私のおすすめは山椒!脂の強さにスパイスが最高に合います。
春の海に現れる一瞬の奇跡。そんな背景を思い浮かべながら食べるニシンは、きっといつもより少しだけ味わい深く感じられるはずです。

くらしごと編集部メンバーとして、漁業関係を含め幅広い分野の取材と記事制作を担当。山形県出身。趣味はランニングと登山とサウナ。好きなサカナは鯖の味噌煮とワカサギの甘露煮。















