こんにちは、くらしごと編集部です。以前のおさかなメルマガと、くらしごと記事でもご紹介させていただきました広尾町の昆布漁師、保志弘一さん。その保志さんから、昆布漁の今を伝えるレポートが届きました!
■保志さんの取材記事はコチラ
最盛期を迎えた昆布漁の現場で思うこと。ちょっとだけ知っていただけると嬉しいです。
Vol.52~昆布漁の現場からのレポートです!~
こんにちは。お盆休みも過ぎた今日この頃、北海道の短い夏が静かに終わりに向かう八月中旬。いかがお過ごしですか?本来であれば、私のアイデンティティでもある「昆布漁」は最盛期を迎え、日焼けと筋肉痛に悩まされながらも毎日海に通っている...はずなんですが。
2024年、今年の海は少し様子が違います。全道的に報告が上がる、昆布の不漁。そして今まさに猛威を振るう台風フィーバー。生育の遅れ、資源の低下、天候不良など、昆布漁の置かれた現状はとても厳しく、「10年後には昆布がなくなるのでは?」という話が嫌でも頭にチラつきます。
そんな中、台風明けの今日(16日)久しぶりに拾い昆布で大漁となりました!長い時化がやっと落ち着き、抜けた昆布が寄り付いたのを今か今かと待ちわびたこの瞬間、久しぶりに活気にあふれる現場でした。
今シーズン、昆布漁は低迷ながら体験観光は堅調でして。国内国外問わず、様々な人に昆布漁についてお話しする機会がありました。「いつか無くなるかもしれない。でも、ここにあったというルーツは大事にしたい。」お客様とのやり取りの中で、不漁の中でもできることを探し、次世代に残せる答えを生み出すのが我々世代の使命なのかもしれません。
脈々と受け継がれる、その時出来る最善は何か?という漁師の思考。私もまた、この時代に何が出来るかを考えていきたいと思います。
広尾町 走る脳筋昆布漁師・保志
広尾町 昆布漁師
広尾町生まれ、広尾町育ちの祖父の代から続く3代目の漁師。天然の昆布を取る昆布漁を営む傍ら、新たな価値を付けた製品「星屑昆布」を開発。持続可能な漁業の実践に向け奮闘中。好きなサカナはトキシラズの塩焼き!小さい頃からリヤカー押しの手伝いをしたり、春の食卓といえばこれ!という遺伝子に組み込まれるレベルで好きなものです!