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Vol.9〜浜での生活を始める心構えとは?〜20221004

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こんにちは!くらしごと編集部です。
今回は、もと水産業普及指導員として、道内の各浜で、漁師さんからの相談や質問に対応してきた宮本さんが、漁師さんとの対話を通して思う、浜での生活(漁師になる)を始めるのに必要な心構え、について教えてくれましたよ!
漁業の世界に興味のある方は参考にしてみてくださいね!


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ぬかほっけ


私が水産業普及指導員として、浜で勤務していた頃のお話をご紹介します。
浜での漁業者の関わりの中では、
「最近○○がさっぱり獲れないけど、どうしたんだべ」
「どうしたら、獲れる量を増やせるべか?」
といった質問や、逆に
「うまくいかなくて、苦労ばっかりだ」
という、愚痴がもれたりと、色んな場面がありました。

全部の質問や要望に応えることはできず、特に環境問題に関することなど、効果的な解決策をこちらから示すことが出来きない場合は、随分、歯がゆい思いもしたものです。

しかし、そんな中でも特に漁協青年部からは、自分たちはどんな活動をするべきか、何ができるのか、と前向きに、意見を求められることも多く、その場合には他区の事例も参考に紹介しながら
1 まず、自分達自身が自分達の地域を良く知る。
2 仲間づくりを進めて、一緒に行動をする。
3 情報交換により、行動の活性化を図る。
4 改善を模索しながら行動を継続する。
これを軸に意見交換をして来たように思います。

また、最近は、あまり聞きませんが、『地域活性化には三つの「もの」が必要』とも言われていました。
さて「もの」とは何でしょうか?
 答えは、「わかもの」「よそもの」「ばかもの」です。
若い方々は知らないかも知れませんね。私の若い頃(昔?)は、浜でも良く言われていましたよ。機会があったら、父さん方に聞いてみてください。

つまりは、地域を客観的に見る『よそもの』や業界の当たり前にとらわれない『ばかもの』や『わかもの』が必要といった意味なのですが、漁業の世界では、そうした人材が今こそ必要かもしれません。

しかし、『よそもの』『ばかもの』『わかもの』だからこそ、最初は上記のような、「地域に馴染み、一緒に考え、行動する」、そんな姿勢が大切かもしれませんね。


文・宮本正夫(みやもと まさお)
水産業普及指導員として、オホーツク海域を除く道内の各浜で、多くの新人漁師さんから相談を受けたり、漁業の人材育成に貢献。趣味は音楽とバドミントン。好きなサカナは旬の大衆魚


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Vol.9〜浜での生活を始める心構えとは?〜

この記事は2022年10月4日時点(取材時)の情報に基づいて構成されています。自治体や取材先の事情により、記事の内容が現在の状況と異なる場合もございますので予めご了承ください。