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お魚メルマガバックナンバー

Vol.4〜漁業の「6次産業化」〜20220719

osakana_mail_900.pngこんにちは!くらしごと編集部です。
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今回は、漁業の6次産業化について、漁業プロデューサーとして活躍する舘岡志保さんから教えてもらいました!


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Vol.4〜漁業の「6次産業化」〜

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最近「6次産業化」という言葉を見聞きする機会が増えてきました。

6次産業化とはなにかというと、

1次産業(生産)+2次産業(加工)+3次産業(流通・販売)=6次産業
※または1次産業×2次産業×3次産業=6次産業ともいいます

つまりは農林漁業者が生産から販売までを行うということです。

現在の漁業のほとんどは水揚げした魚を漁業組合に出荷し、セリにかけられ、終了です。ひと昔前の魚が多く獲れていた時代ならこれでよかったのですが、現在の漁業は、漁獲減少・魚種変化・価格の暴落、特にコロナの影響もあり、海洋環境の変化などにより漁師の収入が大きく減ってしまっています。

このような状況を打破し安定した収入を得るためにも、自分で値決めできる6次産業化への流れは今後の漁業において必要なものとなりつつあり、実行する漁師も増加しています。獲った魚介類を鮮魚店やスーパー、飲食店、個人等消費者に直接配送することにより中間マージンが少なくなるため漁師は収入向上し、消費者は望むものを希望の価格で手に入れやすくなりWin-Winの関係性が構築されます。

なにより、組合出荷だけでは獲った魚が誰の手に渡るか見えず、消費者への感謝を見落としがちですが、直販により消費者との距離が縮まり誰の手に渡るか見えることで、消費者への感謝が生まれます。
また逆も然り。生産者を知ることで、消費者は生産者に対しての感謝が生まれます。
これからは、「良いものを安く」ではなく「厳選した安心安全なもの」が選ばれる時代。社会の需要と供給に合わせ、漁業も進化していくことで衰退していく漁業に光明が見えることと思います

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文・舘岡 志保(たておか しほ)
東京で看護師をしていたが、現在の夫である舘岡勇樹さんから水産業の課題を聞いたことをきっかけに水産業の世界へ。趣味は旅行。好きな魚はナガヅカ。

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Vol.4〜漁業の「6次産業化」〜

この記事は2022年7月19日時点(取材時)の情報に基づいて構成されています。自治体や取材先の事情により、記事の内容が現在の状況と異なる場合もございますので予めご了承ください。