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恵庭市

この時代を、愛する人と恵庭で生きること20220630

この時代を、愛する人と恵庭で生きること

北海道恵庭市。札幌から車で1時間程のところにあるそのまちは、適度に都会で、適度に田舎である、まさに「田園都市」。恵庭市民はみな口を揃えて「ちょうどいいまち」と語ります。

そんなこのまちに東京から移住してきたご夫婦。

奥様が一家の大黒柱として稼ぎ、旦那様は、主夫としてお家で2羽のインコのお母さん的役割を担うという、まさに現代の生活スタイルを送るお二人でした。

移住のきっかけを聞いてみると「広告のバナーなんです」と、衝撃的な一言が...!

北海道の地を出て...

山崎文菜(やまざき あやな)さん。ほんわかとした優しい雰囲気を身に纏う、素敵な女性です。
実は文菜さんは恵庭のお隣、北広島市のご出身。高校卒業後、石川県金沢市の美大へと進学します。


eniwa_yamazaki13.jpgこちらが文菜さんです。

「大学進学時は、もう北海道に戻ってくることはないんだろうなぁ...なんて、そんな気持ちでいました」と話しますが...戻ってきてしまった経緯は、このあとゆっくりと紐解いていきましょう。

美大では木を削り、イスをつくるなど製作の勉強をされていたということで、卒業後もその道に...?と思いきや、東京の企業に就職し、アプリなどのデザイン研究開発の仕事へ。全く畑が違うように思えますが、もともと興味のある分野だったことから、在学中に個人的に勉強されていたそう...!文菜さんのポテンシャルの高さが窺えます。

さて、そんな中新型ウィルスが蔓延し、全国的に「在宅勤務」「リモートワーク」「テレワーク」といった言葉や実施も広がり、これらの働き方がぐんと進みました。文菜さんの会社でも同じく、働き方が大きく変わりました。社員全員がフルリモートでお仕事をするようになり、会社のオフィスもついには解約。

しばらくして、文菜さんは独立し、UI/UXデザイナーとしてフリーランスの道を歩みます。

ひとつのウィルスによって、世界が大きく揺れ動き、働き方も変わり、文菜さんの心境の変化もありました。

「大学進学で北海道を出た時にはもうここには戻らないだろうなぁって思ってましたけど、こういった状況もあって、北海道に戻るのもアリかもなぁってうっすら考えるようになっていたんです」

そんな時にインターネット上に出てきたバナー広告。
それは、恵庭市役所まちづくり推進課という、移住の窓口の部署が主催のオンライン移住相談会の告知広告でした。

目に入った瞬間、気付けば申し込みをしていたという文菜さん。

eniwa_yamazaki5.jpg恵庭市の移住相談スペースにて。文菜さんたちはオンラインで東京にいながら、この移住相談を受けることができました。

「オンライン移住相談会に参加してみて、もし移住するなら?と考えてみた時に出てくる不安が、ひとつひとつ解消されていきました。特に、お金がいくらあれば生活できるのか?というところが一番気になっていて、その相談会で、細かく情報を教えてもらいました。また、恵庭の推しスポットなども教えてもらい、不安もクリアになったし、住むイメージも湧きました」
(※恵庭市移住生活費シュミレーションにて移住後の生活費を比べることができます)

こうして、移住を決意した文菜さん。
...と、ここまで文菜さんのお話中心でしたが、旦那様の考えは...?

「おじいちゃんになっても恵庭に暮らしたい」

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実は旅行でさえも北海道に訪れたことがなかったという旦那様。初めて北海道を訪れたのは、文菜さんのご両親に結婚のご挨拶をしに行った時だったと言います。

「移住に関して聞いた時は、『うんいいんじゃない〜』という感じでした(笑)」と、ゆったりとした口調で笑う旦那様。文菜さんと同じく、お二人ともほんわかした雰囲気がとっても癒やされます。

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「僕は上に3人姉がいて、みんな親の近くにいるんですが、逆に彼女は一人っ子。北海道に帰って、ご両親のそばにいてあげた方がいいんじゃないかな〜っていう想いもあったんです」

事実、北海道に戻ると聞いた文菜さんのご両親は大喜びしてくれたと言います。

旦那様が少し興奮気味に、言葉を続けます。

「それに、実際に恵庭に来てみて感動したことがたくさんあるんです。北海道は野鳥が多いですね。カワセミやヤマセミもいる。僕、鳥が好きなんです。それに、キレイな川もあるし、ジンギスカンも美味しいし、僕の大好きなサッポロビールの工場があるんですよ...!自然がたくさんあって、田舎の雰囲気もあるけど、大学もあるから若い子たちも多くて活気がある。そもそも恵庭って名前もすごく良くないですか?もうここが大好きです...!」

恵庭の魅力が出てくる出てくる...!恐らく地元の方が気付いていない魅力を、山崎さんご夫婦はたくさん知っているようです。

「もし万が一、妻が仕事で東京に戻るってなったら...単身赴任をお願いするかもしれません(笑)」と言葉を継ぐほどに、恵庭にゾッコン!!

生活の質がとにかくあがった

eniwa_yanazaki12.jpg北海道に来てアウトドアを楽しむご様子の旦那様。


東京に住んでいた時は、1DK13万円のお家に住んでいたというお二人ですが、恵庭に来てからは2LDKで、駐車場代諸々込みで7万円。家賃の変化にビックリですが、それだけではありません。

「野菜がうまいし、安いんです!しかもそういうスーパーが多いですよね!!」と興奮気味な旦那様。

「これまでは、仕事で帰る時間も遅く、コンビニでごはんを買って帰ったり、外食したり、そんな日常が当たり前でした。でも、こちらに来てから季節の野菜があるんだって初めて知って。しかもこれが、すっごく美味しくてびっくりしました」と文菜さん。

eniwa_yamazai7.jpg二人して健康になったよね、とうなずき合っていました。

もともと普段から料理をつくる旦那様も、食材の魅力を引き出すべく、凝ったものを作るのが楽しくなっていると話します。

「そうそう、美味しいベーグル屋さんも見つけたんですよ」

eniwa_yamazaki11.jpg「恵庭のトモエベーグルさんで、恵庭ふるさと公園で日向ぼっこしながら食べるのが好き」と教えてくださいました。

東京にももちろん美味しいパン屋さんはたくさんあります。しかし、それはどこも行列が出来ているのが現状。それに比べて、こちらに移住してきてからは、並ばずに美味しいパンを食べられることに感動していました。

「1年で3キロ太りました」と笑う旦那様。
だから逆に食費があがったのかも?なんて笑い合う、本当に仲むつまじいお二人です。

恵庭での新しい暮らしと働き方

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北海道に移住してからも、フリーランスとして働き続けている文菜さん。北海道の案件だけではなく、東京でのお仕事案件も続けているそう。しかも「仕事は9割Twitterで受けている」と言うから驚きました。TwitterでUIデザイナーの業務を見つけては応募することもあるそうです。

今やネットがあれば、どこでもお仕事ができる時代。「勉強会などもオンラインで受けることが出来るので、北海道にいるからと言って情報の格差を感じるはことはなくなりました」と話します。

「今、同業の人で東京から出たいって人は結構多いです。空港から遠すぎないところとかは人気ですね」

それって、まさに恵庭ですよね、なんて言うと「ほんと。一回みんな恵庭に来てみてほしい!」とニコニコ笑う文菜さんです。

とは言え、2021〜2022年にかけて、北海道中が連日大雪に見舞われました。長年北海道に住んでいる人たちでさえも「こんなに降ったのは初めてだ」と口を揃えて話すほどに、甚大な被害でもありました。

特に雪に慣れていない旦那様。まさかの初めての冬シーズンが、こんなかつてない大雪に見舞われる日になるなんて...!

「冬は本当、ひたすらに雪かきしていましたね。でも、近所の人と助け合いながらやっていて、雪かきをきっかけに、どんな人がまわりに住んでいるのかも分かり、お近づきになれました」と、プラスに考えていたお二人でした。

恵庭に移住を決めたのは、本当に「偶然」の出来事。
新型ウィルスが蔓延しなかったら?
あの日、あの時、バナー広告を見なかったら?

違った未来が待っていたかもしれません。

ただ、間違いなく、今ここにある真実は、お二人がとっても幸せだということ。この地を満喫し、楽しく暮らしているということ。二人の背中が、幸せを物語っていました。

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山崎文菜さん ご夫婦

◎Twitter/https://twitter.com/ayana_yamazaki


この時代を、愛する人と恵庭で生きること

この記事は2022年4月20日時点(取材時)の情報に基づいて構成されています。自治体や取材先の事情により、記事の内容が現在の状況と異なる場合もございますので予めご了承ください。