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北海道で暮らす人・暮らし方
千歳市

【 北海道へ移住 生活費のお話し 】 Vol.05 千歳市20210225

【 北海道へ移住 生活費のお話し 】 Vol.05 千歳市

北海道の空の玄関口・新千歳空港がある千歳市。その立地から工業団地には大きな工場が並び、また自衛隊の基地もあります。さらに少し郊外には畑や牧場があり、北海道らしい風景が広がっています。

今回お伺いしたのは、そんな郊外の農地に一般の人が住みやすく条件を緩和した農村再生特区に住む、高橋さん夫婦です。横浜市に住んでいた高橋さんが千歳市に移住した経緯やそのライフスタイル、生活費はどのように変化したのかを聞いてみました。

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高橋さんご家族 基本データ

〈家族構成〉
夫・高橋博樹さん、妻・佳那さん、2歳の女の子の3人家族(取材時)

〈移住情報〉
ご主人は北海道釧路市出身、奥様は福岡県出身。東京都内の企業に勤務し、神奈川県横浜市と兵庫県の単身赴任から、2016年2月にご主人が転職、奥様は退職して千歳市に移住。2018年4月に駒里の農村再生特区に住宅を建築し転居。

〈移住時の不安要素〉
ご主人は北海道出身のためある程度冬の寒さはわかっていたが、奥様は知らないので最初は気になっていた。その他、仕事も含め千歳市で暮らしていけるか確かめるために、最初の2年は千歳駅近くのマンションで生活。

〈現在のお仕事〉
ご主人は千歳市に製造拠点を置く企業の工場で生産技術職として勤務。農村再生特区のため、敷地内で農業を行うことが分譲の条件だったため、ご主人の仕事の休日と、奥様の子育ての合間にお互い協力しながら農作業を行う。

移住してみての感想

  • 家の窓から自然豊かな景色が毎日見られて感動!
  • 畑で作る野菜、スーパーマーケットで買える食べ物がおいしい
  • 車で移動する時も渋滞が少なく有意義に時間が使える
  • 地域の人が温かく迎え入れてくれ、農業や子育てもサポートしてもらえる
  • 保育園、子育て支援センター、近所の人の協力など子育て環境が充実
  • 冬は家の中にいると暖かく、近所の方が除雪に協力してくれて快適
  • 都会で仕事に追われていた時と比べ、気持ちにゆとりができた

移住前の生活費と移住後の実際の生活費(月額)

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※左側は移住前の家計調査による平均的な数字、右が高橋さんの実際の生活費
※家計調査の数字も含め、実態よりやや高めに見えますが、賞与等も勘案して1年間を平均的なところでならしています。
※交際費・嗜好品等の出費は含まれていません。

気になる冬季の暖房費は、家に断熱材と三重窓が施され暖かいので、心配していたほどの負担はありませんでした。横浜在住の時と比べて大きく削減できたのは住居費。また、交通費は単身赴任の行き来に大きくかかっていたため、現在は自動車が2台になっても以前より軽減されています。食費は夏から秋は畑で採れた野菜が食べられることと、移住に比べて外食費が安いため低く抑えられています。

仕事中心の生活から、家族の時間を増やすために決めた移住。

chitose_taka2.JPG手前が高橋さんの農地。奥に見えるのが、木の温かさを感じる薪ストーブ付きのログハウスです。

高橋さんご夫妻が住んでいる駒里(こまさと)という地域は、千歳市郊外にあり畑や牧場が並ぶ場所。遮る大きな建物がないため遠くの景色まで見渡せます。そこに、ログハウスがゆったりとした配置で建ち並び、それぞれのお宅に広い畑がある一角があります。その中の一軒が、高橋さんのお家です。天気の良い日曜日にお邪魔すると、近所には畑作業に勤しむ方の姿も見えます。

東京にある大手企業の社員だったお二人は職場で出会い、結婚。会社が借り上げている横浜のマンションで新婚生活をはじめましたが、ほどなくしてご主人の博樹さんが兵庫県へ転勤となり、単身赴任生活を余儀なくされました。忙しい毎日の中、会えるのは月に数回。ご主人が慌ただしく横浜と兵庫を行き来する中、奥様の佳那さんも毎日満員電車に乗り、1時間かけて出勤する生活に疲れ果てていたそう。ご主人は製品を出荷する際の検査装置の開発、奥様は経理を担当し、お互いに仕事にとてもやりがいを感じていましたが、次第に仕事中心のライフスタイルに疑問を持つようになったと言います。

転職の選択肢が豊富でアクセスの良い千歳市へ

「基本的に転勤が付いて回る会社だったので、いつ一緒に暮らせるかもわからないし、忙しいため2人の時間もほとんど取れない状態。この先の人生もそんな時間の使い方でいいのかな、と思うようになり、転職を考えはじめました。また、二人とも田舎で育ってきたので、自然が豊かなところに行きたいね、と話すようになりました」とご主人。

chitose_taka12.JPGご主人の高橋博樹さん。

ご主人は北海道釧路市出身、奥様は福岡県出身。「せっかく移住をするなら北海道に」とご主人は考え、奥様も「生活に困らないなら辞めてついて行ける」とお二人の気持ちは同じ方向に。そうして北海道での仕事についていろいろと情報を仕入れているうちに、工業団地がある千歳市が浮上しました。

「さまざまな企業の工場があるので転職の選択肢も多く、技術職としての経験も活かせると思いました。さらに空港が近いため、妻の実家に帰省する時も移動しやすく、私の実家にも車で3時間半ほどの距離という魅力的な条件が揃い、千歳市で仕事を探すことにしました」

そこで前職の内容に近い工場の設備開発の仕事の求人を見つけ、見事採用に。2016年2月、千歳市に移住することとなりました。

農地付きの分譲地で自然に囲まれた生活を実現。

移住当初、住みはじめたのは千歳駅に近いマンション。札幌市にも行きやすく、買い物にも便利。さらに横浜市にいたときよりも安い家賃で2倍の広さという快適な環境だったそう。2年ほど経って千歳市での生活も軌道に乗り、「千歳に家を建て、このまちで子どもを育てたい」と思える心の余裕ができてきたお二人は、移住前に希望していた「周りに自然がある住環境」を探すことに。そこで見つけたのが、駒里の分譲地でした。
この土地は農村再生特区として、農地を通常より小さい単位で分譲しているエリアです。

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農地として登録された土地は、通常は自由に宅地に変更することはできず、2ha以上の農業を営む者でないと取得が認められません。しかし、駒里ではその条件が10a(300坪)に引き下げられ、住宅を建てて小規模で農業をしながら暮らす宅地エリアとして販売されているのです。高橋さんご夫妻が見に行った時、すでに数件が家を建て、農業をしながら暮らしていました。

「北海道に来る前に、思い描いていた風景がここにありました。私の祖父母が農家だったので農業にも馴染みがありましたし、子どもが生まれたら採れたての野菜を食べさせられるので良いなと思いました」と奥様。

この場所が気に入ったお二人は、農業委員会に営農計画を提出し、正式に分譲が認められた後、木の温かさを感じる薪ストーブ付きのログハウスを建てて2018年4月に移り住みました。また、転居後ほどなくして8月に待望の娘さんも誕生。自然に囲まれたのどかな環境での子育てがスタートしました。

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自然の風景と温かい人に癒やされる生活

こうして新しく始まった駒里での生活は、まさに高橋さんご夫妻理想のスローライフ。

「家の大きな窓から自然がいっぱいの景色をボーッと見ているだけでも、贅沢だなと思います。夏場は、自分たちで作った採れたての野菜のおいしさに衝撃を受けました。スーパーマーケットで買う野菜や魚もおいしくて、店員さんに調理方法を聞きながら以前より魚料理をよく作るようにもなりました」と笑顔で話してくれる奥様。

渋滞が少ないことも有意義に時間を使えるようになったポイントだそうで、ご主人の通勤時間は車で片道20分ほど。休日は支笏湖や千歳川によく出かけ、ボートなどのアウトドアを楽しんでいるそうです。

chitose_taka5.JPG木をそのまま活かした柱がなんとも素敵です。

また、地域の人の温かさにも助けられていると実感しているお二人。

「ここに移ってきたとき、自然に受け入れてもらえたのでホッとしました。横浜に住んでいた時は同じマンションに住む人の顔も知らなかったので、ご近所さんと知り合うことができる今、安心して生活できています。初めての子育てでいろいろと不安もありましたが、周りにも子どもたちも多く、地域の方々に可愛がってもらいながら一緒に育ててもらっている感覚です。隣の家との間隔もゆとりがあるので、夜泣きで迷惑をかけることもなく、さらに保育園がすぐ近くにあることや、子育て支援センターなど自治体の支援が充実していることも、安心感につながっていますね」

釧路出身のご主人は北海道の寒さをよく知っていましたが、福岡出身の奥様は冬の寒さも心配していました。しかし、いざ住んでみると家の中が暖かいため、思った以上に快適に過ごせたそう。
「住んでいるところは雪が積もりやすい盆地で敷地も広く、雪かきの不安もありましたが、駐車場から道路までのスペースは、ご近所さんのご厚意で重機で除雪していただけることが多く、私たちは自分たちが歩く場所をスコップで除雪する程度で済んでいます。ただ、吹雪の日はホワイトアウトなどが怖いので、なるべく出かけないようにしています」と奥様。

chitose_taka6.JPG奥さまの高橋佳那さん。

農業一年生は、周りの人の助けを借りながら

そして農業は地域の講習会に出てハスカップの育て方を習い、ご近所さんからもアドバイスをもらいながらスタートしました。堆肥を分けてもらったり、ご主人の会社の同僚に手押しの耕運機を譲ってもらったりと周りの助けを借りて畑を作り上げ、平日は奥様が子育ての合間を見ながら、休日はご主人がそれぞれ畑作業をしています。

農地の半分にハスカップの木を60本植え、残り半分の敷地でトマト、カボチャ、枝豆など多品種の野菜を作り、収穫した野菜は、エリアの一角にある直売所などで販売もしています。ハスカップの木も大きくなってきているので、今後は冷凍して販売するなど販路を広げる方法を考えているんだとか。2歳になった娘さんも畑からニンジンを自分で抜いてみたりと楽しんでいる様子です。
「苦手な野菜もありますが、娘が自分で採った野菜を喜んでしっかり食べている姿を見ると、畑をやっていて良かったなと思います」と奥様も満足そうです。

chitose_taka8.JPGこのイチゴも畑での採れたてです!

暖房費は住宅性能に助けられ、住居費の負担も軽減

さて、気になる千歳市での生活費。特に北海道の冬の暖房費はどうでしょうか。

「それが心配していたほどではなかったんです。家は断熱材と三重窓が施され保温性が高いため、灯油ストーブ1台で家全体を暖めることができます。週末に薪ストーブを焚いていると、天気の良い日中は汗ばむほどに。薪は調達してきた木材をチェーンソーで切って、斧で割って使っています。移住前と比べて大きく変わったのは、なんといっても住居費。横浜の家は賃貸で、会社の補助を除いても家賃が高かったんです。今は家を購入したので住宅ローンの支払いになりましたが、かなり負担が減りました。交通費も以前は横浜と兵庫の行き来にかかっていたものがゼロに。夫婦それぞれ所有している自動車の維持費はかかりますが、それでも交通費は抑えられています」とご主人。

また、外食が安くておいしいのも北海道に来て良かったと思うことの一つだそうで、「都会では、おいしいものは高いのが当たり前でしたが、こちらでは気軽に外食を楽しめます」とお二人。

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生活費にも気持ちにもゆとりができ、暮らしやすさを満喫。

移住して最も良かったことを尋ねると、「気持ちにゆとりができたこと」と奥様は言います。
「東京で働いていた時は、先のキャリアのことを考えながら全力で仕事をし、日々の生活に追われて焦っていました。退職して移住してきた時、最初こそ落ち着きませんでしたが、次第に『こんな生活に憧れていたんだ』と自分自身が求めていたものに気付き、気持ちが楽になりましたね」

転職先で仕事に打ち込みつつ、千歳市での生活を満喫しているご主人も「仕事は楽しいですし、食べ物はおいしい。さらに買い物などの利便性も良く、子育てもしやすいまち。千歳市は本当に暮らしやすいですよ!」と言います。仕事中心の生活から、夫婦の時間や子育て環境を重視した新しいライフスタイルを千歳市で手に入れた高橋さんご夫妻。

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「今はテレワークも浸透してきて、首都圏に住む必然性がなくなってきていると思います。移住することに最初は不安を感じても飛び込んでしまえば何とかなりますよ」というお二人の表情は、充実感にあふれていました。

ここがポイント、移住して良かったこと!

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移住をお考えの方へ

移住 生活費シミュレーション 北海道千歳市

北海道千歳市に移住したら今の生活費はどうかわるの?
どのくらいの生活費がかかるのか、シミュレーターをつかって計算してみよう!

千歳市 高橋さんご家族


【 北海道へ移住 生活費のお話し 】 Vol.05 千歳市

この記事は2020年10月11日時点(取材時)の情報に基づいて構成されています。自治体や取材先の事情により、記事の内容が現在の状況と異なる場合もございますので予めご了承ください。