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札幌をもっとグローバルなまちに!20170116

この記事は2017年1月16日に公開した情報です。

札幌をもっとグローバルなまちに!

世界で大人気の日本語学校が札幌にあります!

札幌に世界で大人気の日本語学校があるって皆さんご存じでしたか??実際に外国語留学で日本語を学びに来る人達からの満足度がと〜っても高いので大人気!
その名も北海道ジャパニーズランゲージスクール。その経営に関わる中野理恵子さんは神奈川県出身で起業のためご夫婦で札幌にいらっしゃったIターンの移住者です。行っているのは日本語学校だけではありません。英会話スクール・アジア語学スクール・留学センター・会員制カフェ・書店・会員制自習室・レンタルスペース・・・と多岐にわたります。今までの経緯を中野さんに聞いて来ました。

今も昔も仕事に燃える。燃え続ける信念。

中野さんは今は経営に携わることが多く、ほとんど教壇にあがることはないそうですがもともとは日本語教師として活躍されていました。
日本語教師という職業に興味を持ったのは、大学3年生の夏。ボランティアでフランスへ訪れた時のことでした。10カ国の様々な人達が集まりキャンプをしながらのボランティア活動で、知り合った人達から聞く日本の印象や実際に日本を外から見るという経験が中野さんを「日本の事を伝えられる仕事がしてみたい」という気持ちにさせた出来事でした。
それからというもの大学と日本語教師になるための学校とダブルで学ぶ日々。大学を卒業してからは晴れて東京で日本語学校で働き始めました。

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「夢だった日本語教師という仕事に就けた喜びもありましたが、週3日の非常勤講師としての勤務だったので、もっと深く生徒と関わって教えたいと思っていました。そして、日本とアジアの情勢が不安定なタイミングだったこともあり、夢を抱いて日本で日本語を学ぶ生徒達が夢を壊して自国に帰ってしまうジレンマもありました。」
そんな中野さんが次に見つけたお仕事は「ベトナム」での日本語教師としてのお仕事でした。初めてのアジア、全くわからないベトナム語の中に単身飛び込んでみたのです。
「『やってみたい』という一心でベトナム行きを決意し、行っちゃいましたね。」と笑う中野さん。「ベトナムでの生活が一番成長できたと感じています。というのも、本当に仕事漬けの毎日でした。ベトナムは週休1日。まして超初級の生徒から上級の生徒まで様々な生徒を担当させてもらいました。ゼロベースの生徒を半年間でココまでのレベルに!など目標をもちながら生徒一人ひとりと深く向き合うことができたんです。教え方や進め方などは全て任せて貰えたので、自分の勉強にもなりました。」
ベトナムの急激な経済発展の最中にいた中野さんは街並みがみるみるうちに変わっていくのを目の当たりにし、それもまたよい経験だったと語ります。
2年間のベトナム生活の後、また日本への帰国した中野さんは一転サラリーマンへ。はてさてなぜでしょうか。
「私が教える生徒達は会社員として働いている人がほとんどでした。お仕事で使う日本語も教えていくのに、私自身にサラリーマンとしての経験がなかったので、会社経験というものをしてみたかったんです。」
日本語教師として生徒に出来ることを考え、すべて自分の経験にしてみようとする中野さん。そういった姿勢が生徒一人ひとりの心に響いていたことは間違い有りません。
1年半ほどサラリーマンを経験した中野さんは、今度はマレーシアでの生活を始めました。もちろん日本語教師として。
ベトナムでの経験によって言わば我流で生徒達に日本語を教えてきた中野さんでしたが、他の先生達から教え方を教えてもらえるような環境に身を置きたかったそうです。

マレーシアでの運命の出会い。そして札幌へ

マレーシアでの生活を始めていた中野さんに今後の人生を大きく変える運命の出会いがありました。現在のご主人であり、一緒に札幌で日本語学校を起業することになる中野創次郎さんとの出会いでした。
もともと札幌の大学に通っていた創次郎さんは、自然豊かな北海道に興味を持つ外国人が多い事と、他の都市に比べ札幌は日本語学校が少ないことから、札幌にもっと国際交流のできる空間を作りたいと考え、二人揃っての札幌への移住を決意したのです。

始まりは日本語学校。そしてたくさんのアイデアからうまれたビジネス

札幌に来てからの中野さんも走り続けます。2012年4月に日本語学校をスタートさせました。
「留学していた経験の有る人ならわかるかもしれないんですが、せっかく外国に留学してきても、自国の人同士で集まってしまってあまり友達を作らないで帰ってきてしまう事って実際に多いんです。日本を学びにくる外国人にも同じ事が言えて、もっともっと国際交流をしやすい雰囲気作りができれば、もっと日本を好きになって帰ってくれるかなって思っているんです。時にはおせっかいなくらい生徒達をイベントの場に連れて行きます(笑)」と中野さん。
外国人留学生に日本人の友達を作るために、日本人向けの英会話スクールも始め、日本語学校で学ぶ外国人留学生と、外国語を学びたい札幌人を結びつけるイベントも開催しています。そして生徒達同士が交流を図りやすいように会員制カフェ(The World Lounge Co&Co)もオープンさせました。

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こういったきめ細やかな配慮が生徒達にも大好評、母国へと戻った生徒達の満足度は高く、口コミによりスクールの話題はあっというまに広まり高い評価を得ることに。
「お互いがお互いを高め合える、そんな空間にしたいんです。生徒同士ももちろんですが、先生も学ぶことがたくさんあるんです。そういう交流が出来る会員制カフェを作り、イベントを開催して繋がりを生み出しています。そして語学はもちろん、旅行や留学・海外移住、世界情勢・自己啓発の本などを新刊で発売する書店も併設しています。また、勉強に打ち込むことの出来る自習室も同じビル内に作りました。会員制カフェをコワーキングスペースとして活用も出来るようにPCの電源やWi-Fiも完備した環境を整えています。」とこれから勉強したいという意欲の有る方にとっては至れり尽くせりのスペースが誕生しました。
「札幌をもっとグローバルなまちにしたい。四季のうつろいもはっきりとしていて分かりやすく暮らしやすいこの北海道という環境があるので、東京に行かなければ『ない』ということを少しでも減らせると嬉しいなと思っています。」

globallinx3.jpg365日開催している1回500円の世界アカデミー。テーマが決められていて、スクールに通っていなくても参加することができる。基本的には日本語でのやりとりなので、英会話に自信が無くても踏み出しやすい。

最後に中野さんに聞いてみました。起業してみて面白いと感じた事は?
「自分がやったことが世界を変えるかもしれない。札幌と海外を結びつけることが、とってもパワフルでなくてはならない半面、影響力を生み出すことが出来る面白さがあるなと思っています。もちろんこれからもどんどんアイデアを現実にかえていくために頑張って行きたいと思います。」
お仕事に関して、積極的で能動的で一直線な中野さん。話せば話すほど、ポジティブに引っ張られるような求心力を持っているので生徒達の信頼も厚く、この会員制カフェ・スクールは第二の家族のような居場所として感じられる場所でした。


札幌をもっとグローバルなまちに!

この記事は2016年12月2日時点(取材時)の情報に基づいて構成されています。自治体や取材先の事情により、記事の内容が現在の状況と異なる場合もございますので予めご了承ください。