HOME>このまちのあの企業、あの製品>毎日が本番。日々を楽しむイマジン ホテル&リゾート函館の働き方

このまちのあの企業、あの製品
函館市

毎日が本番。日々を楽しむイマジン ホテル&リゾート函館の働き方20260302

毎日が本番。日々を楽しむイマジン ホテル&リゾート函館の働き方

函館・湯の川温泉に佇む「イマジン ホテル&リゾート函館」。国内外からの観光客で賑わうホテルの裏側を覗いてみました。観光地のホテルで働くということは、非日常の時間を支える仕事であると同時に、毎日が本番の現場に立ち続けることでもあります。配膳のアルバイトからキャリアを重ね、現在はサービス部門の責任者であり副支配人として現場を束ねる田澤さんの言葉を軸に、ホテルとしての魅力と、職場としての空気感を伝えます。


観光地のホテルは毎日が「本番」の仕事

ImagineHotelsGaikan.jpg

「イマジン ホテル&リゾート函館」は、ロビーや客室からオーシャンビューを楽しめる立地が魅力の観光ホテルです。温泉は8階の展望露天風呂から津軽海峡を望めるほか、1階の大浴場やサウナも備えています。食事は朝夕ともにビュッフェ形式で、海鮮を中心に楽しめる点が評判です。客室は和室・洋室・和洋室など幅広く、海側の眺望を選べるタイプもあります。

「観光地のホテルは、毎日が本番の仕事だと思うんです」

ImagineHotels2.jpg

そう語るのは、「イマジン ホテル&リゾート函館」の副支配人としてレストランなどサービス部門を統括する田澤 裕二さんです。

観光で訪れる人にとって、ホテルで過ごす時間は一度きりの特別なものです。記念日であったり、久しぶりの家族旅行であったり。お客さま一人ひとりが、それぞれの期待を抱いてホテルを訪れます。その時間を預かる現場は、同じ一日が二度とない世界でもあります。

お客さまのチェックイン、夕食の会場の回転、スタッフの配置。少し歯車がずれるだけで、現場は一気に難しくなりますが...

「うまく回った日は、正直ホッとしますし、やり切ったという達成感を覚えます」と田澤さん。毎日がライブのような緊張感の中で積み重なる達成感が、この仕事の醍醐味だと話します。

ホテルと聞くと、きっちり整えられた所作や、張り詰めた空気を思い浮かべる人も少なくないのではないでしょうか。しかし田澤さんは、必要以上の緊張感は必ずしも心地よさにつながらないと考えています。

ImagineHotels5.jpg

「お客さまがリラックスできる空間をつくるには、スタッフ自身が緊張しすぎないことも大事だと思っています」

「イマジン ホテル&リゾート函館」はファミリー層の利用も多く、お子さま連れの方もたくさんいらっしゃいます。高級すぎず、砕けすぎない。その絶妙な距離感は、マニュアルだけでつくれるものではありません。現場に立つ一人ひとりの表情や声掛け、立ち居振る舞いが、そのままホテル全体の雰囲気になります。

「スタッフが構えすぎていると、その空気はお客さまにも伝わってしまいますから」

肩肘張らずに過ごせる場所であること。その考え方が、ホテルの空気を形づくっています。

アルバイトから第一線に立ち続け、副支配人へ

ImagineHotels7.jpg


青森県出身の田澤さん。キャリアのスタートは2007年、かつて青森県の十和田湖畔にあった旅館でのアルバイトから始まりました。

朝食や夕食の食事会場に立ち、料理を運び、下げ、会場を整える日々。時には、部屋食の方へ料理を配膳する日もありました。1日の最後に使った食器を片付け終わると充実感や達成感を覚え、この仕事をもっと続けていきたいと思うようになり、そのまま正社員として採用されました。十和田湖畔での経験は、お客さまと直接言葉を交わす仕事も、裏方として支える仕事も、どちらも実践を通じて学ぶいい機会でした。

2011年、東日本大震災後に津軽海峡を渡り、系列施設である「イマジン ホテル&リゾート函館」へやってきました。観光地としての函館は、青森とはまた違う表情を持っていました。国内外から多くの人が訪れ、ホテルに求められる役割も幅広いそうです。

「青森の小学校の修学旅行の行き先はだいたい函館なんです。私どものホテルにも時々、青森の小学生のみなさんがお泊まりになります。親近感もありますし、青森の方が求めている感覚も理解できるんですよね」

同郷だからこそわかる感覚。地域性や土地柄など、長年現場の第一線に立ち続け、お客さまと日々接してきたからこそ、敏感に感じ取れるのかもしれません。

田澤さんはその後、青森県弘前市内にある系列のホテルへ異動。披露宴や宴会など、より緊張感の高い現場に立ちます。「一瞬の判断で流れが変わる仕事でした」と語る田澤さん。料理を出すタイミング、動線、スタッフ同士の連携。少しの遅れや判断ミスが、全体に影響する環境の中で、自然と現場を見る目が養われていきました。

そして2022年。再び函館へ異動、田澤さんは管理職としてサービス部門全体を支える立場になりました。

やりがいの源は自分で見つけた小さな積み重ね

ImagineHotels_tazawa8793.jpg
長年お客さまと向き合い活躍してきた田澤さん。生来コミュニケーション能力が高く、明るくて話術も長けていたのかと思いきや、決してそうではなかったそうです。


「技術的なことは、練習すれば身についていきます。でも、人との向き合い方は簡単じゃなかったですね」

実は、明るく振る舞うのが得意なタイプではなかったという田澤さん。だからこそ無理はしないと決めました。笑顔や元気は大切。でも、作りすぎると続かない。自分なりの接客の形を探しながら、現場に立ち続けてきました。

「自分にできないことを無理にやるより、自分なりのやり方を見つける方が、長く続くと思います」

そう語る田澤さん。自分なりのやり方を見つけるにしても、続けていくためのモチベーションを維持するのも大変なことだと思います。そもそも、田澤さんにとってこの仕事でのやりがいは何でしょう。

「月並かもしれませんが、『ありがとうございました』と直接言われるのが励みになります」

やはりお客さまから発せられる「ありがとうございます」という言葉は、接客業に就く方々にとってモチベーションアップにつながる最高の言葉です。ただ、田澤さんのやりがいはこれだけではありません。

「作業的な業務もやりがいに感じることはたくさんあります。会場の設営がきちんとできた時や、例えばクロスのかけ方やお皿の置き方が狙い通りにピシッと整った時とかもやりがいを感じます。生ビールの注ぎ方でも、泡が狙い通りのラインにピッタリうまく入った時も、『よし!』って気持ちになります」

ホテルの仕事は、お客さまと直接向き合うことだけではありません。お客さまを迎え入れるための会場作りや、帰られた後の片付けなど、お客さまと接しない業務も多々あります。田澤さんは接客以外の場面でも、自分なりのやり方と楽しさを見つけ、それがやりがいにもなっています。

さらに管理職となった今では、人材集めに関しても自分なりのやり方と楽しさを見つけ、やりがいを感じているそうです。

「人を集めるのはなかなか大変です。どう乗り越えるかを模索するのですが、漠然と『ホテルのレストランで働きませんか』と訴えてもなかなか厳しいので、限定的な仕事の募集とか、『これだけやってください』という募集方法で人が集められた時など、こうしたことがうまく奏功すると、やりがいを感じますね」

どんな業務でも、どんな立場でも、自分なりに考えてやってみて、たとえ小さなことでも成果が出たら、それが田澤さんのやりがいです。2007年から、社内での移動はあっても転職することなく続けてきた、長年のキャリアの重みを感じます。

否定しない。無理なく関われる職場環境を作る

現在、田澤さんはサービス部門の責任者として、多くのスタッフをまとめています。意識しているのは、否定しない伝え方です。

「感情的に声を荒げても、いいことは一つもないと思っています」

違うと感じたときは、「こうした方がいいよ」と伝える。本人がやろうとしていることを、頭ごなしに否定しない。その姿勢を大切にしています。

この仕事に向いているのは、最初から完璧な接客ができる人よりも、「仕事の中に自分なりの面白さを見つけられる人」だと田澤さんは言います。

「仕事をつまらないと思ってしまうと、どうしても続かない。でも、ちょっとした達成感や工夫を楽しめる人は、自然と力を伸ばしていきます」

若い世代や未経験者も多い現場では、全部を一気に任せることはしません。「この作業だけ」「ここまででいい」と区切ることで、無理なく関われる環境をつくっています。

「合う人には、本当にやりがいのある仕事だと思います」

現場を知る人だからこその言葉です。

身構えることなく働ける職場の空気

ImagineHotels3.jpg


田澤さんのもとでは、正社員からアルバイトまで数多くのスタッフが働いています。その中の一人、朝食のバイキング会場を担当しているアルバイトの原田さんにお話を聞きました。

原田さんは長年会社勤めをして定年退職後、自身の健康維持のためにもセカンドキャリアとして求人に応募。ホテル業も飲食業も初めてでしたが、今では朝食会場を支えるスタッフの一人として活躍しています。

出勤は早朝。会場のセッティングから始まり、料理の補充や下膳、次のお客さまを迎える準備まで、朝の現場はテンポよく仕事が進んでいきます。ピーク時は一気に忙しくなりますが、動線や役割が整理されているため、慣れてくると自然と体が動くようになると言います。

初出勤の日、原田さんが感じたのは「思ったよりも緊張しなくていい」という印象でした。ホテルの仕事には厳しさがあるという先入観を持っていましたが、実際の現場は、必要以上に構えなくても大丈夫な空気だったそうです。分からないことがあれば声をかけやすく、周囲のスタッフもさりげなくフォローしてくれました。

「最初は覚えることが多くて戸惑いましたが、少しずつ任せてもらえる範囲が広がっていくのが分かりました」。料理の配置や補充のタイミング、お客さまへの声掛けなど、経験を重ねるごとに自分の役割がはっきりしていきます。

朝食バイキングは、お客さまにとって一日の始まりの時間です。

「『おいしかった』『ごちそうさま』と直接声をかけてもらえると、やっていて良かったなと感じます」

短い滞在時間の中でも、感謝の言葉をもらえる瞬間があることが、この仕事のやりがいにつながっているそうです。また、朝の時間帯に集中して働けるため、生活リズムが整いやすい点もメリットの一つです。

原田さんは「最初の一歩は不安でしたが、今はこの仕事を選んで良かったと思っています」と話します。構えることのない自然な職場の空気が、長く働ける秘訣なのでしょう。

地元に根ざしながら、少しずつアップデートしていく

ImagineHotelsAshiyu.jpg


湯の川温泉には多くのホテルが並びます。その中で「イマジン ホテル&リゾート函館」は、どのように差別化を図っていくのでしょうか。その答えは、大きな変革ではなく、日々少しずつ良くしていくという意識と取り組みです。

一例として、フロントのスタッフが年末年始などに空いているチャペルの場所を生かして催し物を実施したり、季節ごとのフォトスポットを制作しています。メインターゲットの一つでもあるファミリー層の満足度の向上を意識して、ファミコンを楽しめるスペースも作りました。ハード面ではなくソフト面でも、料理の提供オペレーションをいかによくしていくかということも日々心がけているそうです。さらに、湯の川温泉街で開催される花火大会の運営にスタッフが手伝いで入るなど、地域との関わり合いも意識しています。

「今を否定するというより、ブラッシュアップしていく感覚ですね」と田澤さん。

現状に満足せず、でも無理に変えすぎない。地域に根差して地道に向上していく姿勢は、働く側にも自然と伝わっています。「イマジン ホテル&リゾート函館」の本社は青森県にあり、田澤さんも青森県からやってきましたが、ホテルで働いているスタッフの多くは函館市周辺の出身者が中心。北海道外の視点がありつつも、道産子が支える地元密着のホテルです。

一日の終わりに「今日もうまくいった」と思える仕事

夕食・朝食のピークが滞りなく終わり、会場が落ち着く。待たせることなく回せた日は、確かな達成感が残ります。

「毎日は異なりますが、ちゃんと一日ごとに『やったな』って思える仕事だと思います」と田澤さん。
休日は温泉に入ったり、函館の小さな映画館に足を運んだりすることもあるそうです。そんな時間が、また次の「本番」に向かう力になっています。

観光地のホテルには、今日もまた本番の一日が訪れます。

ImagineHotels9.jpg

イマジン ホテル&リゾート函館
イマジン ホテル&リゾート函館
住所

北海道函館市湯川町3丁目1-17

電話

0138-57-9161(代表)

URL

https://imaginehakodate.jp/


毎日が本番。日々を楽しむイマジン ホテル&リゾート函館の働き方

この記事は2026年1月28日時点(取材時)の情報に基づいて構成されています。自治体や取材先の事情により、記事の内容が現在の状況と異なる場合もございますので予めご了承ください。