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北海道で暮らす人・暮らし方
上士幌町

北海道ならではの風景を写し込んだタウシュベツを撮っていきたい。20161005

北海道ならではの風景を写し込んだタウシュベツを撮っていきたい。

富良野の近くと勘違いし糠平のユースホステルへ

埼玉出身の岩崎さんが糠平に初めて訪れることになった経緯について伺いました。
「2002年は大学を卒業した年。就職が決まっていなかったので、よく旅行で利用していた北海道のユースホステルで仕事をしようと思ったのがきっかけです。調べてみると、長過ぎず短すぎない3カ月という期間で人材を募集しているのが糠平でした。休日は富良野に遊びに行けるかな?という軽い気持ちもありました。実際は忙しいし遠くて行けませんでしたが」
当時は糠平の場所をまったく知らなかったという岩崎さん。採用が決まってから調べて、やっと実際の場所を知ったと笑います。
また翌年、今度は旅行者として糠平ユースホステルを訪れると、たまたまオーナーが入院してしまい、岩崎さんが手伝うことに。
「前年は食事の用意や部屋の掃除が主な仕事でしたが、その年はオーナーの代わりということで、お客さんの送迎やツアーの案内をしました。それで地元の方と仲良くなっていきました」
多忙な1カ月近くを過ごし、また埼玉へ。さらに翌2004年には、夏に糠平ユースホステル、冬はスキー場の仕事に従事。2005年夏にはとうとう住民票を上士幌町に移し、ペンションで住み込みの仕事を始めました。こうして岩崎さんは北海道民となったわけですが、まだこの時は写真を仕事にしようという考えはありませんでした。

崩れる直前の橋を「記録」として撮影

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岩崎さんが初めて一眼レフのカメラを手にしたのは大学生の時。友人が撮ったモノクロ写真を見て触発され、すぐに同じカメラを買いました。しかし当然ながら同じようには撮れません。「旅行に持ち歩くには大きいし、それっきりカメラを手にすることはなくなりました」と意外な言葉が。この時、一度はカメラが嫌いになったと笑う岩崎さんが、タウシュベツ橋を撮ろうと思ったのは、移住して少ししてからのことでした。「当時の見立てでは、老朽化具合から見て2〜3年で橋は壊れると言われていました。崩れるまでの姿を一番近くに住む人が記録として撮り続けるというのもいいかなと思ったんです。意外と丈夫で、まだ壊れていませんけどね(笑)」
タウシュベツ橋を撮り始めた岩崎さんは、現地でプロのカメラマンに会っては撮影方法を教えてもらい、独学でも勉強しました。
「だんだんと欲が出てきて、もっと上手に撮りたいと思うようになりました。今は、ただ単に橋を記録するのではなく、景色も一緒に撮ろうと思っています。雲や空、星、冬の寒さや積もった雪など、僕が思っている北海道らしさも一緒に写しています」
移住後はペンションやスキー場の仕事をしていましたが、それだけでは今後の生活が厳しくなるだろうと考えた岩崎さんは、徐々に写真を撮る仕事を増やし始めます。
「仕事を写真に切り替えていって、5年でモノにならなかったらすっぱり辞めようと思っていました」
その後、地元新聞社の仕事などを受けるようになり、2010年にようやく写真だけで生活ができるようになりました。

思いどおりの写真を表現できるようになるまではたくさんの時間がかかった

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岩崎さんがイメージ通りに写真が撮れるようになったと感じたのは、橋の写真を撮り始めて何年も経ってからだったとか。
「グループ展に声をかけていただいて、僕の写真を見た方の反応を見て、『こういう感じで撮っていっていいんだ』と、ようやく思うようになりました」
その後、プロのカメラマンに作品を見てもらい、「これなら東京の富士フイルムフォトサロンで写真展ができるよ」と何人かに言われたのをきっかけに出展応募をし、写真展を開催することとなりました。東京六本木という一等地で写真展を開いたことで、心情的に変わったことはあるかと聞いてみると「特にありません」という答え。
「展示をしてしまったら、僕ができることは何もない。僕の役割は、一番いい景色が見られる時間、一番いい場所にカメラを持っていくことだけ。シャッタースピードによっては、シャッターを切ってから1時間以上じっと動かず待っていることも多い。僕はおまけみたいなものです(笑)」
自分はプロのカメラマンと名乗ったことはない、という岩崎さん。あくまで崩れ落ちていくタウシュベツ橋を『記録』し、その中に自分が好きな北海道の風景を取り込んでいるだけと謙虚です。しかし作品の中には、岩崎さんにしか撮れない景色が、しっかりと写し込まれています。


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写真撮り&物書き 岩崎 量示さん
URL

http://www.r-y-z.net


北海道ならではの風景を写し込んだタウシュベツを撮っていきたい。

この記事は2013年12月2日時点(取材時)の情報に基づいて構成されています。自治体や取材先の事情により、記事の内容が現在の状況と異なる場合もございますので予めご了承ください。