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網走市

若手が「いい会社です!」と胸を張る魅力とは?株式会社丸田組20230529

若手が「いい会社です!」と胸を張る魅力とは?株式会社丸田組

オホーツク海に面し、大小5つの湖や天都山を有する自然豊かな網走市。農業、水産業が盛んな同市で、大正8年に創業し、長年地域の産業や暮らしを支えてきた建築土木の会社が丸田組です。

長い歴史の上にあぐらをかくことなく、早い段階からICTを導入するなど、柔軟に新しいものを取り入れている同社。この業界では珍しく4人の女性社員も現場で活躍しています。今回はそんな同社を訪れ、二十代の社員の方たちに働き方や網走での暮らしについて伺いました。

ドローンなど最先端のものを導入している点にも惹かれた

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まずお話を伺ったのは、土木部の駒形祐太さん。鹿追町出身で、大学は北見工業大学だったそう。新卒で入社して3年目という駒形さんですが、どこか落ち着いた雰囲気。「実は大学を3年留年していて」と笑います。

もともと土木業界へ進むことは決めていたという駒形さん。丸田組に入社したのは、大学の先生から「いい会社だよ」と紹介され、インターンシップで訪れたのがきっかけでした。

「大学の奨学金制度でオホーツクの企業に就職すると奨学金返済が免除になるという制度があり、オホーツクエリアでの就職を考えていました。大学の先生から勧められて会社を訪問してみたら、ドローンや最先端のものがいろいろあって、それらが使えるのならここで仕事をしてみたいなと思いました」

インターンシップの際、駒形さんについてくれたのは技術管理部という部署に所属する社員の方。その部署は、品質管理、各現場の業務支援など、バックオフィスが主な仕事でした。社内には若い人が多く、会社の雰囲気も良く、やりたいことができそうだと駒形さんはそのまま入社を決めます。入社後は技術管理部に配属。

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「1年間、バックオフィスの仕事をしてみて、自分がこれから挑戦したいこと、もっとやってみたいことは土木部のほうでできると分かり、翌年土木部へ異動しました」

技術管理部で知識をつけた上での土木部の現場。機械のサイズを数字で知っていても、実際のサイズ感は把握しきれていなかったため、現場で初めて実物を見て、「なるほどぉ、こういうものなのかぁ」と思うことが多かったと言い、「今も現場で日々学ばせてもらっているところです」と話します。

また、積極的に導入を進めている同社のICTに興味があって入社した駒形さん。ドローンを使って測量をするなど、今は現場でICTを駆使して仕事にあたっています。最近は会社でARを導入したそう。「ヘッドマウントディスプレーとかも入れたらさらに面白いことができるんじゃないかな」とワクワクした顔で話します。

「社長が40歳と若く、いろいろ新しいことにチャレンジしていこうという感じの方なので、『こういうのがあれば便利』『こういのを取り入れてみてはどうか』と、上司や先輩と一緒に考えた提案に対しても、きちんと耳を傾けてくれるんです。そういう会社の雰囲気がいいなと思います」

風通しがよく、みんなが親切。仕事面のサポートも万全

ICT導入の話を聞いただけでも、古いやり方に縛られることなく、いいものはどんどん取り入れようという企業風土であるというのがよく分かります。また、風通しの良さも会社の魅力のようです。

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「10代、20代が多く、活気があるだけでなく、50代、60代のベテランの方たちもみんなとても優しいんです。部門長も『仕事で辛いこと、困っていることはないかい?』と気にかけてくれますし、社長も気軽に声をかけてくれます」

かつての土木業界は、職人気質の先輩たちの背中を見て仕事を覚えなければならないというイメージがありましたが、「今はそんなことはないですよ」と駒形さん。分からないことがあればすぐにサポートに入ってくれるそうです。

「そういえば、入社してすぐの頃、技術的な用語が分からなかったこともありましたが、年配の方たちの方言が分からなくて(苦笑)、ひとつずつ聞いて確認していました。そんなときも少し上の先輩たちが間に入ってくれて、繋いでくれる感じがあったので、それほど困ることはありませんでした」

同年代に比べると、恵まれた環境で働いていると感じる日々

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土木の現場は、家から近い場所ばかりとは限りません。丸田組の場合、知床や紋別など離れた場所の現場もあります。そのような場合は、現場の近くに会社が宿舎を用意し、社員はそこで寝泊りします。3歳のお子さんがいるという駒形さん、家族と離れることに抵抗はないのでしょうか?

「確かに夏場は、少し離れたところの現場を担当することもあるので、そういうときは週末しか家には帰れませんが、それも数カ月間なので、気にはなりません。冬場はほとんど網走付近の現場や事務所での仕事が多く、残業もほとんどないから、むしろ家族との時間もゆっくり取れますしね」

駒形さんの奥さんはパートタイムで働いているそうで、「妻がフルタイムで働かなくてもいいだけの給料をいただいているので、ありがたいです」と駒形さん。同年代のほかの友人たちに比べると、自分が労働時間や給与面で恵まれている環境にいるということがよく分かるとも言います。

それでは網走の暮らしについてはどうでしょうか。大学時代を北見で過ごしていた駒形さん、同じオホーツクエリアでも網走の町はとても暮らしやすいといいます。

「北見は盆地なのでとにかく夏が暑い。それが苦手だったんですけど、網走は夏も涼しくて、冬も雪がそれほど多くないので、とても快適です。きちんと整備された道立公園があるなど、子連れでも楽しめる場所が多く、天気がいいときは映えるスポットがたくさんあるのも魅力ですね」

農業の分野から土木の業界へ。現場で活躍する初の女性社員

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次にお話を伺ったのは、駒形さんと同期でもある土木部の荒野優さんです。栃木県出身で、網走にキャンパスがある東京農大を卒業後、丸田組に入社しました。この時点で、農大から土木?というクエスチョンマークが浮かんできますが...。

「大学のときに付き合っていた彼(今の夫)が別の土木会社で働いていて、仕事の話を聞いているうちに、面白そうだなと思ったのがきっかけなんです。丸田組に入社を決める際、労働環境、技術面、会社の規模などをトータルで見たとき、夫から安心して働ける会社だよと言われたのが大きかったですね」

もともと体を動かすのが好きで、学生時代も農業や漁業の一次産業の現場でアルバイトをしていたという荒野さん。土木の現場へ出ることも気にはならなかったと話し、さらに、男性ばかりの現場も平気だったと言います。

「農大は9割が男子学生だったので、男性がたくさんいる場所でコミュニケーションを取るのも慣れていたので平気でした。私はまったく困っていませんでしたが、現場初の女性社員ということで、周りの方が私の扱いに困っていたようです(笑)」

入社1か月後から現場に出ていた荒野さんのため、女性用のトイレを設置するなど、会社側もできる限りの対応を早急に取ってくれたそう。

「知識ゼロからのスタート。周りの方たちにイチから仕事を教えてもらいながら覚えていきました。3年目に入りましたが、とにかく経験することが大事だと実感。今も毎日新しいことを覚えていく感じです」

数々の現場を担ってきた荒野さんですが、心に残っているのは、初めて岩壁補修の工事を行った現場。4カ月近くかかった大きな現場だったと言います。現場の統括を行う現場代理人と呼ばれる仕事も経験したそう。

「若くても責任ある仕事を経験させてくれるのが会社のいいところのひとつ。男女関係なく、きちんと一人ひとりのキャリアを考えて成長させてくれる会社です」

荒野さんが入社したあと、土木部に2人、建築部に1人、女性が入社し、現場で活躍しています。中には高卒でまだ10代の社員もいます。

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「残業もほとんどないし、給与もいい。遅くても18時くらいまでしか私が会社に残っていないのに対し、東京の友人が22時近くまで働いているというSNSの投稿を見て驚きました」

収入基盤が安定していること、共働きであることなどもあり、荒野さんは網走市内にフルリフォーム済みの中古住宅を購入。会社から車で10分ほどの距離なのだそう。東京にいれば満員電車に揺られて通勤し、さらに20代で都心にマイホームを手に入れるのは相当厳しいはず...。ストレスもなく、自分の理想の暮らしを早い段階で叶えられるのは羨ましい限りです。

網走を離れられなくなったのは、海の幸の虜になったため⁉

大学卒業後、実家のある栃木へ戻らず、丸田組に就職。さらにマイホームも手に入れた荒野さん、網走で暮らす魅力はどういうところにあるのでしょうか。

「卒業したあとは栃木へ戻ろうと思っていたのですが、網走がとても気に入ってしまい、結局残ることにしました。海の幸のおいしさにハマりましたね(笑)。オホーツク海でとれる海鮮を食べているうちにすっかり舌が肥えてしまいました。また、地元の人も温かくていい人ばかりで、居心地が良くて、網走から離れられなくなりました」

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休日になると、夫と一緒にアメリカンタイプのバイクでツーリングを楽しんでいます。知床方面へ向かったり、道の駅巡りをしたり...。

「夏は楽しみがいっぱいでしたが、最初は冬の雪に慣れない部分もありました。3年くらいかけてやっと慣れて、今はすっかり平気に。冬の現場で仕事もしています。冬は橋や川の現場が結構多くあるので。と言っても、夏に比べれば少ないですが」

冬の現場はかなり寒そうなイメージですが、丸田組では社名ロゴ入りのモンベルの防寒着を支給されており、これが相当温かいとのこと。汗をかくこともあるくらいと言います

長く安心して働いてもらえるよう、積極的に多様な働き方に対応

駒形さんも荒野さんも2人そろって、「友達にもいい会社だよとおすすめできる」と誇らしげに言います。港湾や道路整備など地域のインフラを支える仕事にやりがいを感じながら成長ができるとともに、社長をはじめ、人柄のいいスタッフばかりで、働きやすい環境も整っていると話します。そこで、会社の環境などについて総務部課長の古川誠さんと業務課長の丸田凌さんにもお話を伺いました。


marutagumi_furukawaoncam.png人材採用も担当している古川さん

「働き方に関しては、社員それぞれのライフスタイルや家庭環境などがあるので、できるだけ個々に寄り添いながら、さまざまな働き方に対応できるよう努めています」と古川さん。

丸田組では業界でも珍しいバックオフィスとして技術管理部があるため、ライフステージに合わせた多様な働き方が可能です。

marutagumi_maruta.png業務課長の丸田さん

積極的に女性を採用していることについても、
「技術も進化していますし、現場を仕切るのが男性でなければならないことは一切ありません。未経験でも、きちんとサポートするのでもちろん問題ありません」と丸田さん。

荒野さんが入社したことがきっかけで、女性社員の入社が毎年のように続いています。会社見学に来た子が荒野さんの現場での仕事ぶりを見て、カッコイイと入社を決めたケースもあるそう。

古川さんも「荒野さんが、女性が働きやすいように環境整備に関して意見や提案をしてくれるので、我々も環境を整えるのに助かっています」と笑顔。

社員の声に耳を傾ける、新しいことにチャレンジしていくという企業風土も丸田組の魅力のように感じますが、「社長が頭の柔らかいタイプだから、自然とそういう雰囲気が生まれていると思います」と古川さんは言います。

移住者も歓迎。都市部と変わらない待遇と自然豊かな恵まれた環境

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丸田組の社員の年代分布は、50代と60代が半分を占め、30代と40代が少なく、10代、20代が増えている状況。

丸田さんは「地元だけでなく、移住者も歓迎しています。社宅はありませんが、懇意にしている不動産屋を紹介することは可能ですし、網走市はほかの小さな町や村と違って、住む場所の確保はそれほど大変ではないと思います」といいます。

首都圏のように満員の通勤電車に揺られることなく、自然豊かな環境で働けるのも魅力です。また、「自然の多い場所で、ゆったりと子育てをしたいという人にもぴったりな規模感の町だと思います」と古川さん。

丸田さんも「町自体にあまり高い建物もないですし、人混みというものがそもそもありません。都会の人に比べると暮らすことにおいてのストレスは少ないでしょうね。すぐそばに自然があるので、緑の中でリラックスもできるし。僕は今デイキャンプにはまっていますよ」と楽しそう。

都会に暮らしていると、デイキャンプに行くのも車で1時間、2時間かけて遠出しなければなりませんが、ここなら数十分で湖や森に到着できるのも魅力。かといって、生活に必要なものは市内でほぼ揃うので不自由もありません。

社員の皆さんはどのように網走での暮らしをエンジョイしているのでしょうか?古川さんに訊ねると、

「釣りが趣味という社員は、出社前に釣りに行っています。現場が山や川、海の近くだと、アウトドア好きな社員は仕事前の時間や休日をフルに使って満喫しています。残業も少ないですし、休みもしっかり取れますし、趣味を存分に楽しめる暮らしができるとも言えますね」

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環境が良いとはいえ、気になるのは給与面。首都圏から移住を考えていても、将来的に年収が下がることを気にする人が多いのは事実です。

「インフラ整備の土木は安定事業。安心して長く働いていただけるよう、給与も札幌や都市圏と変わらないものを設定しています。賞与は夏、冬があり、3月には決算手当ても出しています。決算手当ても、例年でいうと2~3か月分出ていますね」と古川さん。

風通しが良く、多様な働き方を積極的に進めている同社。待遇も良いとなると、ますます魅力を感じてしまいます。最新のICT導入に積極的という点も同じ業界で働いている人にとっては大きな魅力に感じることでしょう。若手も増えているということで、これから先も楽しみな会社です。


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株式会社丸田組
株式会社丸田組
住所

北海道網走市南1条東1丁目13-3

電話

0152-43-4511

URL

https://www.marutagumi.co.jp/


若手が「いい会社です!」と胸を張る魅力とは?株式会社丸田組

この記事は2023年5月19日時点(取材時)の情報に基づいて構成されています。自治体や取材先の事情により、記事の内容が現在の状況と異なる場合もございますので予めご了承ください。