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このまちのあの企業、あの製品
函館市

衛生管理もおいしさもバッチリ!株式会社布目20190504

この記事は2019年5月4日に公開した情報です。

衛生管理もおいしさもバッチリ!株式会社布目

横浜や長崎と並び、日本初の国際貿易港として知られる函館。株式会社布目は国内外から豊かな海の幸が集まるこのまちで、おいしい水産加工品を製造しています。平成25年には新社屋が完成し、心臓部の工場も一新。スタッフの皆さんにとってより働きやすく、より効率性の高い職場へ生まれ変わりました。さらに、食の安全・安心を追求するために国際的な食品安全マネジメントシステム「FSSC22000」を導入。一体どんな衛生管理をしているのでしょうか。

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安心・安全の衛生管理を徹底!

工場内に入る前には白衣に着替え、長〜いエアシャワー室を通り、バキュームで細かいゴミまで取り除き...などなど何段階にもわたって清潔さを確保。スタッフの皆さんも作業するごとに用具を丁寧にアルコール消毒して洗浄するなど、食の安全・安心に高い意識を持っています。
「当社では原料を目視で確認し、金属探知機やX線まで駆使して異物混入を防いでいるんですよ」と、徹底的な衛生管理について教えてくれたのは製造部工場長の大森聡さん。

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大森さんは水産高校の出身で食品製造業にはもともと興味があったのだとか。
「僕が高校生のころに水産加工会社を見学させてもらったことがあるんです。機械化が進んでいるのかと思いきや、手作業でなければ補えない仕事が意外と多いところに面白さを感じました。卒業後はサケのスモークをつくる会社を経て布目に入社。実は僕、いかの塩辛ってあまり好きじゃなかったんですが、当社に勤め始めてから"こんなにおいしい塩辛もあるんだ"と一気にファンになりました」

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大森さんもうらやむ手厚い指導!

大森さんが入社した当時は『仕事は見て覚えろ!』という職人気質なスタイル。
「配属された塩辛の製造ラインで、先輩たちの作業を必死で盗もうと心掛けていました。今も職人気質な教育かって?いえいえ、僕からしたらうらやましいほど手厚いですよ(笑)」と、大森さんは笑います。

現在は入社後3カ月は研修期間として、先輩が二人一組になってみっちりと指導。分からないことがあれば、すぐに確認がとれるよう体勢を整えているそうです。研修後も、しばらくは先輩がそばでフォローしてくれるのだとか。

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同社は商品数も製造量も多いので機械に助けられる場面も多々ありますが、味の決め手は、やはり人の経験と勘だと大森さんは言います。

「例えばいかの塩辛の塩分濃度は気温や湿度によってわずかに変わりますし、仕入れたいかの大きさや身の厚さによっても微調整が必要です。こればかりは何年経てば身に付くと言えるものではなく、僕自身も未だにもっと上のおいしさを模索しています。突き詰めるときりがないところこそ、この仕事の難しさであり、楽しさでもあるんです」

目指せ社長のいか塩辛超え!

食品製造工場では珍しく、布目では段階的に細かく役職を設けてスタッフを評価しているそうです。

「職場の雰囲気は和やかそのものですが、若手スタッフの胸中はステップアップを目指して燃えているはず。自らが携わった商品を世の中にお届けできるという充実感が味わえる上、明確な目標を持って働けるところがモチベーションアップにつながるんだと思います」

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工場の生産管理に加えて、人材育成も担っている大森さん。スタッフがどんなラインに配属されても仕事に対応できるよう、多能的な実力が身に付く指導を目指しています。

「そのために時間がある際は食堂で勉強会を開いたり、繁忙期の対策を練ったりしています。現状では新製品の開発は研究開発部が担当しています。が、いずれはつくり手からアイデアを出し、当社自慢の『社長のいか塩辛』を超えるようなヒット商品を生み出したいです!」

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部署間の交流も深めています。

つづいて、取締役経営企画室長兼営業部長の布目征康さんにもお話を伺いました。
「当社は平成25年に社屋と工場を新設しました。衛生管理や作業効率だけを追い求めるのではなく、スタッフが働きたいと思う職場環境づくりもコンセプトの一つ。例えば、きちんと休めて横にもなれる休憩室や広々とした明るい食堂といった施設を充実させたんです」

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また、最も大切にしているのは密なコミュニケーションだと布目さんは言葉を続けます。
「部署ごとの縦の報告・連絡・相談は言うまでもありませんが、部署間のチームワークが高まる職場づくりにも努めています。連絡の行き違いや報告漏れに伴うミスは、こまめな連携さえとれていれば防げるはずですからね。そのために当社の庭や駐車場でバーベキューを楽しむなど、部署を超えて交流を深めています」

同社は外部研修にも積極的に参加するようにすすめているそうで、これまで旭川の中小企業大学校などで、コストダウンや生産管理といった研修を受けてもらったケースもあるそうです。

「食品製造工場と言えば社内にこもりきりだと思われがちですが、研修内容を社内にフィードバックすることで、『伝える』という能力を高めることにもつながります。当社には、商品づくり以外にもさまざまな働きがいが待っていますので、まずは気軽な気持ちで工場見学にいらしてほしいですね」

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株式会社布目
住所

北海道函館市浅野町4-17

電話

0138-43-9101

URL

https://nunome.hakodate.jp/


衛生管理もおいしさもバッチリ!株式会社布目

この記事は2014年8月28日時点(取材時)の情報に基づいて構成されています。自治体や取材先の事情により、記事の内容が現在の状況と異なる場合もございますので予めご了承ください。