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このまちのあの企業、あの製品
函館市

道南食材を使って一つひとつ手作り。カドウフーズ株式会社20190301

この記事は2019年3月1日に公開した情報です。

道南食材を使って一つひとつ手作り。カドウフーズ株式会社

函館土産として人気が高まっている「はこだて雪んこ」。一見スイートポテトのようですが、口当たりはふわふわもっちり不思議な感覚のスイーツです。まちの新名物とも言える「はこだて雪んこ」を生み出したのが、平成22年創業のカドウフーズ株式会社。一般の消費者に届けるお菓子をつくる一方、業務用のコロッケやジャーマンポテトなどのお惣菜も手掛けている二刀流の企業です。そのどちらの商品にも道南の食材をふんだんに使用。さらに一つひとつ手づくりというから驚きです。

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カドウフーズの手作業の大切さ。

スタッフの一人が教えてくれました。
「当社ではじゃがいものカットも、くり抜きも、すり潰すのも、とにかくほとんどの工程が手仕事。人の手じゃなければ生み出せない味わいや食感があるからです」

なかでも、カドウフーズの主力商品「はこだて雪んこ」の中身にあたるスイートポテトづくりは、とてもデリケートな作業なのだそう。

「ふかしたさつまいもは、一つひとつ手でこしています。地産地消は当社の大きなテーマの一つ。このさつまいもは厚沢部町から仕入れている黄金千貫という品種で、当初は栽培が難しいとされていましたが、農家さんの努力によって生産に至った作物なんです。ほど良い甘さと豊かな風味がスイートポテトにぴったりで、この素材が持つおいしさを出すには手作業が一番。機械でこすのはラクなんですが、摩擦で味が落ちますし、なめらかな食感も失われてしまいますから」

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「はこだて雪んこ」は函館土産の新定番。

同社は、レストランやホテルに卸す業務用の惣菜づくりがスタートライン。地域活性化をコンセプトに置き、厚沢部町のじゃがいもを使ったグラタンや函館の牛乳をふんだんに取り入れたクリームコロッケなど、地産地消のものづくりにこだわっている企業です。
函館には地場の食材を使った銘菓が少ないため、同社は平成20年ごろからお菓子づくりの構想も練りつつレシピ開発に着手。それから2年後、何度も試行錯誤を重ね、スイートポテトとは思えないふわりとした食感の餡を、もちもちの求肥で包んだお菓子「はこだて雪んこ」が誕生しました。発売当初は知る人ぞ知るお菓子でしたが、じわじわと人気に火がつき、今では函館土産の新定番として知られるほどに。かぼちゃ味や季節限定の桜味などをリリースするほか、新たなテイストも開発中なのだそう。

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お菓子とお惣菜の製造、両方の面白みが得られます。

「働くスタッフには『手の感覚』は必要ですが、ウチは職人のように一つのことに没頭するような職場ではありません」と話してくれたのは代表取締役の嘉堂聖也さん。

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「工場というよりは厨房のような小さな空間ですから、従業員間のコミュニケーションが何より大切。自分の作業ではなくても、忙しそうな持ち場を積極的に手伝って、皆でものづくりに取り組む気風が根づいています」

お菓子とお惣菜、その珍しい業態について嘉堂さんは工程も味づくりも全く異なるため、つくり手は両方の面白みを感じられると考えています。
「当社ではアンケートや地元の催事などでお客様から課題点を頂くこともあり、そんな時は自分たちの至らない点やこだわりを再確認するきっかけに。地産地消と手づくり。その原点を胸に、日々、成長していける環境が当社には整っていると自負しています」

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カドウフーズ株式会社
住所

北海道函館市追分町1‑25

電話

0138-62-6077

URL

http://kadoufoods.meisanichiba.jp/


道南食材を使って一つひとつ手作り。カドウフーズ株式会社

この記事は2015年8月21日時点(取材時)の情報に基づいて構成されています。自治体や取材先の事情により、記事の内容が現在の状況と異なる場合もございますので予めご了承ください。