HOME>このまちのあの企業、あの製品>100%国産原料の油でポテトチップスを!深川油脂工業株式会社

このまちのあの企業、あの製品
深川市

100%国産原料の油でポテトチップスを!深川油脂工業株式会社20180612

100%国産原料の油でポテトチップスを!深川油脂工業株式会社

あの大手菓子メーカー、カルビーに先駆けてポテトチップスの生産を始めた企業が深川にあるのを知っていますか? その名は深川油脂工業株式会社。昭和16年、穀倉地帯という土地柄を生かし、米ぬかから油を取る搾油事業で創業。昭和46年に食品加工事業を開始し、北海道の特産でもある馬鈴薯を使ったポテトチップスの生産をスタートさせました(カルビーからポテトチップスが発売されたのは昭和50年)。現在は食用こめ油とスナック菓子の生産を柱に、玉ねぎの加工、お米の販売なども手掛けています。

bear_hukagawayusi_02.jpg

シンプルだけど難しい、それがポテトチップス。

歴史を感じさせる搾油施設は今も現役。工場に足を踏み入れると米ぬかのこうばしい香りが漂ってきます。奥にある大きなポテトチップス工場をのぞくと、揚げたてのポテトチップスが次々に袋詰めされています。最初に声をかけてくれたのは、製造部スナック課係長の廣川和幸さん。「ポテトチップスはジャガイモをスライスして、油で揚げて、塩をかける。基本はそれだけ。だから生産ラインはすごくシンプルです」

bear_hukagawayusi_03.jpg製造部スナック課・係長 廣川和幸さん。

これだけ聞くと家庭でも簡単につくれそうなポテトチップスですが、工場で一年中安定した品質のものをつくるのは、意外と難しいと言います。原料となる馬鈴薯は、新じゃがの時期は皮が剥けやすく、サクサクとした食感、イモの味がしっかりしています。しかし収穫から時間がたつと皮は剥けにくくなり、サクサク感も低下、イモの味も弱くなるのだそう。「長く保存してある馬鈴薯を使う時は皮がしっかり剥けるよう機械のスピードを調整したり、スライスを0.数ミリ単位で厚くしてサクサク感やイモの味を補っているんです」と廣川さん。消費者には分からない、大変な苦労があるようです。

bear_hukagawayusi_04.jpg

原料となる馬鈴薯は管理も大事。

馬鈴薯は低温で寝かせると糖度が高くなって甘くなることはよく知られていますが、実はポテトチップスに甘いイモは不向きなのだそう。糖度が高いと油で揚げた際に焦げやすく、ポテトチップスが黒くなってしまうと言います。「煮物なんかには甘いイモのほうが良いですが、ポテトチップスの場合は別。なので、農産部では馬鈴薯の糖度が増えないように、少し高めの温度で管理しています」と廣川さん。

しかし温度を高くすることで芽が出たり、腐ったりするそうで、その加減がとても難しいとのこと。「当社では時期によって数種類の馬鈴薯を使用しています。その都度、製法を微調整し、安定した品質の製品を届けられるように工夫しているんですよ」

bear_hukagawayusi_05.jpg

やり甲斐は、お客様からのおいしいの声。

入社以来、ポテトチップスの製造一筋の廣川さん。最初は見よう見真似で、先輩の仕事ぶりを見て、何度も失敗しながら今に至るそう。「初めて担当したのはフライヤーでした。スライスしたイモを揚げるのですが、一度にたくさん入れると油の温度が下がり、生のままのイモが出てきます(苦笑)。だからと言って、揚げ時間が長ければ焦げて黒くなってしまいます。ちょうど良い揚げ方はなかなか言葉で説明できず、体で覚えるしかなかったですね」

bear_hukagawayusi_06.jpg

フライヤーを任された後、皮剥き、検品、袋詰め...と各工程を担当してきた廣川さん。今ではその姿は、まさに職人。その廣川さんが一番うれしいのは、やっぱりお客様からの『おいしい』のひと言だそう。「自分たちがつくったもので、食べた人に喜んでもらえるのはこの仕事の一番の醍醐味だと思います。また、いろいろな作業を経験したことで製造工程全体が見渡せるようになり、それが仕事の面白さとなっています。今後はこれまで培ってきたノウハウを生かし、馬鈴薯やこめ油を使った新しい商品づくりにもチャレンジしていきたいと思っています」

bear_hukagawayusi_07.jpg

原材料を輸入に頼らないのは、私たちだけ。

国内で生産されている植物油のうち、こめ油の割合はわずか4%と言われています。しかし菜種油や大豆油、ごま油など他の植物油が原材料のほとんどを海外からの輸入に頼っているのに対し、こめ油は100%国内産の米ぬかからつくられているそう。詳しいお話を代表取締役の津田恭史さんに聞きました。

bear_hukagawayusi_08.jpg代表取締役 津田恭史さん。

「こめ油搾油業は、米ぬかを一年を通じて有効活用できる数少ない業種です。季節を問わず大量に処理でき、搾油後の米ぬかは飼料や肥料へ活用できるので、稲作の傍らには欠かせない仕事なんですよ」と津田さん。昔から全国各地の米どころではこめ油の生産が営まれていたため、同社の仕事は日本の米文化を支えているという自負もあるそう。「当社は海外産牛脂や石油製品の台頭を背景に、昭和46年からスナック菓子の生産をスタートしました。ポテトチップスに関しては、あのカルビーさんより早くから生産を始めました。小さな会社ですが、年に1種類ほどは新商品も開発しています」

「北海道の素材を使い、北海道らしさにこだわり、子どもから大人まで、食べた人が幸せになるようなお菓子づくりに、これからも取り組んでいきたいと思っています」

深川油脂工業株式会社
深川油脂工業株式会社
住所

北海道深川市広里町5丁目2-28

電話

0164-25-2178

URL

http://kumachan.co.jp

地図を元に戻す / GoogleMapで開く


100%国産原料の油でポテトチップスを!深川油脂工業株式会社

この記事は2014年9月19日時点(取材時)の情報に基づいて構成されています。自治体や取材先の事情により、記事の内容が現在の状況と異なる場合もございますので予めご了承ください。