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このまちのあの企業、あの製品
滝川市

北海道遺産とジンパを広める。株式会社マツオ20180225

この記事は2018年2月25日に公開した情報です。

北海道遺産とジンパを広める。株式会社マツオ

北海道名物といえば真っ先に名前が上がるであろう、道産子のソウルフードの「ジンギスカン」。その老舗メーカーとして知られているのが、昭和31年創業の株式会社マツオ。秘伝のタレが染みこんだおいしい羊肉にはファンが多数いますが、老舗の名に甘んじることなく、近年では新たなブランドイメージづくりにも着手。若者や女性客の獲得や道外・海外も視野に入れた新しいファンづくりも積極的に行っています。今回は製造を行う本社工場にお邪魔しました。

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生産量はなんと一日1.5トン。

最初にお話を聞いたのは製造販売部の要職を担う辰口慎吾さん。滝川の隣町・新十津川で育った辰口さんは、もちろん、ジンギスカンパーティー『ジンパ』世代。海水浴や花見、キャンプなど、仲間や家族が集まると決まってジンギスカン鍋を囲んでいたそうです。幼いころから慣れ親しんだ「松尾ジンギスカン」に入社したのは2002年。「実はジンギスカンは、北海道遺産にも指定されている料理。この北海道ならではの貴重な食文化を、次の世代に伝えていくこともうちの会社の大切な役割なんです」と辰口さんは言います。

matsuo_03.jpg辰口さんです。

製造販売部は原料である羊肉の加工処理からタレへの漬け込み、さらにパッケージに至る工程をスムーズに進行する部署。生産量は一日1.5トンほどもあるそうで、とても重要な部署と言えます。
「スタッフの様子や設備の稼働状況などへの気配りが必要ですが、計画通りに業務が完了した時はホッとします。お客様やお店の方々を待たせるわけにはいきませんからね」

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おいしさのヒミツ。

原料の羊肉は、ニュージーランドやオーストラリアから良質なものだけを直輸入しているそう。生後一年未満のラムから一年以上のマトンまで幅広く、使う部位もさまざまです。味付けは創業当時から変わることのない秘伝のタレ。
「リンゴや玉ねぎ、しょうがや醤油に、いく種類もの香辛料を加えて丹念につくります。もちろん添加物は一切ありません。さらに熱処理を一切しない『フレッシュな生』も特長です」

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鮮度やおいしさはもちろんですが、製品づくりのうえで安全性にも気を遣っていると言う辰口さん。衛生面に関しては工場を挙げて取り組んでいるほか、スタッフによる目視や金属探知機・X線探知機を使った製品チェックまで厳重に行われています。数ミリに満たない小骨の混入なども見逃さないそう。

新たなことにも、どんどん挑戦。

近年では「まつじん」の店舗展開、デリバリーサービス、イベントづくり、食育など新しい試みを次々に展開しているのも同社の特徴です。
「オールドファンが『やっぱりこの味』と言ってくれるのも励みになりますが、若者や女性客さらに海外のお客様などから『初めて食べたけどおいしい』という声が届いたりすると、心底うれしい気持ちになりますね」

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さらに新しいファンづくりをテーマに、パッケージの『松』の字を大きくレイアウトしてインパクトを強めるなどの取り組みも。「松尾ジンギスカンのなかみ」「松尾のおいしい食べ方」といった販促ツールは、イラストを多用し今風のデザインに。ホームページも同様に見やすくて親しみのもてるデザインに変更するといったことにもチャレンジしています。
「ジンギスカンを囲んでいる時の表情ってみんな笑顔なんですよね。伝統の味や製法を受け継ぐことはもちろん、こういう笑顔を広げるために一人でも多くの人に、文字通り『味わって』ほしいと思っています」

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変わらない味と進化。

続いてお話を聞いたのは、代表取締役社長の松尾吉洋さん。半世紀に及ぶ秘伝の味を守る一方で、様々なチャレンジをしているのが同社の特徴と松尾さんも言います。

matsuo_09.jpg代表取締役松尾吉洋さん

無煙環境やモダンな店内などが功を奏し、直営店の「まつじん」は新千歳空港店や銀座店、赤坂店など各店舗が予約でいっぱいになるほどの盛況ぶり。このほか、デリバリーサービスのスタートや札幌の雪まつり、オータムフェストなどのイベントへの積極的な参加など、ユニークな活動も次々に展開しています。
「それで満足はしていません。大型ショッピングモールへの出店、海外への進出など夢は大きく広がっています。でも大前提にあるのは滝川市民そして道民に愛され親しまれる『味』そして『会社』であること。今後も地元や北海道と歩みを共にしながら、日本そして世界を見据え続けていきたいと思っています」

株式会社マツオ
株式会社マツオ
住所

北海道滝川市流通団地1丁目6番12号

電話

0125-23-1919

URL

http://corp.matsuo1956.jp/


北海道遺産とジンパを広める。株式会社マツオ

この記事は2015年3月30日時点(取材時)の情報に基づいて構成されています。自治体や取材先の事情により、記事の内容が現在の状況と異なる場合もございますので予めご了承ください。