
車や機械の駆動系の専門メーカーとして。
苫小牧市柏原地区。さまざまな工場や倉庫が点在する工業団地の中、ひときわ目を引く大きな施設が、株式会社ダイナックスの工場群。ダイナックスは、自動車や建設機械、農業機械の駆動系(エンジンの動力をタイヤなどに伝える軸や部品)の専門メーカーとして国内外に知られる企業です。
企業の設立は1973年で、その翌年には千歳工場が竣工。1977年のAT用ディスククラッチの納入を皮切りに年々業績領域を広げ、現在では自動車・建設機械・農業機械用の湿式摩擦材ディスク、プレート、クラッチパック及びロックアップクラッチの研究・製造・販売において、国内でもトップクラスの実績を誇っています。
製造拠点は国内のほか遠くメキシコにも!
同社の製造拠点は、北海道千歳市の5工場、苫小牧市の5工場のほか、中国やアメリカ、メキシコ、ハンガリーにもネットワークを広げており、世界の著名な自動車メーカーや産業機械メーカーからの多彩なニーズに応えています。
生産体制の効率化、品質や安全性の向上等にも積極的に取り組み、ISO14001認証や労働安全衛生マネジメントシステム認証を取得済みです。他にも北海道省エネルギー促進大賞、ものづくり日本大賞の受賞、グローバルニッチトップ企業100選、新・ダイバーシティ経営企業100選に選定されるなど多方面から高い評価と信頼を得ています。
海外にも通じる大きな舞台、スケールもビッグ。
工場での仕事、そのやりがいとはどんなものでしょう。苫小牧4工場の談話室でお話を聞かせてくれたのは上谷和彦さん。上谷さんは高校卒業後、地元の運送会社に勤務しましたが、ダイナックスが人材募集をしていることを知り、千載一遇のチャンスとばかりに転職。現在、勤続15年を超える中堅社員です。
まずはダイナックスで働きたいと思った理由から。
「高校が機械科だったので、製造系のモノづくりがしたいという思いがあったんです。ダイナックスは海外とも取り引きのある企業。この大きな舞台ならやりがいも存分に味わえると思い入社を希望しました」
最初に工場を訪れた時、その施設の規模の大きさに驚いたとか。
「高校卒業後もいろんな機械を目にしましたが、ダイナックスはとにかくスケールがビッグ。300トンのプレス機(加圧工作機械)なんて見たこともなかったですからね。それにオートマチック化が進んでおり、いくつもの生産ラインが同時に稼働しているのも印象的でしたね」
最先端の刺激とやりがいの大きさが魅力です。
ダイナックスが製造する部品は多彩。そのため工場内にもいろいろな部署があるようです。
「入社当初は、自動車用のクラッチパック(ペーパーディスクとプレートを組み合わせてユニット化した製品)の加工組立の部署に配属になりました。そこを一年経験した後は、生産体制の改善や設備の改善に取り組むグループなどに所属し、生産の効率化などに取り組みました。現在は再びクラッチパックの部署に戻り、スタッフやコストなどを管理しています。いろんなセクションを経験できるのがうちの会社の魅力の一つです」
では、仕事のやりがいを感じるのはどんなところでしょう。
「自動車の部品製造の技術革新は日進月歩。メーカーからの要望あるいは当社からの提案で、新製品の製造がスタートすることも日常茶飯事です。こういった最前線の技術に触れたりスキルを高めたりしていけることが喜びです」
福利厚生の充実や職場環境の改善にも積極的な会社、と上谷さん。
「特に社員自分たちの発想で仕事環境を改善していけるところには、やりがいを感じます。相互の環境を高めあい、ひいては会社全体を盛り上げていくのがダイナックスのスタイル。ついこの間も現場に近い場所に休憩室をつくろうという動きがあり、それを上司に進言したところすぐにOKをいただきました。作業効率の改良、福利厚生の整備、採算性の向上などまだまだやれることはいっぱい。もっともっと素敵な職場をつくろうと思っています」
女性社員も活躍、夢は海外勤務?!
工場を見渡すと、若い男性社員に混じって、笑顔で働く女性社員の姿も。その中の一人、小笠桃佳さんにもインタビューのマイクを。
「幼いころから身近な会社だったことと、海外の拠点で働くチャンスがあるということが志望動機。男性の仕事というイメージもありましたが、工場見学に来ると女性の方も多くみんなイキイキと働いているので、自分にも出来そうだと感じました」
仕事は完成した製品の検品。汚れや欠損などはないかをゲージと目視で確認するのだとか。
「慣れるまでに多少時間はかかりましたが、周りの先輩のやさしいサポートもあり、今では日に5000枚以上の製品チェックが出来るまでになりました。将来はゼッタイ、ダイナックスの海外拠点で働きたいので今、会社が実施している英会話講座にも通っています。私のような、入社したての社員の夢も大切にしてくれるところが、うちの会社のスゴイところだと思います」