北海道江別市に、とても珍しい「学校図書館をつくるための」センターができました。そのお知らせです。
取材で江別市の大麻(おおあさ)というエリアにある大麻銀座商店街に訪れた際、撮影で商店街を歩いていて本当に偶然お会いしたのが、一般社団法人 北海道ブックシェアリング 代理理事の荒井 宏明さん。なにやら商店街の店舗外壁に看板をつくっておられるところでした。聞いてみると、「学校図書館をつくるために、どんな本を収蔵すると良いのかを、手に取ったり相談しながら考えることができる施設」ができるとのこと。取材中に別の取材が始まるという、思いもよらぬ出来事でしたが、多くの方に知ってもらい拡げていただきたい情報です。
「ん?どいうことだろう?」と思いながら、こんにちは〜と、ドアを開けると、1人の女性が。たくさんの積み上がった本やダンボールに囲まれて作業していました。
女性のお名前は同団体 企画部主任の竹次 奈映(たけつぐ なえ)さん。メイン写真の女性です。「本当は明後日オープンなんですけど、コロナウイルスの影響もあって、お手伝いいただくボランティアのみなさんをお断りして作業してました」とのこと。
「商店街に遊びにきた子どもたちが寄る図書館ではないんですか?」という問いに、竹次さん。「そう見えるかもしれないんですが、実は違うんです。小学校とか、中学校に図書室ってありますよね? その本を誰がどう選んで置いているか知っていますか?」
...はい、全く知らないどころか考えたこともありませんでした。
困惑している取材陣に「それは、役割に当てられた先生や学校司書の方が本を探し、購入して設置しているんですよ。でも先生のみなさんは、いきなりそんなお仕事を与えられても難しいですよね? 特に図鑑とか参考資料とか、学ぶための本って、高価な物が多いのです。子どもたちには本当にためになる本に出会って欲しいというという想いのなか、見たこともない本を買うのって難しいですよね。だから、ここで、手にとって実際に読んでみたり、私たちにご相談いただいて、『こんな本はいかがですか?』とアドバイスさせていただくためのセンターなんです」
そう笑顔で説明してくださいました。
サポートできる点は以下だそうです。
●見本図書の展示(約2,500冊)
●蔵書管理システムや図書館用品の展示
●学校図書館で参考にしてほしい情報の提供
●道内の学校図書館向けサービスの紹介
●学校図書館づくりのための工房
●学校図書館の利用促進に向けた提案
●学校図書館に関連した図書コーナー
こちらが荒井 宏明さん。北海道ブックシェアリングの代表理事です。
北海道ブックシェアリングは、「だれもが豊かな読書機会を教授できる北海道にしよう」という理念のもとに2008年から活動しており、読み終えた本の再活用や、大麻銀座商店街でブックストリートという本をつかった商店街の活性化活動なども行っています。今回の「北海道学校図書館づくりサポートセンター」の事業は、クラウドファンディングを活用し、ついにオープンに辿り着いたそう。
需要はものすごくありそうですが、全国的に見ても、同様の施設はほとんどないそうです。学校関係のみなさまや、図書に関わりのあるみなさま、何かありましたらぜひお問い合わせ・ご相談してみてください。
- 北海道学校図書館づくりサポートセンター
- 住所
北海道江別市大麻東町13-45
- 電話
011-378-4195
- URL
<運営団体>
一般社団法人 北海道ブックシェアリング
北海道江別市大麻東町13-52
TEL:011-378-4195