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学校と学生の取り組み
倶知安町

倶知安農業高校の、おいし〜いチャレンジ!20170123

この記事は2017年1月23日に公開した情報です。

倶知安農業高校の、おいし〜いチャレンジ!

規格外のじゃがいもを使ったユニークなまちづくり。

倶知安町の特産品といえば、真っ先にあがるのが「じゃがいも(男爵いも)」。現在町内では約1130haが作付けされ、生産量も全国NO.1の約4万トンに達し、その大半が首都圏をはじめとする道外に搬送されています。

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実は収穫されたじゃがいもの中には、大きさがふぞろい、皮に傷が付いているなどの理由で規格外品となってしまうものが、およそ15〜20パーセントほど含まれています。味もおいしさも、正規品とは何ら変わらない、この「もったいないじゃがいも」を、まちづくりに活用できないだろうか...。そんな理由で平成10年に発足したのが『くっちゃん産業クラスター研究会』。その「じゃがいも部会」の活動に15年以上の長きに渡り、倶知安農業高校の生徒たちが参加してます。

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「発足の2年後の平成12年には、じゃがいもを使ったジュースを開発したようです。デンプンの粉っぽさと固まりやすさが問題になりましたが、デンプンを糖に変える酵素と牛乳を加えることで、まろやかに仕上げることができたという記録が残っています」
と語るのは、同校の櫻庭頌子先生。平成28年4月から生徒たちの一連の取り組みの担当を任されているそう。

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「先輩教師や卒業していった生徒たちが、試行錯誤しながら培ってきたじゃがいもの活用の歩みを、私自身が勉強しているところ。先生と生徒たちのひたむきな研究や辛抱強い作業の記録を読む度に、頭が下がる思いです」

ペースト製造からスイーツ販売までを生徒の手で!

現在のじゃがいも活用のベースとなっているのは、特許も取得している独自製法の『ポテトペースト』です。これはクラスター研究会と倶知安農業高校が、研究機関などの協力を得て共同開発したもの。ふかしたじゃがいもをつぶし酵素を加えて裏ごしした、ペースト状の食材です。

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このペースト作りは、地元を愛する自営業者などの有志が設立した会社「リンクスニセコ」が製造を担当しています。また、研究やイベントに使用するものは生徒が製造を担当しています。
「皮むきから蒸し、酵素添加、さらにパック詰めまで、すべて生徒の手作業。先輩たちが作り上げた製造手順を、後輩たちが脈々と引き継いできたわけです」と櫻庭先生。手慣れた作業を最初に見た時はちょっと驚いたと笑います。
パック詰めされたペーストは保存用に冷凍、地域住民との交流学習や販売活動の商品製造に使われています。

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「このペーストを原料に、現在町内では『ぽてぷりん(じゃがいもテイストのプリン)』『ニセコモンテバー(地元野菜も加えたナチュラルスナック)』などが製造されています」
サクッとした食感が魅力のニセコモンテバーは食べやすいスティックタイプ。片手で気軽に楽しめるため、倶知安ニセコエリアに集うアウトドアフリークには特にオススメなのだとか。そのほか、町内のイベントや収穫祭などに登場する『ぽてどーなつ』なるオリジナルスイーツも根強い人気を博しています。

おいしいの一言が生徒を成長させるチカラに。

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こうした商品の販売やPR活動は、同校の生活園芸コース/生活班の生徒たちが手がけています。メンバーは、三年生7名、二年生8名の計15名。三年生の班長を務める大崎陽菜さんに取材マイクを向けました。

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「町内の小中学校を訪ねたり、自転車のイベントや収穫祭に参加したり、まちの駅に農高の店を出店させていただく中で、ポテトペーストの説明や試供品の配布、ニセコモンテバー・ぽてどーなつの実演販売などにも取り組んでいます。素人なので大変なこともありますが、町民の方から『このペーストなら家でも使ってみたいわ』とか『ぽてどーなつ、大好きなんだよ』『農業高校の生徒はいつもがんばってるね』という声をいただくと、本当にうれしいもの。これからはじゃがいもの取り組みのことだけではなく、農業のおもしろさも伝えられたらいいなと思っています」

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二年生の石山志寿班長と佐藤麗衣菜副班長にもお話を聞きました。
「モンテバーを販売した自転車レースのイベントでは、たくさんの外国人の方と接することができました。最初は緊張しましたが、そのうち気軽に話せるようになりましたし、商品も気に入ってもらえて喜びも倍増!そんな声をもっともっと聞きたいから、今ポテトペーストや地元の野菜を使った和菓子の研究に取り組んでいます。なかなか経験できることではないので、精一杯がんばろうねって、みんなで話しているんです」

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学校をあげて生徒のプロジェクト活動を応援!

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最後に櫻庭先生にもう一度マイクを。生徒のみなさん、本当にイキイキと楽しそうですね〜。
「ありがとうございます。前任の先生が残した『〈苦手だった人との交流が楽しいと思えるようになった〉、〈成長した〉という生徒の感想が何よりの収穫である』という言葉が忘れられません。私自身も、生徒から学ぶことが多く、課題に臨む姿に励まされています。これからも全力でサポートしてあげたいと思っています」

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北海道倶知安農業高等学校
住所

北海道虻田郡倶知安町旭15番地

電話

0136-22-1148-1149

URL

http://www.kucchannougyou.hokkaido-c.ed.jp/


倶知安農業高校の、おいし〜いチャレンジ!

この記事は2016年11月30日時点(取材時)の情報に基づいて構成されています。自治体や取材先の事情により、記事の内容が現在の状況と異なる場合もございますので予めご了承ください。