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まちおこしレポート
富良野市

富良野の「ワクワク、ドキドキ」を作る!20180208

この記事は2018年2月8日に公開した情報です。

富良野の「ワクワク、ドキドキ」を作る!

地域密着型フリーペーパー「WAKUDOKI FURANO」

北海道のほぼ中央に位置し、ドラマの撮影や美しい花畑で有名な富良野市。そんな富良野圏域5市町村で奇数月の第2水曜日に新聞折り込みされているフリーペーパー「WAKUDOKI FURANO」をご存知でしょうか。実際に掲載されているお店などにも設置されているので旅行で訪れた方も見たことがあるかもしれません。

furano_design1.jpg読む人も作る人も「ワクワク、ドキドキ」すること、そして「人と人とをつなぐこと」がコンセプトのフリーペーパーです。

WAKUDOKI FURANOでは富良野のお店、サービス、イベント、習い事などの情報の他に富良野の「仕事」と「人」にスポットを当てています。

そんな「富良野の人が富良野の情報に触れる機会を増やしたい」とフリーペーパーを作っているのが編集部である「フラノデザイン」です。

「やりたい!」の気持ちにメンバーが集まった

フラノデザインのメンバーはそれぞれが自分の仕事を持っている中、もうひとつの仕事としてWAKUDOKI FURANOの編集発行を行っています。そのためフラノデザインはオフィスを持ちません。今回は特別に富良野市内のカフェでメンバーの皆さんに集まっていただきました。


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普段は別々の仕事をし、会議はオンラインで行うことも多いという皆さん。今回の取材の際も「こうやって皆で集まるのって滅多にないんですよ〜!」と言いながらも和気あいあいとした雰囲気。それぞれ個別に会うことはよくあるそうで、そのせいかチームワークはとっても良い様子。

皆さんから生まれる元気で楽しい空気がそのままWAKUDOKI FURANOの紙面にも表れているようでした。しかし、どのようにしてこんな素敵なメンバーが集まったのでしょうか?

フラノデザイン代表の中村靖教(なかむら やすのり)さんに伺うと、立ち上げの発端は中村さんの「富良野の情報が全然手に入らない!このままじゃダメだ!」という気持ちからだったそうです。

furanno_design3.jpg真剣にパソコンと向き合う中村さん。

また、富良野でも頑張って面白い事をしている人はたくさんいると中村さんは知りました。そんな人たちを応援して、「こんなに素敵な仕事が富良野にはある!」ということをたくさんの人に伝えたいという気持ちも同時に湧いてきたのだそうです。

フラノデザインの仲間たち

「これをしなければ!」と思ったらすぐ行動に移すのが中村さん。WAKUDOKI FURANOの構想を練り始めます。なんと最初はひとりでもやるつもりだったという中村さんですが、その想いはだんだんと同じ志のメンバーを集めました。

メンバーの一人、矢島智隆(やじま ともたか)さんは映像関係の会社に勤めていましたが今は中村さんと共にフラノデザインを立ち上げ、旭川を拠点に仕事をしています。

furano_design13.jpgプログラマーを担当している矢島さん。

中村さんとはもともと「お酒を飲む仲間だった」とのこと。その繋がりがきっかけとなり、中村さんの熱い想いに共感した矢島さんはフラノデザインを中村さんと共に立ち上げました。

お酒を飲んでいて意気投合したメンバーは矢島さんだけではありません。近藤雅俊(こんどう まさとし)さんもその想いに共感した一人ですが、なんと中村さんとは親戚で「はとこ」にあたるそう。

furano_design15.jpg営業担当している近藤さん。

近藤さんはUターンで富良野に戻ってきた一人で、それまでは深川の病院で事務の仕事をされていました。富良野に戻ってからは親戚の農家の手伝いをしながら念願の直売所をオープン。

そして、今回取材をさせていただいたメンバーで唯一女性の鴇田美紀(ときた みき)さんは旦那さんが中村さんの同級生だった縁で知り合ったそう。

furano_design6.jpg企画、校正を担当している鴇田さん

ワイワイと賑やかなフラノデザインのメンバーの中ではまるでお姉さんのような存在です。

このように中村さんの想いから始まりましたが、中村さんいわく「最初は自分だけでやるとか言ってましたけど、今思うとこのメンバーがいなかったらできなかったと思いますね(笑)」とのこと。

こうして出会ったメンバーたちの手によって生まれたWAKUDOKI FURANOは「クラウドファンディング」に挑戦し、多くの出資を集め2016年9月に創刊を迎えました。

フラノデザインの営業担当をしている近藤さんによると「最初はこのフリーペーパー自体が認識されていなかったので、掲載のお願いに行っても怪しい人だと思われたり、飛込営業でお店の方に怒られて若干トラウマになったり......」と苦労したこともあったそうです。

しかし実際に発行が始まると新聞に折り込まれていることもあり、認知度は自然とどんどんと上がっていきます。そうすると営業に行っても「あぁ!あのフリーペーパーね!」と分かってもらえることも増え、先方から掲載の依頼があったりと、WAKUDOKI FURANOは富良野の生活に欠かせない媒体へとなっていきました。

ママにちょっと休憩を!イベント開催

furano_design12.jpgみんながしているこのポーズは、「WAKUDOKI」のポーズなんです!


「読む人も作る人もワクワクドキドキすること」がコンセプトのこのフリーペーパーですが、一方で子育ての応援にも力を入れています。

その理由を聞くと「自分も子育て世代で、やっぱりその大変さを分かっているからこそ、僕たちでも何か出来ないかって思ったんです」と中村さん。

そんなフラノデザインで開催しているイベントの名前が「ママキュウ」。これは「ママのちょっと休憩」の略なんだそうです。年に3回開催され、多いときには30名を超える参加もあるこのイベントですが、一体どんな内容なのでしょうか。

furano_design7.jpgママキュウのイベントレポートも掲載!

例えば第一回の「ママキュウ」では、スタッフや一緒に参加してくれた旦那さんにお子さんを預けたママたちはゆっくりランチを楽しみました。一方お子さんグループは自然体験を楽しんだ後、森の素材を使って講師の方に教えてもらいながらママへのサプライズプレゼントを作って用意・・・。

久しぶりにのんびりとした時間を過ごしたママに「いつもありがとう!」と最後にプレゼントを渡すとみんな笑顔に。ママにとっても、お子さんたちにとっても充実した時間になったようです。その後行われたママキュウにもたくさんの申し込みがあったと言います。

furano_design11.jpgお子さんたちを預かるスタッフは本当に大変で普段のお母さんの大変さが身に染みて分かった・・・とのこと。母は偉大ですね・・・。

参加者でSNSのグループを作り、その後も連絡を取れる環境をつくることによって、お母さん同士のコミュニケーションも生まれ、お友達が増え、孤独になりがちな子育てをするママ達にとって嬉しい繋がりとなっています。
このママキュウは市からも注目され、今後ますます富良野の子育て世代にとっては嬉しい取り組みになっていくことでしょう。

未来へつながる富良野へ

富良野で多くの方から身近に得られる富良野の情報として親しまれるフリーペーパー、WAKUDOKI FURANO。中村さんの熱い想いから始まり、共感したメンバーによって実現したWAKUDOKI FURANOは今後どのようになっていくのでしょうか?

中村さんは次のように話してくれました。

furano_design16.jpg自分たちが手がけたWAKUDOKI FURANOを手に笑顔の中村さん。

「自分の子どもとか孫とか......50年後、100年後に富良野の人が『富良野に生まれて良かった!』って思えるようになってほしいと思っているんですよね。なので、みんなどんどんここで起業して欲しいと思っていますし、競合する会社なども出てきてほしいと思っています。そうなっても僕たちの『フラノデザイン』はどんどん新しいことをしたい。自分たちの故郷である富良野の未来を自分たち富良野の人で創造していきたい、それを行動に移せる人たちでありたいです」。

furano_design8.jpgミーティングに力が入ります。

一方、営業を担当する近藤さんは「今は営業をしていて富良野の7割位の方は『WAKUDOKI FURANO』を知ってくれていると感じています。なので僕としては残りの3割の方にも知ってもらえるようになることが目標です」。

furano_design5.jpgそう話す近藤さん、ご自身が経営する農場のTシャツもすかさずアピール!

WEB、プログラムを担当する矢島さんは「自分は旭川なので......そうですね、『WAKUDOKI FURANO』が旭川まで認知されるようになっていくのが目標でしょうか」。

furano_design4.jpg矢島さん、溢れんばかりの笑顔の娘さんと一緒に素敵な一枚。

そして鴇田さんは「みんなのことを変わらずに陰で支えます、たまにお尻を叩きながら(笑)」とにっこり。

furano_design14.jpg本当に、みんなを見守る目が優しい鴇田さんです。

こうして富良野に縁のある様々な想いが集まったWAKUDOKI FURANOでは、今後もきっとたくさんの素敵な情報を紹介してくれるに違いありません。

もしかしたら、皆さんのところまでWAKUDOKI FURANOの情報が届く日もすぐに来るのかも。本当に「ワクワク、ドキドキ」させてくれるフラノデザインの皆さんだからこそ、そう思わせてもらうことができました。

furano_design9.jpg最後にキラッと最高の決めポーズをしてくれた、代表の中村さんでした。

フラノデザイン
URL

http://furano-design.com

WAKUDOKI FURANOのフリーペーパーに関するサイトはこちら

◎お問合せは下記メールにてご連絡ください

furanodesign2014@gmail.com


富良野の「ワクワク、ドキドキ」を作る!

この記事は2017年11月13日時点(取材時)の情報に基づいて構成されています。自治体や取材先の事情により、記事の内容が現在の状況と異なる場合もございますので予めご了承ください。