こんにちは。くらしごと編集部です。
2023年10月4日、札幌市の狸小路商店街にある「moyuk SAPPORO」内の水族館「AOAO SAPPORO」で、海の課題解決を目指す団体「DO FOR FISH」の発足発表とトークセッションが開催されました。今回のおさかなメルマガでは、この「DO FOR FISH」がどんな団体なのか、なぜ立ち上がったのか、をご紹介します
Vol.34〜『魚がいる未来を、選べ』「DO FOR FISH」発足発表会 レポ〜
◆DO FOR FISHって何?
キーワードは「魚がいる未来を、選べ」。
遠くない未来、北海道の海に魚がいなくなり、道産ネタの海鮮丼やお寿司は過去の想い出になってしまうかもしれない。そんな危機感を抱いた有志が集まり、漁業や水産業をはじめ海洋環境の保全など、さまざまな海の課題を解決することを目指すために設立されたました。
呼びかけ人は代表理事を務める本間雅広さん。札幌市中央卸売市場で水産仲卸を営む一鱗共同水産(株)の経営企画室長で、持続可能な水産業界を目指して異業種とコラボするなど、さまざまな活動をしています。
本間さんのもとに集まったメンバーは、道内各地の漁師をはじめ、飲食事業者、フードコーディネーター、デザイナー、選書家、コミュニティ作りのプロ、環境保全の専門家、水産学部の大学生などとても多彩。それぞれの知識や経験、スキルやノウハウをクロスオーバーし、美しくて正しい海を次世代に残していくための学びと実践をしていくそうです。
◆設立の背景
世界中を見渡してみると、魚の水揚量や消費量は年々増えていますが、日本では水揚量が1980年代から年々減り続けているのです。その理由は資源管理の問題のほか、漁価の上昇、魚の消費低迷、漁業人口の減少などさまざま。日本の漁業や水産業が抱える大きな課題です。
この難題に挑むには、漁師、流通、飲食、消費者、など立場を越えて、多様なメンバーが力をあわせる必要があるのです。
◆描くロードマップ
◆海のない札幌にできた水族館「AOAO SAPPORO」で開催した意味
札幌という大都市の街中にあるからこそ、日常的に多くの人が関われる場所。ここから発信することによって、多くの人に海を近づけられるのではないか、との声が多く聞かれました。
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今回のイベントでは、海や水産業に興味を持つ人たちが、「まずはここに来れば何とかなる!」という場所にしていきたいという想いが伝わってきました。
取り組みは始まったばかりですが、きっとここの想いや熱意が北海道中に伝わっていくでしょう。未来の北海道の海には魚がたくさんいて、私たちはより美味しい魚を食べられるようになっているはずです。みなさん、魚のいる未来を選びましょう!
くらしごと編集部メンバーとして、主に海や漁業の記事を担当。沿岸部をウロウロしていることが多い。趣味はダイビング、魚鑑賞。好きなサカナは太ったイワシ