こんにちは。くらしごと編集部です。
今回は、ある年齢以上の方なら、懐かしいかも?? くじら汁についてご紹介します。今では貴重になってしまったクジラですが、独特の脂の旨みが、ほんとに美味しいんです。道南地方のお正月の味、是非ご一読を。
Vol.25〜北海道の郷土食シリーズ3 くじら汁〜
※大鍋にたっぷりのくじら汁
クジラ汁は道南地方でお正月によく食べられているものです。
江戸後期から明治にかけ、ニシン漁が盛んな頃、ニシンを岸に追い込んでくれる縁起の良いクジラを崇め、また厳冬の北海道で貴重なタンパク源として、何度も温めても煮崩れしない野菜と一緒に食べられてきました。
材料は各家庭で違いますが、概ね、クジラの脂と、大根人参等根菜類と蕗や竹の子等の山菜、竹輪などの練り物、豆腐、こんにゃくなどです。味付けは醤油と砂糖が一般的です。けんちん汁にクジラの脂の味(独特の脂の味!?)が加わった感じ、と言ったら伝わるでしょうか?(笑)
我が家は大鍋で煮て、実家や友人等にもお裾分けしています。
私はこのクジラ汁に焼いたお餅を入れて食べるのが大好きで、しょっちゅうお昼ご飯代わりに食べています。
うどんを入れて食べる方もいるみたいですよ!
それでは、作り方をご紹介します。
■野菜類は煮崩れしない様に食べやすい大きさにカット、練り物類は大きめにカット(ちくわは半分、ナルトやかまぼこ類も大きめに)、こんにゃくはまず横半分に切り、たて1センチ位に切ります。
■クジラは塩クジラであれば、こんにゃくと同じ位の大きさに切り鍋に入れ、2つまみ程度の塩を入れて2分程煮立て塩抜きをします。
もし塩クジラでなければ、この塩抜き作業はしないで良いです。
■全ての材料と水(水は全部がかぶる、更に多め)を大きめの鍋に入れ、一煮立ちしたら醤油・砂糖を入れ、更に材料が煮えるまで火にかけます。
味は自分の好みで調整してください。
多く作っておいて、寒いところで保管し、2~3日に1度、火入れをすると長く保存出来ますよ。
もしもクジラが手に入ったら、是非試してみてくださいね!
実は生魚は苦手だったが、漁師の家に嫁いでから新鮮な魚の美味しさに開眼。この味を伝えるべく様々な加工品を開発、販売している。趣味は読書、音楽鑑賞(クラッシックからロックまで何でも)、料理。好きなサカナはうちで獲れるおいしいお魚全般