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Vol.14~『2048project』イベントレポート~20221221

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2048。皆さんは、これが何の数字か知っていますか?

2006年、アメリカの科学雑誌「Science」に掲載された「2048年には海から食用魚がいなくなる」との衝撃的な論文からとった数字です。
幸い、世界的な資源管理の結果、資源が回復しその論文はすぐに撤回されました。
しかし、、、日本における水揚げ量は、残念ながら減少の一途です。
今回は、この2048問題に対して立ち上がった人たちのプロジェクトレポートです。




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Vol.12〜『2048project』イベントレポート〜


2048プロジェクト


11/5。この日、行われたのは『魚のいる未来を選べ 日本の水産の未来を語り合おう!』というトークイベント。 2048projectのキックオフイベントです。
発起人である、一鱗共同水産(株)の本間さんをはじめ、道内の漁師や、流通事業者(仲買、小売、飲食等)、宮城県石巻市の流通事業者、地域や職種を超えた漁業集団フィッシャーマン・ジ ャパンの共同創業者、など異なる立場、もっと言えば相反する立場の人たちが、同じステージに登壇し、それぞれの立場からの課題のとらえ方や、取り組みなどを本音で語り合いました。

●第一部 漁師目線

第一部では漁師の立場から。世代が下がるにつれて、家で魚を食べなくなっているという危機感や、回転寿司が大人気なことからも魚人気は健在!、消費者と生産者(漁師)の間に昔より距離があって、お互いのことを知らないからこそ魚への興味が薄い、などの意見が出ました。そしてそれに対する取り組みとして、魚食普及活動や、YouTubeでの情報発信、消費者との交流などが伝えられました。さらに『良き世代交代』の必要性や、獲るだけでなく付加価値をあげる重要性、消費者も参加できる資源管理・SDGsの方法など、実に興味深い話が語られました。

●第二部 流通業者目線

流通業者の登壇者は、全員が異業種から入ったこともあり、水産業界の旧態依然ぶり、特に情報発信不足に驚いたことが共通意見でした。さらに、跡継ぎ組からは、魚が獲れていた時代のやり方を変えられない父親世代との溝、新規参入組からは、イノベーションを起こしづらい水産業の縦割り現状など踏み込んだ意見も。そして全員が、漁師と近づく努力をしていることや、魚を正当に評価し、価値を消費者に伝える重要性について語る姿が印象的でした。

●第三部 同じ水産業界の中でそれぞれの役割

第三部では全員が登壇し、改めて、日本の水産資源減少の原因、これからどうして行くべきか、が話し合われました。減少原因は、乱獲、気候変動の他、大量生産大量消費の市場原則や、関わる人間の意識が変わらないことだという意見も。資源管理をすれば、資源は回復するが、それをやる『人』の管理や意識改革が重要で、さらに、新しい人材を水産業に入れるために、入りたい業界、儲かる、格好いい、チャレンジできる、ワクワクできる業界にしていかなければならないのだ、という決意が聞かれました。

2048プロジェクト

最後には、2048プロジェクトの目的、『知らせる』『繋がる』『動く』のうち、今日の『知らせる』に続く、次の『繋がる』についての方法が話され、いったん会は終了。

これからも、北海道の水産業が持続、発展し、美味しい魚を食べるため、私たちにもできることが、たくさんありそうです。
皆さんもまずは、手に取る魚の背景に興味を持つことから、始めてみませんか!

文・ささきみやこ
くらしごと編集部メンバーとして、主に海や漁業の記事を担当。沿岸部をウロウロしていることが多い。趣味はダイビング、魚鑑賞。好きなサカナは太ったイワシ

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12/27配信予定
魚がいる未来を選びたい『2048project』 repo【前編】
12/28配信予定
魚がいる未来を選びたい『2048project』 repo【中編】
12/29配信予定
魚がいる未来を選びたい『2048project』 repo【後編】


Vol.14~『2048project』イベントレポート~

この記事は2022年12月20日時点(取材時)の情報に基づいて構成されています。自治体や取材先の事情により、記事の内容が現在の状況と異なる場合もございますので予めご了承ください。