今回ご紹介する新村さんファミリーのお住まいは札幌市の隣にある石狩市の花川地区にあります。札幌のベッドタウンとして発展してきたこのエリアは、スーパーや病院、図書館、コミュニティセンターなどの生活に必要な施設が充実しています。
ガーデン付きのマイホームを建てた新村さんご夫妻は2人のお子さんにも恵まれ、石狩市の子育て支援の手厚さに助けられていると笑顔で話します。
実際に、石狩市にはどのような子育てメリットがあるのでしょうか?お二人がこのまちに移住した意外ないきさつから、現在の仕事と生活、さらに新村家の生活費も含めて教えてもらいました。
北海道石狩市に移住したら今の生活費はどうかわるの?
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新村さんご家族 基本データ
〈家族構成〉
旦那さん、奥さん、長女2歳、長男0歳1ヵ月の4人家族
〈移住情報〉
旦那さんは月形町出身で高校、大学、社会人と卓球に打ち込みながら、練習で通っていた石狩市に住まいと仕事を移す。奥さんは北見市出身で小学生から卓球を始め、卓球が盛んな石狩市内に就職。お二人は卓球を通じて知り合い結婚。3年前にマイホームを新築、現在は2歳の長女、0歳の長男と4人暮らし。
移住してみての感想
- 人の多さも土地のゆとりも程よく生活しやすい
- 札幌市よりもマイホームが手に入りやすい
- 社会人卓球が盛んでチーム同士の交流が多い
- 石狩市の手厚い子育て支援で育児が心強い
- 子どもを連れて遊びに行ける無料施設が多い
- 札幌中心部まで車で30~40分とアクセス便利
移住前の生活費と移住後の実際の生活費(月額)
※左側は家計調査等による北海道の平均的な数字(住居は札幌市の3LDK家賃相場)、右が新村さんの実際の生活費
※家計調査の数字も含め、実態よりやや高めに見えますが、1年間を平均的なところでならしています
※石狩市の保育料については3歳から無償化。第二子以降にもさまざまな支援があります
※交際費・嗜好品等の出費はふくまれていません
石狩市の医療費助成で、ご家族の医療費は北海道の平均値よりも安く抑えられています。
札幌に近い花川エリアに広いお庭のマイホームを実現
札幌市の北東に隣接する石狩市は、近年GX(グリーン・トランスフォーメーション)関係の多くの企業が進出し、注目を集めています。石狩湾や石狩川もあり、農業や漁業も盛ん。札幌に近い花川地区は、スーパーや飲食店も多く、医療や教育機関なども充実しており、札幌圏でも人気の居住エリアです。
新村さんご夫妻のお住まいも、この花川にあります。おふたりの勤務先からも近く、まさに「職住近接」のベストロケーション。夏に第二子を出産したばかりの奥さんは現在育休中。2歳の元気な娘さんと取材班を迎えてくれました。
札幌からお伺いして驚いたのは、家の敷地の広さ。聞けば80坪あるそうで、札幌市内なら家を2軒建てられるような広さです。ガーデンにはトマトやピーマンなどの野菜、ブルーベリーやイチゴなどたくさんの植物がありました。娘さんはイチゴやトマトを摘んで食べたり、水やりのお手伝いをしているそうです。
「この前は姉の家族が来て、子どもたちはビニールプールで水遊びをしたり、スイカ割りをしたり、みんなでバーベキューをしたりと思い切り夏を満喫しました!」
お庭には下のお子さんのために、人工芝を敷いたハイハイ用のスペースもありました。
石狩市のサービスを活用しながら二人で助け合う育児
生後1カ月の赤ちゃんを交代で抱っこしながら、楽しそうに笑うおふたり。「イヤイヤ期」といわれる2歳の娘さんと、赤ちゃんとの生活は大変ではないでしょうか...?
「勤め先の近くに家を建てたので、子どもが熱を出したなど、何かあったときにすぐに帰ってこられます。妻の体調が悪いときにも、昼休みに様子を見に行ったりできます」と旦那さん。
快く取材に対応いただいた旦那さん
職場に近い好条件の土地を手に入れ、自分たちが望む子育てを見据えたマイホームを建てられたのも、札幌ではなく石狩市ならではと奥さんも話します。さらに、子育てのメリットも充実していると続けます。
「石狩市の子育て制度にはハード面、ソフト面ですごく助けられています。子どもができるまではあまりその良さを知らずにいました。でも、自分が子育てをする立場になって『こんなにも助かるんだ!』と、いまは実感しています」
具体的な子育てメリットはまた後ほど触れるとして、まずはお二人が石狩市に住むことになったいきさつについて、お聞きしてみましょう。
卓球を通じて石狩市で安定した仕事を得た旦那さん
旦那さんは空知管内の月形町生まれ。小学校の空き教室に卓球台があり、友だちとよく遊んでいたのをきっかけに卓球に夢中になりました。
学生時代から全国大会への出場という夢を持ち続けて卓球に励んでいた旦那さんですが、社会人になってからは激務で練習時間が取れなくなってしまいます。別の会社に転職しましたが、給与面での不安を持ち続けていました。
そんな中、卓球つながりの知人から現在の仕事を紹介されます。「安定している会社に就きたかったので、石狩市に住むことに迷いはありませんでした」と話します。
「卓球のまち」石狩へ就職した奥さん
奥さんは北見市生まれ。小学生のころから卓球に打ち込み、高校を卒業した後、石狩市内の企業に就職します。なぜ、地元ではなく200kmも離れた石狩市へ?
屈託のない笑顔が印象的な奥さん
「私は、就職してからも卓球と仕事を両立したいと思っていました。北海道で卓球が強いのはやはり札幌市なので、その近郊に住んで腕を上げたいと思ったんです。石狩市はマスターズ(社会人)世代の卓球人口が多く、全国大会レベルの方々もこちらに住んでいますし、いろいろなチーム同士が一緒に練習したり、飲みに行ったりと交流も盛んなんです」
初めての土地でのひとり暮らしの心細さがあったという奥さんですが、卓球を縁に交流が生まれ、石狩市での生活になじんでいったといいます。そんなとき、全国を目指す卓球仲間として出会ったのが旦那さん。最初は練習相手だったのが、やがて練習後に食事をしたり、動物園や水族館でデートをするようになったとか。その後、お二人は結婚しますが、ライフスタイルは変わらず卓球が中心。旅行に行ったりしなかったのですか?と尋ねたところ、「お互い全国大会に出場した岡山県とか、国際交流事業で派遣された韓国で観光したのが、二人の『旅行』ですね」と笑って話してくれました。
育児メリット1;子育て支援センターが多く自分に合った場所を選べる!
2022年に長女、2024年夏に長男が生まれてからはパパとして、ママとして育児に奮闘。「私たちの両親は近くに住んでいないため、産後も夫婦だけの育児だったので、職場に近くて暮らしも便利なこの場所を選んだのは正解でした」と奥さんは話します。
子育てをしていて、石狩市で良かったと思う点を3つ挙げてもらいました。1つ目は、親子で通える子育て支援センターが複数あること。「子育てひろば りとるきっず」や「地域子育て支援センター フレって」など、市内にあるほとんどの子育て支援センターを利用していたそうです。
「娘は毎日外に出たがるので、1カ月の予定表に各センターのイベントなどを書き込んでは、親子でお出かけしていました。我が家の周辺にはいくつかの子育て支援センターがあって、それぞれに特色があるんですよ。だから、自分の好きな場所を選べますし、私の場合はイベントにあわせて各センターを回っていました。この夏から娘は保育園に通っていますが、子育て支援センターのおかげで多くの経験をさせてあげられたと思いますし、私も家族ぐるみでお付き合いできるようなママ友ができました。石狩の施設は札幌のように混雑していないし、かといって小規模でみんなが知り合いというのではない、程よい距離感があるのでママ友もできやすいんだと思います」
そうイキイキと話す奥さん、休日には家族4人で子育て支援センターへ遊びに行ったりもしているそうです。
育児メリット2;頼もしい味方!石狩市役所の子育てコンシェルジュ
石狩市には、子育て情報やお知らせがもらえる子育て支援アプリ「いしかり子育てコンシェルby母子モ」があります。「子どものワクチン管理や成長の記録もできるんですよ。ママ友もみんな使っています」と奥さん。寝不足で赤ちゃんのお世話に追われる日々のなか、スマホで情報を得られるのはとても便利ですよね。
それでも、育児について分からないことやもっと詳しく知りたいことが出てきたときに、「ぜひ行ってみてほしいです!」と強く勧めるのが、石狩市役所1階にある「子育てコンシェルジュ」の窓口。石狩市の子育て関係の手続きや利用できるサービス、親子に合った交流の場やイベントなど、子育て情報について教えてくれます。娘さんの認定こども園の手続きについても、コンシェルジュさんに教えてもらったそう。
「すごく頼もしい方たちなんです。聞いたことにはすぐに答えてくれますし、こちらの状況を聞き取りながら準備したほうがいいこと、知っておいたことがいいことなど、さらに必要な情報を教えてくれるんですよね」
「子育てのことって、何から手をつけていいか分からなかったりするじゃないですか。そんな不安や疑問を整理して、ひとつひとつ解決してくれるんです。それに、『いまの時期だったら、こういうことが大変じゃない?』とか声を掛けてくれて、育児をする私たちのことをすごくよく分かっていらっしゃるなと思います。解決の引き出しをたくさんお持ちなんですよね」
そんな頼もしい子育てコンシェルジュさんが石狩市役所にいたとは!事前に問い合わせをすれば気軽に相談できるのも便利だと教えてくれました。
育児メリット3;妊娠中~1歳未満まで40時間分の家事や預かりが無料!
夫婦だけの子育てで心配なのが、病気になったり急な用事ができたりした場合のこと。そうでなくても、小さな子どもから目が離せない生活では、自分のことがおろそかになってしまいがちです。
石狩市には、そんなときに頼りになる「いしかりファミリー・サポート・センター」があります。市に在住・通勤する子どもの保護者が利用でき、研修を受けた市民サポート会員が、有料で子どもの預かりや送迎、家事補助などをしてくれます。しかも、妊娠中から0歳の子どもがいる家庭では、40時間分無料で利用できる「石狩市子育てサポート事業」という制度があります。
最初は、子どもを預けることに「自分がいなくても大丈夫かな?とか、ほかの人に預けるのは少しかわいそうかも、とためらっていました」という奥さんですが、無料の利用期限が近づいてきたところで、思い切って娘さんを預けることにしました。
「サポートセンターに行って分かったんですけれど、サポート会員さんは、本当に温かく子どもを見守ってくれる方々。託児を利用してみて、とても信頼できる場所だなと感じました」
なぜもっと早く使わなかったんだろう?と後悔した奥さんは、それから美容院や歯医者に行く時などにフルに利用したといいます。利用時の目的は自由なので、ランチを食べに行くときに使うママもいるとか。リフレッシュすることは、育児の活力にもなりますよね。
下のお子さんを妊娠中のときも、再びこの制度を利用したといいます。
「上の子でも預かってくれると聞いたのでお願いしました。娘はちょうど動き回る年頃だったので、サポート会員さんにお願いして買い物を済ませたり、つわりで体調が悪いときは横になって休んだりと、ゆとりをもらえて本当に助かりました」
石狩市には、保護者の入院などで子どものお世話ができないときに、泊まりで子どもを預けられる「こどもショートステイ事業」もあります。こちらも万一のときに助かるシステムだと話してくれました。
子どもたちが「石狩市で生まれて良かった」と思えるように
趣味の卓球が縁で石狩に暮らすことになり、いまは4人のファミリーとなった新村さんご夫妻。時々家族で札幌円山動物園に行きますが、札幌中心部までは車で30~40分とアクセスが良いことも便利とお二人は話します。
石狩市での暮らしと家族のこれからについてお聞きしてみました。
「最初はひとり暮らしで雪の多さや風の強さにびっくりしましたが、いまは慣れましたし、子育てをするにはとても充実した環境だと思っています。卓球の仲間やママ友にも恵まれましたし、程よい規模のまちだからこそ、自分に合ったつながりができやすいと思いますね」
「生まれる場所って、当たり前ですが選べませんよね。私は月形町生まれですが、月形で生まれ育ったことを良かったと思っています。子どもたちにとっては、この石狩市が地元になるわけですから、自分のように『ここで生まれて、ここで育って良かったな』と思うようになってほしい。石狩の良さに触れられるよう、私たちも育てていきたいと思っています」
お二人の絆の強さに加えて、石狩市の心強く充実した制度がしっかりとご夫妻の子育てをバックアップしている。そのように感じられた取材でした。
ここがポイント、移住して良かったこと!
北海道石狩市に移住したら今の生活費はどうかわるの?
どのくらいの生活費がかかるのか、シミュレーターをつかって計算してみよう!
- 石狩市 新村さんご家族
- URL
https://www.city.ishikari.hokkaido.jp/soshiki/kikaku/796.html
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