HOME>北海道で暮らす人・暮らし方>地域おこし協力隊の活動が、新たな夢の原動力に。

北海道で暮らす人・暮らし方
秩父別町

地域おこし協力隊の活動が、新たな夢の原動力に。20171016

地域おこし協力隊の活動が、新たな夢の原動力に。

地域おこし協力隊とは、主に人口減少や高齢化対策として、地域外から人材を受け入れて、地域活動を担ってもらうと共に、定住を提案する2009年に総務省によってつくられた制度です。任期は1年以上3年未満という期間の縛りもあり、その期間中に協力隊の方は自身の将来をどうするのかを考えられる仕組みになっています。これまでに数多くの方が北海道の協力隊として、さまざまな市町村で活動されていますが、残念ながら定住に至らないケースも多々あります。そのような背景のなか、農業に関わる仕事に就きたいと、北海道札幌市から秩父別(ちっぷべつ)町へ。そして地域おこし協力隊の任期を終え、新たな生活を始めた氣田(けた)みゆきさん23歳。任期満了後も町に残ると決めた胸の内を取材しました。

農業に関わる仕事がしたい!でも選んだのは地域おこし協力隊の仕事。

chippubetu ketasan2.jpg

北海道の石狩平野北端にある秩父別町。旭川市から車で1時間もかからずに着く場所にある農業が盛んなまちです。道内屈指の優良米の産地であり、名産のブロッコリーは、首都圏などの高級料亭からも引き合いがくるほどの高品質を誇ります。

田園風景が美しいのどかな町に、「農業に関わる仕事がしたい」と、氣田さんが移り住んだのは2014年のこと。氣田さんは札幌市出身。高校卒業後、農業専門学校に進学し、野菜栽培技術などを学びました。就職活動の際、たまたまネットで「秩父別町地域おこし協力隊」の募集をみつけたことが、この町へ来るきっかけに。「協力隊の業務に『農作業に従事』とあったんです。少しでも農業に携われたらいいな、という思いと、協力隊の他の業務への興味もあって応募しました」。その思いは叶い、秩父別町初の協力隊に採用されます。

実感した「農」の難しさ。製品として「農」を支える道。

chippubetu ketasan3.jpg

最初の2年は、町の交流体験農園「なつみの里」で野菜作りや同施設の運営を担当。希望の仕事に就けたものの「農業の難しさをしみじみ感じました」と氣田さん。「天候などに合わせて、その都度適切な判断を下し、対応しなければならない、大変な仕事だと実感しました」。

2年目の冬に、「農産物加工センター くるり」の管理者を任されます。「くるり」は、町民が利用できる施設で、地場産品の有効活用による、特産品の開発や農産物加工研修等を行っています。パンや味噌づくりなどもできる施設。秩父別特産のトマトジュース「あかずきんちゃん」も、ここで生産されています。農場でしっかりと完熟するまで育てたトマトは糖度が高く、ビタミンも豊富。これを朝のうちに収穫、芯やヘタ等の青い部分はしっかりと取り除き、たっぷりの果肉のみを贅沢に使い、その日のうちにジュースにしています。さらに、トマトを丸かじりした時の、あの自然な美味しさを実現させるべく、塩分は極めて低い0.3%以下にし、この職人技による絶妙な塩加減が、ファンを虜にしてしまう「あかずきんちゃん」の自然な甘さを引き出しているそうです。

町に恩返しがしたい─ そんな一途な思いで定住を決意

chippubetu ketasan4.jpg

氣田さんの仕事は、業務用オーブンやガス釜などの大型調理器具を使った食品製造、レトルト処理ができる装置の操作など、一般の方がなかなか使い慣れないものを操作することや、施設利用者への応対、利用促進のための企画作りなどを担っています。2017年春、協力隊の任期を満了しましたが、現在は秩父別振興公社の職員として、引き続き同施設で働いています。任期満了で、この町を離れるという選択肢もあったのでは?とうかがうと、「それは考えませんでした。協力隊の時は役場や農家の方々がすごく支えてくれましたので、少しでも恩返しがしたいんです」。

もともと田舎暮らしに憧れていたそうで、秩父別町での静かで穏やかな生活も気に入っているよう。「四季折々で変わる畑の風景がとてもキレイなんです。車があれば、買い物もそれほど不便ではないですよ」。さらに移住を検討される方に経験者としてのアドバイスも。「移住される前に、どんな町なのかを下見をしておいた方がいいんじゃないでしょうか。その方が移住後の生活をイメージしやすいと思います。また、やっぱり車はあった方が何かと便利ですね。秩父別町は本当に素敵なまちですので、ぜひ私たちの町をまず最初に!笑」。

chippubetu ketasan5.jpg

いまは、「くるり」をもっと町民に利用してもらうことが氣田さんの一番の目標。町の味噌作り名人などを先生に迎える「ご近所先生加工教室」といったイベントを企画し、利用促進につなげています。「いつか、そんなイベントから町の新名物が生まれると嬉しいですね」と笑う氣田さん。協力隊での貴重な経験を糧に、新たな夢に向かって歩み始めました。

株式会社秩父別振興公社 氣田みゆきさん
住所

北海道雨竜郡秩父別町4101番地

電話

0164-33-3490

URL

http://www.chipsk.jp

地図を元に戻す / GoogleMapで開く


地域おこし協力隊の活動が、新たな夢の原動力に。

この記事は2017年10月3日時点(取材時)の情報に基づいて構成されています。自治体や取材先の事情により、記事の内容が現在の状況と異なる場合もございますので予めご了承ください。