
新規就農の夢を抱いて滋賀県から北海道へ
新規就農という夢を叶えた姜 甲晋(かん こうしん)さん。実はそれまで、滋賀県で暮らしていたと言います。そして、夢を叶えるべく姜さんご夫妻が移住先と決めたのは、北海道沼田町でした。「滋賀県では家業を継ぎ、建設業を営んでいました。ただ建設は景気に大きく左右される業界。収入も不安定だったため、先行きを考えると早めに将来を考え直した方がいいと。」
たまたまその時副業で稲作も手がけていたため、姜さんは「やるなら収入の安定した稲作農家」と考えるように。ネットなどで情報を集める中、広大なイメージや開放的な風土に惹かれて北海道での就農を思い立ちます。
「新規就農に関して窓口になってくれたのは、北海道の農業担い手センター。そこで沼田町に跡継ぎを探している親方(生産者)がいることを教えてもらい、その方との何度かの面会の末に研修生(※)として受け入れていただくことが決まったんです。」
※基本的に北海道で就農するためには、研修生として2~3年程度の農業経験を積むことが義務付けられています。(各自治体によってルールは異なります)
そして、平成23年に滋賀県から沼田町へ。およそ3年の研修期間を経て、姜さんは無事に新規就農を果たします。
「親方の指導も丁寧でしたし役場の支援も心強かった。補助金付きの町営住宅を貸してもらえましたし、青年就農給付金や町の支援金も頂けました。さらにハウスを借りる費用も支援してくれたので、研修中にもかかわらず給料とは別の収入を得ることもできました。」
姜さんは、15ヘクタールに及ぶ広大な農地を譲渡してもらったそう。そもそもこんなこと、本州では考えられないことです。
行政や周辺農家の至れり尽くせりの対応もあり、姜さんは移住してすぐに沼田町での就農は大成功と確信します。
「今年で就農3年目。収穫率はずっと100%をキープ出来ていますし、近隣農家との作業や農業機械のシェアもあるため、現在の収入にはかなり満足しています。」
迎え入れてくれる人々、その優しさに心打たれて。
ここで気になるのは奥さまの八千子さんの心境。なんでもご出身は京都だとか。伝統から風習まで全く違う北海道に、しかも新規就農で移住することに抵抗はなかったのでしょうか。「最初に話を聞いた時は驚きましたけれど、彼の人生を応援してあげたいという思いが強かったから反対はしませんでした。」とニコリ。
さらに八千子さん自身、一日一日と暮らしを重ねるほどに、沼田の町に魅了されるようになったといいます。
「とにかく人が温かい。ご近所もJAの女性部の集まりも子育てサークルに来るお母さんも、なんでこんなに心が広い人ばかりなの?って思います。」
とある主婦は、「仕方なくにせよ、沼田町から転居する人がいるととても寂しい。だから姜さんご家族にはずっといてほしいな」と打ち明けてくれたとか。そんな本音の付き合いも沼田町ならではと八千子さんはいいます。
「そんな心が通い合う暮らしやすさがある一方で、ネット環境や交通網の充実が支える便利さも兼ね揃えているのが沼田町。移住とか新規就農と耳にすると、何だかハードルが高いかもしれないけれど、行動してしまえば他愛ないことですし、住めば誰もがこのまちの良さが分かるはず。京都生まれの私が居言うんだから間違いないですよ(笑)」
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