
大人もハマる不思議な世界...からくりの魅力。
酪農のまち、さらに森林のまちとしても知られる中標津町。北海道遺産「格子状防風林」のドラマを取材する合間に、「からくりおもちゃ館 ラビッツ」を訪ねてみました。場所は中標津のマチナカにあるシルバー人材センターの2階。トントンと階段を上がった先には、150点を超える木工のからくりおもちゃが、ずらりとラインアップしています。
「どうぞご自由に遊んでください」センター理事長の山崎さんに促され、目前のおもちゃのハンドルを回してみると...、うわ!すごいすごい、木馬を乗せたメリーゴーランドが回転し始めた! その横のおもちゃのハンドルを回すと蒸気機関車の車輪がうなりだし、その奥ではだ円のコースをたくさんのビー玉が転げ落ちていきます。木の海を渡る船、とんとんと餅をつくウサギ、木琴を奏でるピエロたち...。その精巧な仕組み、愛きょうのある動きに、取材陣も「これはすごい!」「どうなってるの?」「かわいい」と歓声を上げっぱなし。子どもはもちろん、大人も楽しめることうけあいです。
子どもたちの明日を思う作者のやさしさ。
「制作したのは中標津で大工をしていた小林竹春さん。七十歳で仕事を辞め、その後独学でからくりのおもちゃづくりを始めました。当初は自宅でのささやかな趣味でしたが、たくさんの子どもたちに実際に触れてほしいとの思いから、このスペースで展示することになったんです」と山崎理事長。
あいにく小林さんにお会いすることはできませんでしたが、世界でたった一つのおもちゃたちに触れると、子どもたちの笑顔を思いながら、歯車を削り人形の顔を描く小林さんの姿が目に浮かぶよう。からくりを動かしているのは、小林さんのやさしさなのだと気づきます。
「訪れた子どもたちは、からくりのおもしろさだけでなく、木の匂い、ぬくもり、手触り、温かさを感じていきます。その経験が子どもたちの人生を豊かにしてくれたなら...。それが小林さんの本意だと思っています」
からくりの不思議と小林さんの心に触れられる「からくりおもちゃ館 ラビッツ」。あなたも足を運んでみませんか。
楽しめるのは子供だけじゃない!「からくりおもちゃ館 ラビッツ」
たくさんある『からくり』の中から厳選した数点をご紹介します!
- 小林竹春 からくりおもちゃ館 ラビッツ
- 住所
北海道標津郡中標津町大通北1丁目20-1
公益社団法人中標津町シルバー人材センター2階 - URL