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このまちのあの企業、あの製品
帯広市

十勝の恵みをアイスに込めて!株式会社ディームファクトリー20190501

この記事は2019年5月1日に公開した情報です。

十勝の恵みをアイスに込めて!株式会社ディームファクトリー

小さな子どもから大人まで、幅広く愛されているスイーツの王様と言えばアイスクリーム。中でも帯広市にある株式会社ディームファクトリーが手がけるアイスクリームは、十勝の生乳の風味が生きていると評判です。テレビ番組の「食べてみたいアイス」第1位に輝いたり、ショッピングサイトのランキング上位常連だったり、おいしさを裏付けるかのように高い人気をキープ!今回も、つくり手の思いやこだわりをバッチリうかがいました!

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和菓子から洋菓子の世界へ。

取材の日は十勝晴れという言葉がまさにぴったり。気温は30度近く、立っているだけで汗がじんわりにじんできます。けれど工場内は予想通りヒンヤリしていて快適!
「冷凍庫の中はマイナス30℃ですよ。涼みに入りますか(笑)」と工場責任者の須藤忠さんが声を掛けてくれました。聞けば須藤さん、東京で10年ほど和菓子の職人として働いていたとか。

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「しかし、東京の生活環境がどうしても肌に合わず、住み慣れたふるさと十勝にUターンしてきました。戻ってきて、初めは和菓子職人の求人を探していたのですが、思うような情報が見当たらず困っていたんです。そんな時に当社の『工場責任者募集』の求人を目にしました。和菓子と洋菓子は細かな技術面ではもちろん全くの別物ですが、清掃、仕込み、仕上げ、お客様へのご提供という基本の流れは一緒。それに僕は新しい知識や技術を学ぶことが好きなタイプなので、とにかくやってみようと思い切って応募してみたんです」

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何と牛まで指定するこだわり!

肩書きは責任者ですが新入りの気持ちで働きはじめたという須藤さん。前任者から作業の工程管理や製造量の調整、人員の振り分け方を引き継ぎながらも、まずはパートさんに掃除の仕方から教えてもらったそう。

「意外に思われるかもしれませんが、アイスクリームをつくる過程って細菌が繁殖しやすいんです。だから清潔な身だしなみや器具の洗浄など、工場の衛生をしっかり管理するのはある意味どんな作業より大切。僕らの仕事は安全・安心なものを食べていただくことが大前提ですからね」

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須藤さんにディームファクトリーのアイスクリームの特徴は?とお尋ねしたところ「ズバリ素材の良さ!」という答えが返ってきました。
ディームファクトリーのアイスクリームには十勝の生乳を使用していて、とりわけ『十勝橋本牧場プレミアムアイスクリーム』や『Brown Swiss』の生乳に関しては、十勝清水町の橋本牧場のブラウンスイス種と牛まで指定。この乳牛は日本で1200頭ほどしか飼育されていない希少な種で、乳脂肪分が高い生乳がとれるのだとか。

「濃厚で後口スッキリなアイスクリームをつくるには、これ以上ないほどの素材なんです。ちなみに毎朝、僕が橋本牧場から生乳を仕入れています」

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口どけの決め手は人の感覚!

アイスクリームづくりは「低温殺菌」と「撹拌(かくはん)作業」がポイントだと言います。

「生乳や生クリーム、砂糖、卵を混ぜたものを低温殺菌することで、生乳本来の風味をしっかり残せるんです。68度で30分かけて殺菌し、じっくり加熱しています。
撹拌作業は口どけの決め手。アイスクリームは冷やしながら撹拌すると、中に空気が含まれて膨張します。その時間が短すぎると固くなり、長すぎると緩い食感に。僕らは機械の小窓から中の様子を目で確認して、撹拌時間を微調整しながらベストの口どけを生み出しています」

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食品製造業界歴は長いという須藤さんですが、「何年携わっていても自ら仕込んだものが形になった時は最高の気分」と話します。
「工場という小さな場所、しかも1日という短い時間の中でこれほど多くの達成感を味わえる仕事って、他にはないと僕は思っています。当社は今のところギフト事業中心でお客様の顔を見る機会は少ないのですが、地元帯広で実店舗を構える予定もあります。現時点でも楽しいのにお客様の喜ぶ表情が見られると思うと、ますますやる気が出てきます!」

社長に雑用を頼めるほど、フラットな職場です(笑)!

代表取締役の石野本司さんにもお話をお聞きしました。
「当社は、アイスクリームをつくるには十勝がイチバンという思いのもとスタートしました。おかげ様で今では多くのお客様からご支持いただき、十勝が持つ食の力を確信しています。しかし最近は『十勝の名に頼らない商品づくり』に挑戦しているところ。例えば新商品の『Brown Swiss』は、パッケージデザインに十勝という言葉を敢えて加えませんでした。十勝から一人立ちし、十勝のおいしさを生かした味わい一つで勝負したいと考えてのことです」

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そして、そんなディームファクトリーの商品づくりを支えているのが工場スタッフだと石野さんは言葉を続けます。
「責任者の須藤くん以外全員女性なのですが、皆さん、力仕事にもイヤな顔一つせず、楽しそうに働いてくれています。その理由は当社のフラットな社風にあるかもしれません。和気あいあいと仕事に取り組めるよう、創業時から上下の壁も男女の差も全く感じない体制を整えてきました。私にアイデアを披露するのはもちろん、『社長、コンビニでペンを買ってきてください』と雑用を頼む女性スタッフもいるくらい(笑)。それほど立場など関係なく一緒に会社を盛り上げよう、という気質が根付いているんですよ」

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同社はアイスクリームの他にも、プリンやアイスカタラーナをはじめとする絶品スイーツも提供。本州を中心に「ディームファクトリーブランド」が着実に浸透する中、さらに海外展開も視野に入れているそう。ますます注目度が高まること間違いありません!

株式会社ディームファクトリー
住所

北海道帯広市西23条北1丁目7-5

電話

0155-66-6669

URL

http://www.deem-factory.co.jp/


十勝の恵みをアイスに込めて!株式会社ディームファクトリー

この記事は2014年7月31日時点(取材時)の情報に基づいて構成されています。自治体や取材先の事情により、記事の内容が現在の状況と異なる場合もございますので予めご了承ください。