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札幌市

海外展開も見据える老舗。株式会社小山製麩所20171028

海外展開も見据える老舗。株式会社小山製麩所

お麩といえば京都や金沢などの歴史ある街のイメージが強いですが、実は札幌にも100年以上続く老舗の製麩会社があるんです。
小山製麩所が創業したのは明治42年。創業者の小山吉松氏が、母が営んでいた旅館業の助けになればと札幌市内の製麩会社にて麩づくりを習得したのが会社の成り立ちだそう。以来、その技術は子、孫へと受け継がれて現在に至ります。

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北海道産原料にこだわった生麩や湯葉を製造。

創業期の商品は焼麩が中心でしたが昭和50年代から生麩、同60年代から湯葉の生産を開始し、北海道産にこだわった小麦、大豆を原料に使用。現在、道内で生麩を生産するのは、小山製麩所のみとなっています。
伝統産業なのでベテランの職人さんが多いのかと思いきや、工場を見回すと若い女性スタッフがチラホラ。フレッシュな笑顔がステキな菅原さんと竹林さんがインタビューに応えてくれました。

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女性ならではの繊細さを生かして活躍!

この仕事を選んだ理由を教えてもらえますか?
「ここで働く前はお豆腐の工場にいたんです。豆腐とお麩って近いイメージがあったし、ここでは生麩を使った和菓子も作っているので、和菓子作りを経験してみたいと思って選びました(菅原さん)」
「私も和菓子作りに興味を持ちました。お麩といえば『焼麩』のイメージしか無かったので、可愛らしい和菓子をいろいろ作っているところが面白そうだなって(竹林さん)」

働いてみた感想は?
「食品製造って、なんでも機械で作っていると思っていたんですが、お麩づくりはほとんど手作業だったので驚きました。仕事を覚える時は、ひとつできるようになったら次、ひとつできるようになったら次...と、丁寧に教えてもらったので、迷ったり混乱することもなかったですね。居心地がよくアットホームな雰囲気も気に入っています(竹林さん)」

seifujyo_4.jpgこの春に入社したばかりという竹林さん。

手作りならではの味わいある姿も魅力。

おふたりが担当しているのはどんな作業?
「生麩に色を付けて花びらのカタチを作る細工物や生麩で餡を包んだ麩饅頭などを作っています。細工はすべて手作業で、製法も昔ながら。出来上がりには微妙なバラつきがありますが、それが良い味わいになっているんです(菅原さん)」

楽しそうに仕事に取り組んでいるようですが、やっぱりお麩を食べる機会は多い?
「増えましたね。最初は商品のことを知らなきゃって、勉強のつもりで食べてたんですけど、純粋にハマりました(笑)。うちのお麩はホントおいしいよねって、家族とも話しています(竹林さん)」
「パートの主婦の方から『こうやって食べるとおいしいよ!』なんて話をよく聞くんです。聞けばつい試してみたくなるので、食べる機会は増えましたね(菅原さん)」

seifujyo_5.jpg手づくりならではの味わいが魅力という菅原さん。

伝統技術を継承するために、若手を積極育成。

そんなふたりの様子を優しい眼差しで見つめているのが、製造部門の責任者を務める佐々木さん。
「細工物や和菓子づくりは細かい作業が多いので、女性らしい繊細さが生きてくる仕事です。このふたりは特に手先が器用なので、貴重な戦力として活躍してくれています」
さらに、お麩づくりは伝統産業だからこそ、若手の活躍が不可欠なのだそう。
「当社が創業から100年以上続いているのは、麩や湯葉をつくる技術がしっかり受け継がれてきたから。技術の習得には時間がかかりますから、新卒社員の採用にも力を入れ、自社で育てていこうと考えているんです」
現在小山製麩所では70名ほどのスタッフが勤務。工場は生産工程を分業化し、経験に応じて人員を配置できるようにしています。アルバイトから入ったスタッフは比較的簡単な工程を担当し、技術が身に付いたら難易度の高い作業にステップアップするのだと説明してくれました。

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グルテンの自社抽出が創業からのこだわり。

また佐々木さんは、小山製麩所ではグルテンを自社で製造しているのが強みだと話します。いったい、どのようなことなのでしょう?
「お麩は小麦から抽出したグルテンでつくるのですが、今時の製麩会社でグルテンを自社で抽出しているところはほとんどありません。大抵は、小麦デンプン工場から、灰分が多いグルテンを購入して造っているんです」
なるほど。では、自社で抽出するメリットとは?
「一口にグルテンと言っても抽出の仕方で特性が変わってきます。例えば新製品を開発する時、自社で抽出していれば微妙な調整まで自分たちでできますが、外部に任せていては、時間もコストもかかり、更に、試作も出来なくなります。それに私たちは北海道の会社なので、道産小麦を使った麩を作っているとアピールすることが、販売面も強みになるんです」

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北海道ブランドを武器に、海外での注目度もアップ!

最近は国内のみならず、海外にも販路を拡大しているという小山製麩所。
「中国や台湾ではもともと湯葉を食べる文化があるので、北海道ブランドを生かしながら湯葉の販売を進めています。生麩は元々、中国から禅僧によって伝えられましたが(中国では、グルテンそのものを食します)、日本で独自に発達したものですので、今日、日本食の彩りとして食感も一緒に楽しんでいただいております」

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株式会社小山製麩所
住所

北海道札幌市中央区北5条西11丁目

電話

011-221-5612

URL

http://www.fu-yuba.co.jp/

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海外展開も見据える老舗。株式会社小山製麩所

この記事は2017年9月29日時点(取材時)の情報に基づいて構成されています。自治体や取材先の事情により、記事の内容が現在の状況と異なる場合もございますので予めご了承ください。