
日頃よりWebサイト「北海道の人、暮らし、仕事。くらしごと」をご覧いただきまして誠にありがとうございます。
当編集部の人事異動に伴い、体制が変更となりましたことを、こちらにてご報告させていただきます。
私、三浦智昭ですが、2016年10月のサイト立ち上げより関わっておりましたが、2023年12月をもって編集長の肩書きを降ろします。後任にはこれまでも編集部メンバーとして在籍しておりました佐々木 都が、新編集長となりますことをお知らせ致します。
また、同時に、2023年10月にローンチし、くらしごと編集部と共に運営を開始しておりましたWebサイト「札幌未来ベース」(https://sapporo-mirai-base.jp/)ですが、こちらも、くらしごと編集部メンバーとして活動しております土谷 涼平が、新編集長に就任しました。土谷はくらしごと編集部の仕事はそのまま担います。
今後、こちらの2名が両Webサイトを牽引していきますので、何卒よろしくお願い致します。
ここからは最後に完全なる公私混同の発信をお許し下さい......。
取材させていただいた皆様、取材陣の皆様、外部協力会社の皆様、道市町村行政および関係者の皆様、若手起業家の皆様、地域おこし協力隊の皆様、移住相談をお受けした皆様、各種講演・講座を受講いただいた皆様などの関係してくださった方を全て含めますと、おそらく数千名という規模になりますため、この場をお借りしまして、ご挨拶をさせていただきます。
2015年10月に弊社で発令された人事にて、「北海道の元気に貢献すること」「Webサイトをつくり情報を発信すること」というなんともザックリとしたミッションで、2名で始まった「じもと情報発信室」(当時は地域応援プロジェクトという名称で、解散の可能性もある公式な部署ともちょっと違った立ち位置でした)。弊社の本業である求人事業から遠いとこに行くのか...と寂しい気持ちになったことを今でも覚えています。
道内いろいろな地域を回っていて、あまりにも寂しくなり、営業車に積んでいたダンボールで突貫でつくったキャラクター(左)。もちろんボツになりました笑
半年以上をかけて北海道の主にローカルエリアを飛び込んで歩き、「過疎化の問題とかって言われているけど、みなさんめちゃくちゃ楽しく暮らしているじゃん」「北海道の食とか観光情報は世の中にいっぱいあるけど、人の想いがちゃんと伝わる北海道の媒体ってあんまりないんじゃない?」ということに気がつきました。
そして、生きていくために必要な仕事は暮らしの一部であり、求人メディアを運営する弊社としても、地域外の人たちへ、働く情報だけでなく、「暮らし方」も伝えていく必要性も感じ、安易ではありましたが「くらしごと」という名称にし、ビジネスではなく、ただただ地域で頑張っている人たちの想いを届けるために非営利で運営していくことを決めました。
新ひだか町で泊まった宿と夕焼け。この数年後に新ひだか町のみなさんからお仕事をいただくことになることとは想像もしていなかった時の1枚。
2016年10月5日についにサイト公開。そのときは十数本の記事でスタートし、情報量も貧弱。エンタメ性もなく、プレゼントが当たるわけでもなく、販促費用は一切なく、それでも月間2,000人ほどのユーザーさんにご覧いただけ、すごいすごいと思っていたのを今でも覚えています。それから丸8年。行ったことのない市町村はないくらいに北海道中を取材でまわり、編集部メンバーも徐々に増員となり、北海道で頑張っている人たちの様子や想いを届けることを続けていけば、何かが起こるかもしれないと信じて活動を続けてきました。
気がつけば年間100万PVを楽勝で越えるほどのサイトに成長し、東京や大阪でも「知ってます」「いつも読んでます」という方々に会うことも珍しくなくなりました。取材する方々にも「くらしごとを読んだからここに移住したんです」という方々にも数多く出会うようになったり、応募者がほとんどいなかった小さな会社さんに、くらしごとを読んで働きたくなった!という求職者が現れることも日常的になりました。
一番最初に事業としてお仕事をした「赤平市」さん。8年前から今もお仕事に関わらせていただき、本当に本当に大好きなマチになりました。会社のみんなで夏にはキャンプにも赤平に行きました。
編集部メンバーも現在6名(一瞬7名になった時期も)となり、編集や執筆なども経験のない営業職メンバーからの異動がほとんどでしたが、「とりあえずやってみる」という昭和さながらの精神で、みんなこれまで頑張ってきました。取材先で食べるB級グルメを楽しみに、片道150kmくらいなら楽勝日帰りコース。せっかく遠くへ行くから2~3本取材してきます!みたいな、頭がおかしくなる距離感や業務量も編集部ならではの文化になりました。
編集部メンバーだけでは書ききれなくなったので、外部ライターさんやカメラマンさんのネットワークも拡大しているのですが、「くらしごと」の仕事は楽しい!とか活動に共感したからジョインしてる!と言ってくださる方も増えてきました。
社内にもあまり知られていなかった「くらしごと」も、人材採用に困る企業を抱える地域の営業からの相談も頻繁に入るようになり、毎週1本位は配信しようという程度の決まりだったはずが、新記事を毎日配信くらいの勢いになってしまいました。それだけ忙しくてタフな仕事にも関わらず、編集部スタッフや協力者さんがイキイキとしているのは、取材する方や地域のみなさんとの出会いや、それを届けたことでちゃんと読んでくれるユーザーさんがいることへの充実感があるから。喜んでくれる人がいるというのは、儲かるとか、忙しいとか大変とかの前にあることに気がつきました。
道内さまざまな高校にも行かせていただきました。この旭川農業高校さんでの事業をキッカケに急速に林業関係のみなさまと距離が近くなり、今では林業のみなさんと飲みに行く機会も増えました。
そして、サイトの成長と共に、移住分野やキャリア教育分野、情報発信関係などのお仕事を各方面からいただける機会が増え、その事業を通じても多くのみなさんと関わることができました。特に林業と漁業の情報発信分野が足りないと感じ、その分野でも多くの活動や事業を行うことができてきており、編集部でも「なまこ」がどうとか、「下刈り」がどうとか、話す会話も変わってきました。
林業では車がすれ違えないような林道を越えてヘルメットをかぶって現場で泥だらけになったり、漁業では深夜2時から取材開始なのに会社の就業規則の関係で総務からお叱りをいただいたり、編集部メンバーもいろんな体験をさせてもらっています。ネットで情報はいくらでも入る時代ですが、足で稼ぎ、現場の空気に触れ、感じられたからこその情報発信には価値があるということも感じています。
2023年の北海道移住相談会@東京の様子。会場の方に「ちょっとした芸能人でもこんなに人は集まらないっす!」と聞いて、ちょっと鼻高々。
私自身は基本、前に立ちたがらない人間だったのですが、自分しかやれる人がいないから...仕方なく...と消極的にお受けしていた講師・講演の仕事もいつのまにか増え、移住者向け・行政向け・学生向け・シニア向けなどさまざまな人たちの前でお話しすることが増えました。
今年の東京の移住フェアで受け持ったセミナーでは、当初30席くらいの予定を80席に増やしたのにも関わらず150人以上の方がお見えになり、てんやわんやになったり、行政担当者向けにも関わらず、かっちかちのセミナーをやっても面白くないので、場違いにゆるゆるでやっているのに、そういうものでも毎回100人近くの方にご参加いただけたりで、楽しかった!勉強になった!と声をかけていただいたりしたことは、とてもヤリガイになりました。
イベント終わりで若干みんなグッタリしているけど「そういえば、みんなでの写真ってあんまなくないですか?」と言った編集部のテジのひとことで撮った写真。くらしごとという媒体も財産になりましたが、一番の財産はこのメンバーでした。
まだまだやりたいことがあったり、多くの地域や業界から期待いただいているなかでの編集長降板となりますが、その想いはこの編集部のメンバーがしっかりと引き継いで頑張ってくれると思います。このお話しを身近な方にしたときには、一部の方より「独立するんじゃないの?」とか「えー、ダメ!!」「なんだ〜」と言われることが多かったのですが、私自身はこのくらしごと編集部だけでなく、他部署も含めて事業部全体を管理する重責を会社から与えられまして、そちらの道へ進むこととなりました。
「北海道で楽しく働くを増やす」ことが当社のミッションなのですが、くらしごと編集部で培った経験を他の場面でも活かせたらと考えております。全く関係なくなるわけではありませんので、ちょこちょこ顔は出すことになるかと思いますので、ご関係のある方は引き続きよろしくお願い致します。
本来であればおひとりずつにご挨拶やご報告が必要かとは思ったのですが、自分がつくってきた公の場で最後に発信させていただきました。
大変なことや苦しいこともたくさんあったのに、暗くならず前向きにみんなで考えて乗り越えてきた編集部メンバーみんなと働けたこと、多くの地域におじゃまして本当に多くのみなさんに出会えたことは人生の財産となりました。「くらしごと」を読み、応援してくださった多くのみなさま、本当にありがとうございました。私が現場から離れても、北海道の魅力や、働き・暮らしているみなさんの想いを「くらしごと」は変わらずに発信して参りますので、みなさまのお力で引き続き支えてくださいますようよろしくお願い致します。
2023年12月29日 三浦智昭
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