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北海道で暮らす人・暮らし方
恵庭市

羊やアルパカと働く、二人の女性飼育員。20170724

羊やアルパカと働く、二人の女性飼育員。

「環境への負荷を軽減し、持続可能な社会の形成に貢献したい」この想い〈えこ〉を実現するために、動植物をはじめとする自然環境とのつながり〈輪=りん〉を大切にしながら展開する小さなコミュニティー〈村〉。それが、恵庭市の郊外に庭園や牧場、レストランなどを有するエコロジーテーマガーデン「えこりん村」です。
こののどかなテーマガーデンの一部、アルパカやヒツジ、ミニチュアホースなどを放牧展示している観光牧場が「みどりの牧場」。ここで働いている二人のキュートな女性にお話をうかがうことができました。

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まずは動物たちとの信頼関係を築くことから。

「ちゃんと話せるか心配です」そういって、あどけない笑顔をみせてくれたのは、渡邉美沙さん。入社二年目の動物飼育スタッフです。
「幼い頃から動物が好き。高校を卒業後、恵庭の動物飼育が学べる専門学校に進学し、その実習で訪れたのがこのえこりん村でした」

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在学中はほかの観光牧場や飼育園などを見学しましたが、「動物たちが一番自由でのびのびしていた」という理由で、えこりん村に就職。現在はアルパカやヒツジの世話、訪れた観光客への対応のほか、牧羊犬とヒツジたちによる「みどりの牧場ショー」や「ひつじレース」の司会進行も担当しています。
「同じヒツジやアルパカでも、表情や性格が微妙に違うのがおもしろいですね。その一頭一頭と信頼関係をつくっていくのがワタシの使命。最近ようやくアルパカの毛刈りもできるようになりました」

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ここでインタビューを一旦中止し、渡邉さんは牧場ショーの舞台へ。観客たちが見守る中、彼女が吹く笛に従い、牧羊犬が数頭のヒツジたちを柵の中へ外へと自由自在に誘っていきます。軽快な笛の音色、全く乱れない牧羊犬とヒツジの動きもさることながら、合間合間に繰り出す渡邉さんのトークも絶妙。観客のみなさんも楽しそう。約15分のショーは大きな拍手とともに幕を下ろしました。

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飼育員の条件は、自然と動物、そして人が好きなこと。

司会を終え戻ってきた渡邉さんに、この仕事のやりがいを尋ねてみました。
「実は高齢の動物が多いので管理にとても気を使っています。その動物たちが自分のケアで元気を取り戻したり、なついてくれるようになるのがうれしいです。もちろん動物たちとふれあったときのお客様の笑顔や笑い声も、私のやる気のもとですね」
オンシーズンに、このみどりの牧場を訪れる観光客は12万人ほど。道内はもとより国内のツアー客、海外からの外国人観光客の数も年々増えています。

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「観光客と言っても訪れる方は毎日違いますし、動物たちの状況も毎日変化します。なので惰性になることなく、毎日ベストな対応や演出をすることを心がけています」
観光牧場の飼育員という、実に北海道らしい仕事。渡邉さん、この仕事に向いてる人ってどんな人?
「ひとつは北海道の自然が好きということ。次は動物が好きということ。なにより一番大切なのは、人と接することが好きということだと思います。訪れる方がいてこその観光牧場ですからね」

見せて、体験させて、感動を与える仕事なんです。

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もう一人の飼育員、西尾由美さんにもお話をうかがいました。西尾さんはえこりん村開園当時から勤務するスタッフ。
「その当時はまだ園芸売り場やレストランだけの状況。そこからアルパカやヒツジの飼育をスタートさせたり、みどりの牧場をオープンさせたり、牧羊犬のトレーニングをはじめたり」
今渡邉さんが取り組むショーも、西尾さんら初期メンバーのアイデアや奮闘の末にできあがったもの。ショーの司会もかつては西尾さんの担当だったとか。

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「お手本がなかったので当初は失敗の連続でした。それが渡邉さんら後輩に引き継がれて、今たくさんのお客様に喜んでいただくイベントへと成長している...なんだか胸に来るものがありますよ(笑)」
インタビューの最中もアルパカの毛を刈ったり、餌をあげたりとご多忙な西尾さん。ここで気になる質問を。観光牧場と一般の牧場の飼育員、その仕事の違いって?
「動物の世話をしたり、交配を管理したりする部分は同じです。ただ一般の牧場は、お客様が消費者であるのに対し、私たちのお客様は観光客の方々。ここに足を運んでくれた観光客に『見せること、体験させること、感動させること』が私たちの仕事なんです。一言で言えば畜産業とサービス業。そこが大きく違いますよね」

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入社12年目。現在は後輩の指導にもあたっているという西尾さん。最後に、この仕事に就いてよかったと思う瞬間はいつ?と尋ねてみました。
「たくさんありますよ。後輩が独り立ちしたなと感じるとき、牧羊犬にトレーニングの成果が現れてきたとき、ショーのエンディングでお客様の盛大な拍手をいただいたとき...」
とここで一息。そしてニッコリ笑って
「大きな夕日が沈むのを見ているとき(笑)!今日一日、自然の中で働くことができた喜びを実感する瞬間なんです」

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株式会社アレフ えこりん村
住所

北海道恵庭市牧場277-4

電話

0123-34-7800

URL

www.ecorinvillage.com

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羊やアルパカと働く、二人の女性飼育員。

この記事は2017年5月19日時点(取材時)の情報に基づいて構成されています。自治体や取材先の事情により、記事の内容が現在の状況と異なる場合もございますので予めご了承ください。