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新篠津村

家族3代で花農家!フローリカルチャーリストタカハシ20170309

家族3代で花農家!フローリカルチャーリストタカハシ

札幌から車で1時間程度。新篠津村に入ると、いくつか農家のハウスが目に入ってきます。『農家』と聞くと野菜やお米農家などのイメージが浮かびますが、今回取材させていただいたのは『フローリカルチャーリストタカハシ』さんという花農家です。実はここ、社名からも分かるように経営しているのは高橋さんご家族。現在、家族3代でこの花農家を経営しています。主に生産している花は、マーガレットやプリムラ、ジュリアン、クリスマスローズを始め、その種類は数多くあるそうです。

お花も自分の子どものように、優しく声をかけるのが秘訣

今回は、社長である高橋冨久子さんにお話を聞きました。 突然ですが皆さん、シクラメンというお花をご存知でしょうか。実はこのお花、育てるのがとても大変なんだとか。朝・昼・晩と常に気にかけ、様子を見なければより良い花が咲かないのだそうです。とは言いつつも、フローリカルチャーリストタカハシが育てたシクラメンの花は、品評会などで何度も賞を受賞しています。「受賞実績が多い秘訣はなんですか?」と尋ねると、少し悩みながらも答えてくださいました。


takahashi11.jpgこちらがシクラメン

「う〜ん・・・やっぱり、自分の子どものように育てることですかね。もちろん、朝・昼・晩しっかり声もかけますよ。『おはよう、元気?』とか『のどかわいてない?』とか。お花と会話して、状態を見ているんです。もう何十年もお花と過ごしてきましたからね、お花が何を言いたいか分かるんですよね。」と微笑む冨久子さんの優しい表情が印象的でした。

経験は必要ない。大事なのは、お花が好きなことだけ

冒頭でもお伝えした通り、家族3代で経営している花農家ですが、夏場には短期スタッフを雇うこともあるそうです。他にも以前、就労支援というかたちで近隣の施設から、働くのに手助けを必要とする方をスタッフの一員として招いたり、協会から頼まれて留学生の農業研修生を受け入れたりと、家族と共に、様々な人たちとお仕事をしてきました。「就労支援で来てた子たちも、留学生も、『家族』と思って一緒に仕事をしていましたよ。」と冨久子さんは皆が写った昔の写真を見せてくれました。

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「ここで働くのに、経験は必要ない。大事なのはお花が好きかどうかです。例えば、マーガレットはマーガレットでも、その中でさらに色々な種類があります。最初のうちはそれを覚えるのが大変。だから全くの未経験の人には、掃除など出来ることからお願いして、徐々にお花に関わる業務を・・・と、少しずつ少しずつお花に接していってもらいます。就労支援でうちに来てた子たちも、出来ることがどんどん増えて、いい顔して働くようになっていったんですよ。」

冬だって花農家は稼働中。雪国だって本州に負けない花をつくる!

北海道の冬といえば、雪。ここ、新篠津村にもたくさんの雪が降り積もります。農家さんの冬は、シーズンオフを迎えますが、花農家は違うのです。


takahashi6.jpg取材した日は、2月の中旬。まだまだ雪が残る季節です。

ハウスの中にお邪魔すると外とは一転、ぽかぽかの室温。久しぶりの土の匂いに懐かしさを感じると同時に、目の前に広がる緑たっぷりのマーガレットの苗。もう春がやって来たのではないか?と錯覚を起こしてしまいそうでした。

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1つ、気になったことを聞いてみました。「北海道でお花を栽培するからこそのメリットはなんですか?」と。
「花は、気温や気候も結構重要。例えばシクラメンは、本州だと夏の間は暑くて育てることが難しくなります。ですが、ちょうど良い季候にいる私たちはシクラメンを育て続けることが出来るんです。冬だって、こうしてハウスの中で育てられます。冬だからって、本州に比べて不利な立場にあるわけではありません。あとは、北海道から本州へ花を届けると『北海道からわざわざ海を越えてやって来た花』ということでブランド力もあがります。逆に、北海道内での出荷であれば運賃をかけずに届けることが出来るところも魅力の1つです。」
現在、道内の大手ホームセンターさんに何十万株もの出荷をしている実績がその証拠です。

お父さんが守ってきたこの場所を守る

少しだけ、この花農園が出来るまでのお話をしたいと思います。冨久子さんは北見ご出身。ご主人とは、美幌高校で出会いました。その後お互いが20歳の時にご結婚。北見にて造園の会社を営んでいましたが、38歳の時に縁あってここ新篠津村に移住し、冨久子さんとご主人は花農家としてのスタートを切りました。昔からお花が好きだったというお二人が、新篠津村で花農家をやろうと決めた背景の1つには、もともとご主人の弟さんが農業をやっていた場所という理由もあります。弟さんは、新篠津村から札幌へ出荷がしやすく、さらには土地が広くて安いということでこの地で農家をしていたそうです。


ご主人は今もお元気ではありますが、体調等の問題もあり社長業はお休み中。代わりに冨久子さんが社長として、ご主人と一緒にやってきたこの場所を守っているのです。

冨久子さんは、力強いまなざしでご主人について語ってくれました。
「お父さんは意志がとっても強い人なんです。吹雪でハウスが飛んだ時も、雪の重みでハウスがつぶれたときも、一生懸命育ててきたものがぺしゃんこになって消えてしまって、悲しくて絶望した時でさえも、もうこんな思いはしたくないからと言って他の仕事を始めようとはせず、諦めずに何度も何度も立ち上がりました。まだ北見にいた頃、新篠津村で花農家をやりたいと聞いた時は、お金もないし、仕事もないし、そりゃあ不安でした。新篠津村に来た当初は本当に無我夢中でしたね。ここまで頑張ってこれたのはやっぱり、私たちお花が大好きだったからなんですよ。」

そう語る冨久子さんからは、ご主人への想いが溢れ出ていました。

takahashi.JPGご主人について語る冨久子さんの表情は笑顔でいっぱい。取材陣も自然と顔がほころびました

「あと最近、嬉しいことがあってね」と冨久子さんは続けます。「孫が結婚して、お嫁さんと一緒にここを継いでくれるって言ってくれたんです。昔、このハウスの中をよちよち歩いていたあの孫がですよ。これほど嬉しいことはありませんね。」
お孫さんご夫婦はまだ20代。お嫁さんとなったお相手の方は、大阪出身で「まさか自分が花農家をやるとは思ってもみなかったですよ。」と笑って言いました。

takahashi3.jpg写真左がお孫さん。そしてそのお隣が大阪出身のお嫁さん。お二人の弾けんばかりの笑顔がハウス内に満ちていました。

帰り際、ハウスの中でお仕事中だったご家族の皆さん(冨久子さんの息子さん・娘さん・お孫さん)にそっと聞いてみました。「家族みんなで一緒に花農家を営むって、どういう思いですか?」
難しい質問ですね・・・と言いながらも、皆さんが答えてくれた言葉は共通していました。
「言葉がなくても分かり合えます。言おうとしてることなんて、すぐ分かってしまうんですよね。仕事に関しても、小さい時からずっと見ているから『こういうもんなんだ』って、自然に自分たちの中に入ってきました。家族と一緒に仕事をするということは、知らず知らずのうちに『当たり前のこと』になっていたみたいです。」

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では、本当に最後の質問ですということで「新篠津村の良いところは?」と聞くと、それぞれが感じる魅力を話してくれました。
「空気が本当に綺麗。お水も綺麗だからなのか、ここで採れた野菜やお米も美味しいんです。夜は真っ暗になるけれど、その分静かで心安まります。」
「札幌や江別からも近いし、ゴルフ場やワカサギ釣りも近くにある。なんだかんだで、レジャーもあるんですよ。」
「新篠津村は土地も広く安い。そして、札幌に出荷もしやすいという利点もあります。農家をやるなら新篠津村はオススメの場所ですよ(笑)」

札幌からも近く、住みやすいという魅力もある新篠津村。雪でハウスが潰されても、くじけそうになっても、強い意志で家族と共に守り続けてきた『フローリカルチャーリストタカハシ』がここにあります。今後の目標は、『フローリカルチャーリストタカハシ』の名前をもっともっと広げていくことだそうです。これからも、高橋家の笑顔が咲き続け、多くの人に届きますように。

株式会社フローリカルチャーリストタカハシ
株式会社フローリカルチャーリストタカハシ
住所

北海道石狩郡新篠津村第36線南12番地

電話

0126-57-2903

URL

https://fcrtakahashi.jimdo.com

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家族3代で花農家!フローリカルチャーリストタカハシ

この記事は2017年2月14日時点(取材時)の情報に基づいて構成されています。自治体や取材先の事情により、記事の内容が現在の状況と異なる場合もございますので予めご了承ください。