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このまちのあの企業、あの製品
石狩市

1頭1頭に思いを懸ける。ノース・ベスト・ファーム20170125

1頭1頭に思いを懸ける。ノース・ベスト・ファーム

『望来豚(もうらいとん)』というブランドを広める

石狩に入り、オロロンラインを北に向かって走り続けると『ノース・ベスト・ファーム』という看板が現れます。ここでは今日も多くの豚が元気に豚舎の中を走り回っています。 今回、お話を聞かせてくださったのは副社長の笠谷善八郎さん。


northbestfarm01.jpg副社長の笠谷さん

石狩市内の飲食店に入ると、「望来豚使用!」という文字が目に入ります。それは、ラーメンのチャーシューだったり、いしかりバーガーというご当地グルメのお肉になっていたりと、使い道は様々なようです。『望来豚』という名前は石狩の望来という地名に由来しています。少しずつ、そして確実にブランド化が進んでいるのがこの望来豚という種類です。

この仕事は『命と向き合う仕事』

豚の成長のスピードはとても速いということを知っていますか?赤ちゃんとして生まれてきたと思ったら、あっという間に大人へと成長し、豚舎で過ごすのはほんの半年だけ。その半年間に、真剣に向き合っている人たちがここにいるのです。

「半年間しか一緒に居られないからこそ、命と真剣に向き合わなければいけない仕事です。」と笠谷さんは言います。そのため、誕生から出荷まで最高の状態で過ごせるように、豚舎の環境づくりにも力を入れ、運動しやすいように広く設計。そして、もみがらや、おが屑を約1mの高さまで敷いて、ふかふかのベッドをつくっています。これをバイオベッドといい、豚の糞尿を吸収し堆肥となります。」だからなのでしょうか、豚舎は匂いが非常に少ないのです。

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また、ここの農場は『1頭1頭としっかり向き合う』という姿勢を大事にしています。通常豚は群で一斉に管理されますが、ここでは『固体識別体制』という飼育方法を導入しています。1頭1頭発育の速度も違えば、その日の体調も違います。そこで、誕生から出荷までの履歴を追跡できるシステムを導入。その豚に合った飼育方法を進めることが出来るようになりました。その結果、肉質の仕上がりが、より上質なものとなります。

そのような丁寧な飼育方法により育ち、状態の良い・仕上がりの良い豚だけを『望来豚』として出荷しています。実はこの望来豚の数は、毎月400頭の豚を出荷する中、全体の半数以下にしかならないのだとか。だからこそ、望来豚として皆さんの手元に届くのものは自信を持ってオススメできるものとなっています。

northbestfarm000.jpgとっても元気よく豚舎の走り回っていました

豚の餌にもこだわりを!『地域循環型農業』

この農場には、毎日札幌近郊の食品会社で、商品として販売できない乾燥麺やパンの廃棄など集めたものが運ばれて来ます。それを特別な機械の中に入れて、スープ状にし、豚の餌として与えています。その結果、栄養分の調整や免疫力も向上し、腸の働きが良くなり、肉質も確かなものになるという結果が出ています。

このような餌が作り出された背景としては、大きく2つの理由があります。

northbestfarm07.jpg運ばれて来る廃棄はこんなにたくさん

1.食の安全を第一に考えて

実はスープ状になった餌は、人間も食べることが出来るというのです。だからこそ、集めている廃棄は主に小麦系のもの。それほど安全な餌を食べて育った豚だからこそ、私たちが口にする時までも安全、そんな想いも込められています。

2.北海道の自給率や、環境のことを考えて

日本の食料自給率が低くなってきている中、大量の食品が廃棄されている事実に目を向けました。自給率低下の要因の1つには、輸入穀物飼料の利用が増えたということが挙げられます。「このままではいけない、北海道の自給率をアップさせるためにも、道内にある資源を使いたいという想いから、食料の循環型モデルをつくろう!と考えました。そしてこれを、これからの日本の養豚のモデルにしていかなければならないと思いました。」と、強い目標を掲げ、笠谷さんは動き出したのです。

northbestfarm05.jpgこれらの機械を使用し、餌をスープ状にしています

ご当地グルメを筆頭に!石狩という場所を知ってもらう

最初の方にも少しお話した『いしかりバーガー』というご当地バーガー。他にも、豚丼や、ロースカツ弁当、ベーコンなど、望来豚の使用が広まってきています。こうして広まることにより、「望来ってどういう意味なのだろう?あ、石狩にある地名なんだ。」と知ってもらうきっかけとなり、それが地域貢献にも繋がるはず、と笠谷さんは考えます。

スタッフとしても働きやすい、そんな風通しの良いこの農場が自慢

現在ここで働くスタッフは10名程。内2名は女性で、現役若いママさんスタッフも活躍しています。取材中に丁度仕事が終わったと事務所に戻ってきたスタッフにお話を聞きました。


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「元々動物が好きで、大学では酪農を学んでいました。そして卒業後にここ、ノース・ベスト・ファームに就職。社員としてずっと働いていたのですが、結婚・出産を機に退職しました。でも、『やっぱりここでまた働きたい!』という思いが止められず戻ってきてしまいました。」と笑って答えてくれました。
なんと彼女、今住んでいる家は札幌市内にあり、毎朝車で通勤しているとのことです。子育てをしながらも、ここ、石狩市厚田区に通ってまで戻りたくなるこの場所は、豚への愛はもちろん、スタッフ同士の風通しの良さもあるのかもしれません。

今後もスタッフ皆で力を合わせて、1頭1頭と大切に、命と向き合っていきたいと、笠谷さんは言います。日本の食の安全面、養豚への熱い想いに懸ける人々がここにいます。大切に育てられ、地元をあげて盛り上げている『望来豚』ぜひとも食べてみてください。

ノース・ベスト・ファーム有限会社
住所

石狩市厚田区嶺泊268-5

電話

0133-77-3016

URL

http://nbfi.jp

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1頭1頭に思いを懸ける。ノース・ベスト・ファーム

この記事は2016年12月22日時点(取材時)の情報に基づいて構成されています。自治体や取材先の事情により、記事の内容が現在の状況と異なる場合もございますので予めご了承ください。